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Vision ProはMacBook Airの約70%の電池で1/9の稼働時間。なぜ超燃費が悪い?

  • 2024.03.24

Vision Proのバッテリーは353g(公称、おそらくケーブル含む。単体を実測すると320〜330g)もあって、外れにくいコネクターで本体と繋がっている。しかも、一般用途でのバッテリーライフは公称約2時間。動画再生用途でも公称約2時間半。非常に燃費(電費?)が悪いのだが、これにはちゃんとした理由があるのだ。

※当初『超低燃費』とのタイトルで公開しましたが『超燃費が悪い』が正です。修正しましたが、キュレーションサイトなどでは修正が反映されるまで、しばらくかかると思います。申し訳ありません。

※本機は、アメリカで販売されている商品を個人で入手したもの。日本では販売されていないし、入手してもアップル日本法人からサポートは一切受けられない。機材に関する情報提供に関しても同様。
※本機は技適未取得機器を用いた特例制度の届け出無線局として申請済み。

Vision Proの箱開けを、念入りに語ってみる

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アップルの決断を理解していたつもりだが、別体式は面倒

筆者がVision Proを入手して約1カ月強。ようやく日常的に使うのに慣れてきたが、やはりバッテリーライフが短すぎる。筆者は、このバッテリー事情について、「アップルの決断も分からなくはない」というスタンスではあった。

設計思想から考えるに、バッテリーに関しては、アップルにとってももっとも悩ましい課題だったのだと思う。

まず、ケーブルで本体に接続するというのが、アップルらしからぬ不細工さだ。

本体をしたまま立ち上がると、バッテリーを落とすし、逆にバッテリーをポケットに入れた状態で、本体をデスクに置いて立ち上がり歩くと、本体を落とす。

幸い、これまで壊してはいないが、外側全面がガラスで出来た約70万円のデバイスが落下した音は心臓によくない。さらに現在のところ、修理するためにはアメリカまで行かねばならないのだ。

本体内蔵だと重い、別体で専用コネクター仕様は止むを得ない

筆者は、基本的には『この仕様は止むを得ない』と思っている。

まず、現状でも重いといわれている本体を少しでも軽くするために別体は止むを得なかったのだと思う。

本体側が回転式のロック、バッテリー側が巨大なLightningのようなコネクターでSIMピンがなければ外れない仕様……というのも、使用中に外れないようにするためには止むを得ない。

「USB-Cにして欲しい」という意見も聞くが、コンピュータのメインバッテリーなのだから、起動中に主電源を急に喪失するというのは絶対に避けたいことだ。ゆえに、外れにくいようになっている現状は正解だと思う。

iPhone並みの電源はデマ。2倍以上の容量がある

では、約2時間というバッテリーライフはどうか? 実際に使ってみると、これは短すぎると思う。

現状、作業それ自体より試行錯誤の方が多いということもあるが、2時間はあっという間に過ぎてしまう。

筆者は、発売前「基本的には座って使うものだから、電源に繋いで使うものになると思う」とは書いたが、実際に使ってみると、いつも電源に繋ぐのは面倒。しかも、モバイルバッテリーに接続するにしてみても、猛烈なスピードでモバイルバッテリーを消費する。

ちなみに、有名なYouTuberのMarques Brownlee氏のファーストレビューで「3,166mAhとiPhone並みのバッテリー容量なのに重い」というコメントがあり、それをそのまま書いてしまった記事がたくさん出回っているが、バッテリーには35.9Whとあるので、iPhone 15 Proの3倍近い容量がある(3,166mAhだが、セル数は3セルなので電圧は高いということなのだと思う)。

iFixit( https://www.ifixit.com/News/90137/vision-pro-teardown-why-those-fake-eyes-look-so-weird )によると中身のセルは3.87V、3969mAhで、15.36Wh。それが3セルで入ってるのだから、中身のセルのパフォーマンスは実際には46.08Whということになる(iPhone 15 Proの3.6倍)。しかし、たしかにバッテリー本体には35.9Whとあるので、アップルは8割以下のスペックでしか使わないことにしているのかもしれない(その方がバッテリーは長持ちする)。

とも私が日常的に持ち歩いているAnkerの1万mAhのモバイルバッテリーは、36Whなのでそれとほぼ同じ容量と考えていい。しかし、これで充電しようとすると通常は充電のプロセスで2割ぐらいは損失してしまう。つまり、空になったVision Proを満充電にするには、1万2000mAhのモバイルバッテリーを用意しなければならない。たとえそうしたとしても、アディショナルで使えるのはわずか2時間ということになる。

つまり、現状のVision Proをモバイル状態で8時間使うには、本体電源の他に、1万2000mAhのモバイルバッテリーを3個も持ち歩かねばならないという計算で、あまり現実的ではないということになる。

MacBook Airの約70%の電源で、1/9の稼働時間

先日、@ACCNと出張に出掛けながらこの問題について考えたのだが、簡単に言うとVision Proの電力消費量は、iPhoneはもちろん、MacBook Air(52.6Whで18時間稼働する)と比べても、途方もなく大量の電力を消費するということになる。

これをまず理解する必要がある。iPhoneのおよそ3倍、MacBook Airの約70%のサイズを搭載していても、Vision Proは2時間(MacBook Airの1/9)しか稼働しないのだ。Vision Proは大量の電力を消費する。それはなぜか?

たとえば、MacBook Airのディスプレイに3Dオブジェクトが表示されていたとしても、それは表示されているだけで、とりたてて演算を必要とするワケではない。

しかし、Vision Proはディスプレイが点灯している限り、毎秒数十回(リフレッシュレートは普段は90Hzといわれている)現実空間を解釈し、そこに表示する立体物(たとえ、平面のディスプレイだったとしても)の表示位置、陰影を演算し続けないといけないのだ。完全にイマーシブな状態になれば少しはマシだと思うが、この『視界を維持するためだけにでも、あらゆる瞬間に猛烈なスピードで演算し続けねばならない』というのが、Vision Proが大量の電力を消費する最大の理由であることは間違った推測ではないと思う。

『AR空間を表示している限り、常に全力疾走している』というのが、Vision Proのバッテリーが持たない理由だと思う。試してみる必要があるが、おそらく現実空間の表示をやめてイマーシブな空間にいた方が電力消費は少なくて済むはずだ。

現実解としては、AC電源か、大容量ポータブル電源活用

逆にいうと、装着している限り、毎秒90回、2枚の4K以上のサイズのディスプレイのために、現実空間と仮想空間の座標を計算し供給し続けるというこの奇跡のデバイスが、わずか353gのバッテリーで2時間も動作する……それこそが驚くべきことだといえる。

Vision Proは演算能力あたりの消費電力が驚くほど少ないApple Silicon搭載だから実現できた製品だともいえる。

……とはいえ、日常的にバッテリーが持たなくて困る。別体式が不便というのは現実ではある。

まず肝心なのは性能を理解して使うということ。そして、デスクに座っている時には電源に繋ぎながら使う、リビングなどでは大容量のポータブル電源などを活用する……というのが現実的な解なのではないかと思う。

Apple Siliconの省電力性能が向上したら、もっとバッテリーライフは伸びるはずだ(つまり、別体式は継続されると思っている)。

(村上タクタ)

 

 

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