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アップル、2023年のApp Store Awardsを発表。『Lies of P』と『Hello Kitty Island Adventure』開発者コメント

アップルが2008年に、iPhoneのために始めたApp Store。今では、170カ国、40の言語で180万以上のアプリケーションが使われている。その App Storeの中から、並外れた技術的イノベーション、ユーザー体験、デザインを実現したアプリが今年も『App Store Awards』として選ばれた。受賞作を紹介すると共に、『Lies of P』と『Hello Kitty Island Adventure』の製作者へのインタビューをご紹介する。

アプリストアという概念を作ったサービス

2008年に、 App StoreはiPhoneのために始まった。もう、ご存知ない方も多いかもしれないが、その昔、アプリというのは紙のパッケージに入って、店舗に売っているものだった。エラーがあっても、長らく修復されず、価格も高かった。ダウンロード販売もあったが、その出元は確認できず、ウィルスの入ったアプリをダウンロードしてしまうという被害も後を絶たなかった。また決済ステップも複雑で、いろいろなサイトにクレジットカード番号を入力する必要があり、不安だった。

そんなリスクを一掃し、安全に手軽にアプリを購入できるようにしてくれたのが App Storeだった。開発者にとっても自分でダウンロードストアを構築したりする必要がなく、誰でも簡単に世界中に自分の作ったアプリを買ってもらうことができるという点において画期的だった。このApp Storeはすぐに他のプラットフォームに模倣された。またアップルも、iPhone、iPad、Apple Watch、Macで使えるようにApp Storeを拡大した。

アップルのApp Storeに並ぶアプリは既知のマルウェアが潜んでいないかすべて自動的に審査されており、健康に関する1万6000以上のアプリはいずれも患者のプライバシーを守る設計になっている。そのデータをアプリとシェアするかは常にコントロールされた状態にある。去年は21万5000ものアプリをプライバシーガイドライン違反を理由に却下しており、アップル自身も許可なく内部のデータには触れられない仕組みになっている。

世界中で500人以上の専任エキスパートが、毎週10万以上のアプリを審査しており、これまでに100万以上のアプリを不快で、有害で、危険で、違法なコンテンツであることを理由に却下している。これが App Storeを若年層にとっても安全なストアにしている。また、新しい環境に向けて更新されていないアプリを230万以上削除しており、このことが最新のOS環境で動作する便利なアプリばかりであるという状況を作り出しているのだ。

選ばれたアプリをご紹介

今年のベストiPhoneアプリ
AllTrails(AllTrails, Inc.)
https://apps.apple.com/jp/app/alltrails-hike-bike-run/id405075943

ハイキング、ランニング、サイクリングなどのためのトレイルアプリ。歩いたり走ったりするのに最適な道を探すことができる。日本語非対応。

今年のベストiPadアプリ
Prêt-à-Makeup(Prêt-à-Template)
https://apps.apple.com/jp/app/pr%C3%AAt-%C3%A0-makeup/id1434594204

メイクアップアーチストが、使用するアイテムやその組み合わせを記録するためのアプリ。いろいろなコスメを試してみることができる。日本語対応。

今年のベストMacアプリ
Photomator(UAB Pixelmator Team)
https://apps.apple.com/jp/app/photomator-by-pixelmator-team/id1444636541

写真処理アプリ。Lightroomと違って、写真.appで写真を管理している人が、写真.app以上の画像処理をしたい時に便利なアプリ。もちろん、多くの写真の一括編集や、AIを使ったツール群も用意されている。日本語対応。

今年のベストApple TVアプリ
MUBI(MUBI, Inc.)
https://apps.apple.com/jp/app/mubi-stream-great-cinema/id626148774

サブスク制の映像鑑賞アプリ。日本語非対応。

今年のベストApple Watchアプリ
SmartGym(Mateus Abras)
https://apps.apple.com/jp/app/smartgym-gym-home-workouts/id922744883

Apple Watchと連動するトレーニングアプリ。年額6400円のサブスク制だが、トレーニングのプランを組んだり、ログを残したりできる。日本語非対応。

ゲーム

今年のベストiPhoneゲーム
崩壊:スターレイル(COGNOSPHERE PTE. LTD.)
https://apps.apple.com/jp/app/honkai-star-rail/id1599719154

