チケット販売はなし。昨年と同じ開催方式
今年もコロナ禍前までのような、デベロッパー向けの参加チケット販売(2018年で1599ドル=当時のレートで約17万円と、それなりの価格だった)は行われず、現地参加は参加リクエストに対するランダムな選考となっており、基本的にはオンライン中心となっている。
これは、多数の開発者に参加してもらうには、オンライン中心の開催の方が良いということになったのだろう。以前の、世界から6000人もの人が集結するというのは、まだ感染症対策としては望ましくないということもあるのだろう。去年同様アップルの選考であるていど制限して参加者を受け入れるようだ。開催状況としてはだいたい去年と同じような感じだと思われる。また、Caffè Macsを開いて屋外で開催するのかどうかはよく分からない。
また、今年もSwift Student Challengeが開催される。Swiftのプログラミングを学んでいる学生の方は、こちら( https://developer.apple.com/jp/wwdc23/swift-student-challenge/ )を読んで挑戦してみるといいだろう。
今年こそ、AR/VRグラスは出るのか?
事前の噂として話題になっているのは、AR/VRグラス、ChatGPTのようなジェネレーティブAIの導入、M3チップの導入ぐらいだろうか?
技術的にはAR/VRもかなり成熟してきているので、そろそろ発表してくれてもいいと思うのだが、『日常的な使用シーン』が描けない限りアップルから発売されることはないだろう。アップルがどういう絵を描いてくるのか楽しみだ。毎年WWDCに参加している身からすると2017年(6年前!)ごろからARKitは毎年更新されているので、毎年「今年こそ!」と思っているのだが。
そう思えば、今年のWWDCのサイトのグラフィックもVR/ARゴーグルのレンズに現われるニュートンリング(レンズの反射/屈折で現われる虹色の模様)に見えなくもない。
ジェネレーティブAI搭載のSiri 2.0?
OpenAIの開発したChatGPTのようなジェネレーティブAIに対しても、アップルが搭載してくるのではないかという噂がある。もし搭載するならSiriにバックグランドで搭載すればいい話だが、ハードウェアを売るアップルとしては商品に予期せぬ不確かな挙動を産む仕組みを搭載しにくいように思う。
この領域に関しては、アップルは慎重論を貫くのではないかと筆者は予想する。
文章の叩き台を作ってくれるAIもありがたいが、そんなことより、メールやメッセンジャーの情報から、良きに計らって連絡先を取りまとめたり、スケジュールを整理してくれたりする仕組みを構築してくれたりするサービスの方がよほど助かるのだが。
Mac Proはどうなったのだろう? M2 Ultra 搭載Mac Studioは欲しい
早くもM3チップの登場を予想するメディアもあるが、M1、M2の次がM3なのは当り前の話だ(笑)しかし、M2どころか、まだM1世代マシンもある中でM3に突き進むことはなさそうな気がする。
となると、フォローされるべきは、Mac ProのApple Silicon搭載版、Mac StudioのM2 Max、 M2 Ultra版、iMacのM2世代ということになる。 iMac Proとして、M2 Pro以上のチップセットを搭載した、24インチより大画面の端末が登場するといいなと思うのだが。たとえば、30インチのM2 Pro搭載機とか、便利だと思うのだが。
WWDCが開発者のイベントであることを考えると、Mac Pro、Mac Studioあたりの可能性は高いと思うのだが、近年、あまりそういう縛りもないようなので、このあたり何が登場するのかは分からない。
新OSから秋の新製品が予想できる
あとは当然のことながら、iOS 17、iPadOS 17、watchOS 10、macOS 14といった、次世代のOSが発表されることになる。これらの発表から、秋に発売される新製品の方向性も見えてくるだろう。
ジャカランダの咲き乱れる季節の中、クパチーノのリングで発表される情報が楽しみだ。
(村上タクタ)
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