トラッド好きが愛用する、メイド・イン・ジャパンの名品。【Part3】

  • 2022.07.01

世界に轟くジャパンメイドのクオリティ。トラッドスタイルを愛する16人の洒落者が太鼓判を押す名品を4回に渡って紹介する。今回は、シャツ、眼鏡、サンダル、手ぬぐいなど参考にしたくなるトラッドに欠かせない小物をお届けする。

1.コロンのシャツ|「エディフィス」バイヤー・大瀧北斗さん

フロントヨークのプリーツが特徴のシャツと同じく両胸のフラップポケットが特徴のシャツ。いずれも小ぶりな襟が印象的。左2万6400円、右2万7500円(エディフィス丸の内店(ル ドーム)☎︎03-6212-2460)

今シーズン、2022年春夏コレクションからスタートしたばかりのコロン。目まぐるしく変わりゆくファッションシーンにおいて、トレンドに左右されることなく、デイリーに着られ、男のワードローブに欠かすことのできない定番的アイテムを真摯に作り込む、目下、注目のレーベル。

ブランドの軸となるのはシャツとパンツ。いずれもドレスアイテムを得意とする国内の工場に限定して生産され、「ドレス工場にてカジュアルアイテムを作る面白さ」をキーワードに仕立ての良いシンプルなウエアを展開する。今回、大瀧さんが紹介するのはブランドの真骨頂とも言えるシャツ。

「生地は高密度のコットンタイプライターを使用し、ハリのある素材感が特徴です。ステッチを見るとカジュアルシャツとは、仕様の異なる丁寧な縫製が施されているのがわかりますが、国内のドレスシャツの工場で縫製されているため、運針が細かく丁寧な手仕事からドレスシャツの上品な雰囲気を感じさせてくれます。洗いざらしでもプレスをかけても着られるシャツの新定番となりそうです」

「エディフィス」バイヤー・大瀧北斗さん|入社14年、バイヤー歴11年目。ショップスタッフ時代は、ドレスフロアを担当していたこともあり、バイヤーとなった現在でも毎日のようにシャツを着用するほどシャツ好き

2.金子眼鏡 井戸多美男作のメタルフレーム|「アーカイブ&スタイル」代表・坂田真彦さん

井戸多美男作の一山フレームは、日本人の顔に合わせたノーズパッドの高さや伝統的な左右非対称丁番、掛け外しを考慮したテンプルエンドのしのみ返しなど、無駄を省いたシンプルな作りながら繊細な計算のもと作り上げられている

メガネの産地として知られる福井県鯖江市。昔からメガネの生産を手掛けてきた世界的にも有名な街でもある。その多くは昔の名残からセルフレームと呼ばれるフレーム素材にプラスチックやアセテートを使用した肉厚なフレームのイメージだが、実はメタルフレームもこの鯖江では長い歴史を誇っている。

メタルフレームの良さは、なんと言っても軽量で疲れにくく、耐久性があること。日本のオプティカルメーカーとして大手で知られる金子眼鏡は、鯖江製のフレー ムに特化し、モダンなデザインを発信し続けている。

セカンド本誌でもお馴染みの坂田さんがおすすめするメイド・イン・ジャパンのアイテムは金子眼鏡 井戸多美男作のメタルフレーム。一山のソリッドなデザインが洗練された印象を受ける。

「愛用歴は2年ほど。ちょうどコロナ禍に入り、本やネットドラマを楽しむにあたって、視力の低下が発覚し、メガネが必要になったことがきっかけ。このフレームは圧倒的な軽さで選びました。軽いと壊れやすそうな印象ですが、繊細な作りながらも安定した品質と強度に安心して着用できます」

「アーカイブ&スタイル」代表・坂田真彦さん|バンタンデザイン研究所を卒業後、いつくつのコレクションブランドを経て、2001年よりフリーランスのデザイナーとして活動。2004年に「アーカイブ&スタイル」を設立

3.ナカムラシューズ×コロナのゼブラサンダル|「コロナ」デザイナー・西秀昭さん

鼻緒がゼブラの毛付きレザーを使用したレザーサンダル。フットベッドのレザーは履くごとに馴染み、自身の足型へとフィットすることでコンフォータブルな履き心地を実現。パイソン柄も展開。2万1600円(バク ☎︎03-6300-5043)

東京・足立区にアトリエを構えるナカムラシューズ。デイリーに使いやすいシンプルなデザインと長時間履いていても疲れにくい履きやすさに定評のあるブランドだ。

もともと東京・巣鴨の知る人ぞ知るオーダー登山靴店にて長年修行 を積んだナカムラシューズのオー ナー。靴作りにおいて強度は当たり前のこと。それに加えてコンフォータブルな履き心地を追求し考えられたデザインはプロダクツとして完成されているのである。

西さんがナカムラシューズと出会ったのは、約8年前。共通の友人を介して交流が始まり、現在では毎シーズン、ナカムラシューズに別注を施すほどに。彼自身、ほぼ毎日のように履いているシューズは革特有の馴染みが表現されており、以前にも増して履き心地が良さに磨きがかかっているという。

「土踏まずに沿ってフィットするような形状が特徴です。当然、履いていくうちに革が馴染身履きや すくなります。ブラックレザーに毛付きレザーの鼻緒が付くデザインのイメージは19801990年代頃のアウトドアブランドの雰囲気をイメージしました」

「コロナ」デザイナー・西秀昭さん|岡山をはじめとし、一貫した国内生産にこだわるTHE CORONA UTIL- ITY、FATIGUE SLACKSのデザイナーであり代表。趣味はキャンプを中心としたアウトドア遊び全般

4.梨園染の手ぬぐい|「サーティーファイブサマーズ」プレス・信岡淳さん

裏表なく染めることのできる「注染」という伝統 技法を用い、膨大な素材・柄のバリエーションを展開。アナトミカで取り扱うものは、二辺に三巻ステッチが入り、ほつれにくい。1210円~(アナトミカ 東京☎︎070-3144-0378)

東京・日本橋で手ぬぐいを作り続けて150年の老舗「戸田屋商店」によるメインブランド「梨園染」。近くの東日本橋に旗艦店を構える「アナトミカ 東京」。パリ本店の、ピエール・フルニエ氏は大の民藝好きで、バンダナのように「梨園染」の手ぬぐいを首に巻いて愛用していたという。

「戸田屋さんは歌舞伎座の暖簾などを手掛ける老舗。ピエールはここの手ぬぐいが大好きで、2006年ごろ からすでにパリの店舗で大量の戸田屋製手ぬぐいを取り扱っていました。10年前にオープンした「アナトミカ 東京」のお店でも、これまで数えきれないほどの柄・素材のバリエーションを取り扱ってきましたね。

個人的にも大好きなので、傷んできたら買い替えるなどして、常に30枚ほど所有するようにしています。僕の場合はハンカチとして常にポケットに入れていることが多いですが、染めに裏表がない点が「梨園染」の特徴なので、首にラフに巻いてもムラがなくて使いやすいです。

あと、使いすぎてボロボロになってきたら革磨き用のウエスにしますね。実は革をピカピカに光らせるのにもぴったりな生地なんですよ(笑)」

「サーティーファイブサマーズ」プレス・信岡淳さん|アナトミカやロッキーマウンテンフェザーベッドなどを手掛ける「サー ティーファイブサマーズ」の敏腕PR。広告制作のディレクションや製品企画なども手掛ける

情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 20227月号 Vol.184」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部