Proを選んだ、たったひとつの理由
最近、新型iPhoneの発表前後は、超絶的に忙しくて、自分のiPhoneを買う時間がない。とりあえず、借りものの新型iPhoneで記事を書きながら、自分のiPhoneは旧型のままという状態がしばらく続く。表参道の行列も、本当は並びたいのだが、行列の記事を書くという仕事がある。
というわけで、ひと段落してから自分のiPhoneをポチって、移行するというのが最近のパターンだ。取材のために何度も行う移行作業だが、自分のiPhoneの移行は楽しいし、緊張感が伴う。不思議なものだ。
で、iPhoneなのだが、悩みに悩んで結局、iPhone 16ではなく、iPhone 16 Proにした。
筆者は5倍望遠に興味がない。むしろ、iPhone 15 Proのように3倍のままにしておいてくれれば良かったのにと思っている。日常では3倍の方が使い勝手がいい。「5倍の方が倍率が高いのだから、3倍でも使えるじゃん」と思う人も多いかもしれないが、筆者のようなヲタクは、レンズ性能を完全に発揮できないデジタルズームでは、極力撮影したくないのだ。
あとは、5倍望遠が必要な状況なら、デジタル一眼で撮る……という事情もある。別にiPhoneで、そんなに遠くのものを撮る必要はない。
処理速度はベンチマークをとって、A18とA18 Proにさほど大きな差がないことは自分で確認した。アクションボタンもカメラコントロールも同じ。ボディはアルミでもチタンでも見栄えの問題だけだから、あまり関係ない。むしろiPhone 16のカラフルなボディの方が良いと思う。スクロールがぬるぬる動くかどうかなんて、あまり気にならないタイプなので、ProMotionも絶対必要っていうワケではない。
ならば、3万5000円の差なら、iPhone 16を買うべきじゃないかと。
実は、ずっとティール(緑色)のiPhone 16をカートに入れていた。しかし、どうしても最後の決済ボタンが押せなかった。
最終的に、気になったのはiPhone 16は、ProRAWで写真、ProResで動画を撮れないということだ。
普段、ProRAWやProResを使うかというと使っていない。だから最初はここが根拠ではなかった。
しかし、1年間使うことを思うと、なんらかの理由でデジタル一眼を持ってない時、デジタル一眼にトラブルがあった時に、大事な取材写真や動画をProRAWやProResで撮る必要があるのではないかということだ。実はたまにそういうことがある。逆光や、非常に厳しいハイコントラストのシチュエーションで、デジタル一眼よりiPhoneの方が頼りになることがある。そういう時に、ProRAWやProResで撮っておけば、なんとか画質を調整して乗り切れる。
ある意味、編集ライターとして、最後の秘密兵器としてiPhone 16ではなく、iPhone 16 Proを持っておくべきではないかと思ったのだ。
うーん。
というわけで、読者のみなさんにiPhone 16を勧めた気持ちにウソ偽りはない。しかし、ごめんなさい、自分はiPhone 16 Proを買ってしまった……というお話でした。
逆に言うと、iPhone 16と16 Proの決定的な差は、ProRAWとProResを撮れるかどうか? というところなのかもしれませんね。
(村上タクタ)
関連する記事
-
- 2024.11.30
今年のDeffはRING MASTERが便利でスタイリッシュで最高!
-
- 2024.11.30
Peak DesignのiPhoneケースは変幻自在
-
- 2024.12.02
『撮り鉄さん、生成AI使ってみません?』アドビが相鉄とコラボイベント