1.「クオン」のデニム ハカマ トラウザーズ|いつの時代にも、新しく旧い、不思議な矛盾が美しい
日本の伝統的なデザインや技法をモダンに昇華することで、いつの時代にも調和し、流行に捉われないシンプルな格好良さを追求する「クオン」。ウエストのディテールが存在感を放つ、面構えが特徴的なこちらのパンツはその名も[デニム ハカマ トラウザーズ]。
ボリュームのあるワイドシルエットに深いフロントタックはまるで日本の伝統着「袴」のよう。タックはフロントセンターとサイドに配されたボタンの両方に留められるようになっており、センター側で留めると丸みのある袴のようなシルエット、サイド側で留めるとズドンと太いストレートシルエットとスタイリングによって使い分けることが可能となっている。
ライトオンスのデニムは通年を通して着用ができ、穿き心地は軽やか。現代的でありながら、どこか旧さを感じさせる、独特な雰囲気を持つ「クオン」らしい逸品だ。3万9600円(クオンフラッグシップストアTEL03-6804-2483)
2.「マツダ」のM3142|繊細な彫金と装飾は、ユニークな形でこそ活きる
1989年に海外向けのオリジナルアイウエアブランドとして始動した「マツダ」。メガネの聖地、福井県の鯖江市で生み出されるフレームは、建築物やスチームパンクからインスピレーションを受けた特徴的なディテールに美術品といっても過言ではないほどに繊細な彫金が施されている。
一見、ノーマルなメタルフレームのメガネだが、詳細を見るとリムとブリッジに施された唐草模様の彫金、テンプルの七宝装飾など上下左右どの角度から見ても、繊細なデザインを楽しむことができる。また、メガネの下部に特徴のあるティアドロップながらダブルブリッジ、そのトップバーを留めるための装飾などアクセントが上部に集まっているというユニークなモデル。
汗に強いチタン製のフレームは、夏でも気兼ねなくかけられ、アイテム数の減る夏の装いのアクセントとしてオススメしたい一本だ。10万4500円(マツダアイウエアジャパンTEL0776-43-9788 http://matsuda.com)
3.「アルカ・クンツリー」のクラージュ|より高機能に生まれ変わったクラシックなコンフォートシューズ
1927年、スイスのオルテンにてスキーブーツの製造から始まった老舗シューメーカー「クンツリー」。創業から97年がたった現在も変わらず人の手で靴を作り続けている。1957年に発売され、同ブランドのトレードマークとなったが、その後製造されていなかったサイドに5本ラインが入ったサッカーシューズを日本コンフォートシューズのパイオニア「アルカ」とのコラボレーションによって現代に蘇らせた。
ソールからハトメまでを結ぶ5本のラインはデザインだけではなく、実は足をホールドしサポートする機能を持っており、ソールに採用されたシャークソールは滑りづらく、クッション性も向上。クラシックな見た目ながら、高機能な素材で再構築された[クラージュ]は、人の足を想う「アルカ」らしいこだわりが散りばめられた消耗品ではなく、一生モノのスニーカーだ。9万9000円(アルカTEL03‐3983‐0133)
4.「キゴ」のホーボー クロスボディ スモール|荒々しいシボ感と気の利いた、優しいバッグ
「ブルハイド」とは、生後3年以上の去勢されていない雄牛の革を指し、気性が荒く、喧嘩の絶えないことから、革には傷やシワが多い。その一方で厚みがあり、丈夫なことから、靴底や工業用のベルトなど、見えない頑丈さを求められる部分で使用されてきた。そんな、一般的にマイナス要素とも言える「ブルハイド」の傷やシワに魅力を見出し、丈夫さを活かしたもの作りを得意とするのがブルハイドレザーブランドの「キゴ」だ。
こちらは、そんな同ブランドが新たに採用した「グロッシーブル」のショルダーバッグ。荒々しいシボの迫力を残しつつ、これまでにはない、しなやかさと滑らかな手触りを実現した。背中側のオープンポケット、ワンタッチで開閉するフラップなど、フラップバッグにありがちな面倒な点も解消。革の魅力はそのままに、使いやすさを追求した逸品が完成した。4万9500円(キンギョセイホウTEL06-7171-8411)
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2024年6月号 Vol.205」)
Photo/Yoshika Amino
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