スペースファンタジーRPG。原神を作ってるのと同じシンガポールの会社が作っている。日本語対応。

今年のベストiPadゲーム
Lost in Play(Snapbreak Games)
https://apps.apple.com/jp/app/lost-in-play/id6449434958

兄妹を助けて家への道を探すパズルアドベンチャー。視覚的要素だけでプレイできるので、会話は不要。日本語対応。

今年のベストMacゲーム
Lies of P(NEOWIZ)
https://apps.apple.com/jp/app/lies-of-p/id6459738231?mt=12

 Pはピノキオの意味。つまり、『ピノキオのウソ』というタイトル。ゴシックホラーっぽいアクションRPG。PS、Xboxなどプレイできる本作を、美しいグラフィックでMacで楽しめるのもApple Siliconのパワーのおかげ。

今年のベストApple Arcadeゲーム
Hello Kitty Island Adventure(Sunblink)
https://apps.apple.com/jp/app/hello-kitty-island-adventure/id1553505132


7つのワールドに分かれた島を冒険したり、ゲームをしたり、いろいろなキャラクターと友達になったり……サンリオのキャラクターたちがいっぱい出てくるゲーム。

『カルチャーインパクト』受賞作

『カルチャーインパクト賞』は、アプリとゲームを通じて前向きな変化を促進する能力を評価しているとのこと。アプリを見てみると、それぞれアップルらしい評価だと思うし、アップルデバイスのユニークさを上手く引き出していると思う。

Pok Pok(Pok Pok)
https://apps.apple.com/jp/app/pok-pok-montessori-preschool/id1550204730

2〜7歳の子ども向けの知育玩具のようなアプリ。モンテソーリに着想を得ているらしい。ネット接続なしでも遊べるので、旅行中にも良いかも。

Proloquo(AssistiveWare)
https://apps.apple.com/jp/app/proloquo/id1521978238

言葉を使わない人とのコミュニケーションアプリ。幼児期から成人までサポート可能とのこと。

Too Good To Go (Too Good To Go)
https://apps.apple.com/jp/app/too-good-to-go-end-food-waste/id1060683933

売れ残った食品を手ごろな価格で販売するレストランや店舗に結びつけるアプリ。食品廃棄物の問題を解決する大きな手がかりになる(日本では運用されておらず、日本のストアでは入手できない)

Unpacking(Humble Bundle)
https://apps.apple.com/ja/app/unpacking/id6450058135

箱からモノを出して、部屋に設置していくアプリ。瞑想的なパズルのようでもあります。

Finding Hannah(Fein Games GmbH)
https://apps.apple.com/jp/app/finding-hannah/id1617252957
ゲームをプレイしながら、登場人物と自己発見のドラマを体験する。ストレスの多い日常を送るハンナに感情移入するとのこと。

開発者も、Appleの開発環境を高く評価

『Lies of P』を作った Jason Park氏 (Studio Head)、Brian Kang氏 (Head of Product Management)、Justin Carnahan氏 (Business Development Team Lead)は、「このゲームは、主人公のピノキオが人間になろうという試みです。操り人形は真実しか語ることができない。人間はウソをつくことができる。人間になるためにはウソをつく必要がある。どのような場面でウソをつくのか……というのが問われるゲームです」と語った。

また、「Apple Siliconの導入は、本作のMac版を作るにおいて、非常に重要なファクターでした。Apple Siliconの登場によって、ゲーム専用機に遜色ないプレイが可能になりました」とのこと。

『Hello Kitty Island Adventure』を作った、 Julian Farrior氏 (CEO, Founder of Sunblink)、Chelsea Howe氏 (Chief Product Officer of Sunblink)、 Tom Blind氏 (Game Director)は、「オープン・ワールドシミュレーションとライフ・シミュレーション、ふたつの要素を組み合わせ、誰もが親しんでいるサンリオのキャラクターたちと遊べるように作った。親切さが重要な要素」だと言う。

また、「本作はApple Arcadeとして提供されているのも重要な要素。Apple Arcadeの契約をしているご家族のお子さんなら、気軽にプレイすることができて、ゆったりとした体験を得ることができる」と、ゲームに中毒性を持たせずに、親しみやすい落ち着いたゲームを作れることを強調した。

いまや膨大なアプリのあるApp Storeだが、App Store Awardに選ばれたアプリは間違いなく今注目すべきアプリだし、最新トレンドのアプリを体験してみるガイドになるだろう。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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