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クレジットカード不正利用に遭遇!【実録】返金は? 補償は?

「1300円って、iCloudのファミリープランだよね?」

筆者は、経費精算や経理系のお仕事は苦手なので、独立してフリーランスとして会社を設立して以来、すべての経理系のお仕事を、妻に任せている。彼女は前職が市役所の年金課職員だったので、筆者よりはそういうお仕事が得意なのだ。そして、年度末が近づいて、妻が会計アプリのfreeeにクレジットカードデータを取り込んでいて気がついた。

「ちょっと変なんだけど」

そもそも、私の仕事柄、奇妙な引き落としは数多い。4万円近いキーボードを購入することもあれば、資料の本などの購入も多い。昔は仕事として、ラジコン飛行機や、熱帯魚を買っていたこともある。いろいろなガジェットはもちろん、アップル、Amazon、Dropbox、Evernote、Adobe……などの月額課金もある。

彼女の「ちょっと変なんだけど」という話は、たいてい私が奇妙なガジェットを買っていたり、クラウドファンディングに出資していたり、クラウドサービスに課金したり、高価なアプリを買っていたりしていた……ということで落着する。

そんなわけで、その日もそんなことだろうと思い「あとで見とくわ」と言ってうっちゃっていた。

しかし、翌日に詳細を見て、顔面蒼白になる。

妻はCVSに落として、怪しい引き落としだけ抽出、引き落とし先ごとに色分けして説明してくれた。

合計22万1707円の不正引き落とし。対処は?

奇妙な引き落としがあったのは、昨年起業した時に作った、 JCBのコーポレートカードだった。

普段のいろいろな引き落としの中に、『 APPLE.COM BILL』から、1300円、1600円。『MSFT*AZURE』から、3572円。『LINODE.AKAMAI 609-380-7100』から、1万3694円……などの金額が紛れている。

あれ? 1300円というのはiCloudファミリープランの月額料金だよね? 1600円ってなんだろう? iTunesはいくらだっけ? MSFTはMicrosoftのことだよね? AZUREはクラウドサービス。僕が直接クラウドにお金を払ってるサービスなんてあったっけ? AKAMAIもクラウドフォームだよね? もしかしたら、海外取材に行った時に、契約した通信サービスと関係ある……?

と思ったけれど、約3カ月にわたって、これらの3企業からの引き落としが微妙に紛れて入っている。これは、噂に聞く不正引き落とし!? と、ようやく面倒な問題であることに気がついた。すっごい高額なお金がずっと引き落とされていたらどうしよう!? と思って、すうっと顔面から血の気が引く。

おそらく自分じゃないだろう……と思える課金を探して合計すると、全部で22万1707円になった。

一番低額で1300円。高額で1万3894円。ありそうでなさそうな金額の引き落としが合計42件も埋め込まれていた。

100万円、200万円が引き落とされたら気がつくが、「もしかしたら、何か契約してたかも?」と思うぐらいの金額の引き落としが微妙に続いていた。決算がなかったら、まだしばらく引き落とされ続けていたかもしれない。

「ご自分で、各サービスにご確認下さい」とカード会社

22万1707円は私にとって高額だが、ある程度は返ってくることは知っていたので、さほど慌てずに、クレジットカード会社に電話。

しかし、なかなか電話は繋がらない上に、土日は詳細の対応はできないという。とりあえず、カードを止めてもらう。これでカード番号は破棄することが確定なので、さまざまなサービスのカードの登録を全部やり直さなければならない。ああ、面倒!

週が明けて、仕事の合間に JCBに電話する。

またしても、長い間待たされて、ようやく繋がった担当者の方に週末の顛末を話すと、まずは引き落とされた先に電話して、これが不正引き落としであることを確定して欲しいという。え? それ、筆者の仕事なの……?

ご存知のように、海外のウェブサービスはなかなか電話窓口が見つからないようにできている。

FAQで問い合わせを見つけたら、FAQへのリンクへ堂々巡りさせられたり、チャットボットに惑わされるなど数時間。ようやくそれらの会社に連絡を取って問い合わせることができた。

ここでも、優秀だったのはアップル。問い合わせ電話番号はすぐに分かるし、電話もすぐに出てくれた。そして、何より一番に「それは大変でしたね。解決するまで、私たちがご一緒しますのでご安心下さい」と言ってくれたこと。クレジットカード会社も、他のウェブサービスも、サイト中をたらい回しにするのではなく、こういう対応をしてくれれば、グッと好感度が増すのだが。

セキュリティコードが流出していなくても、総当たり的に攻撃されることもある

アップルもマイクロソフトも「それは、通常の課金ではない」ということを認めてくれて、AKAMAIはどうしても問い合わせ窓口を発見できなかった。その結果を持って、翌日、もういちどJCBに電話。

そこで、まだ引き落とされていない金額に関しては、引き落としをキャンセル。そして、2カ月以上前で、引き落とされてしまっているお金に関しては、JCBからそれらの会社に返金を申請してもらえるということが分かった。

ひぃ。良かった。なんとか金銭的被害は(私には)なさそうだ(カード会社さんには申し訳ない……)。

その場で JCBの担当者に聞いた所によると、このような「微妙な金額の不正利用」の引き落としに気がつかないケースは非常に多いという。しかも、あまり前の引き落としに関しては、返金手続が難しい場合もあるという。

世界各国で25年以上に渡って使ってきて、非常にさまざまなサービスで利用しているカードで問題が起こっていなかったので、すっかり油断していた。

今回問題が起こったカードは、昨年作ったばかりのカードで、あまり怪しい場所(海外の飲み屋とか、怪しいネット通販とか)でも使ったことがなかったのだが、なぜ番号が盗まれたのだろう? ということについても聞いた。

「私どもでは分かりかねますが……カード番号とセキュリティコードがどこかから流出したという場合の他に、総当たり的に番号を入力して、当たったものから少額ずつ引き出す……というケースもあるようです。そういった意味では、まったく使っていないカードでも、不正利用される危険はあります」

とのこと。

みなさんも、一度カードの整理と、明細を確認する体制の構築を

みなさんは、お持ちのすべてのカードの明細を毎月確認していらっしゃるだろうか?

筆者は仕事柄もあって、クレジットカードをたくさん持っている。

独立起業するにあたり、経費精算を会社と個人で分けるために作った、会社の JCBとVISA、個人で使っているJCBとVISA。以前の会社のメインバンクとの関係で作ったUC、海外旅行でJCBとVISAが効かなかった時用のマスターカード、Yahoo!のサービスをお得に使うためのYahoo!カード、出張の旅費用にSuica引き落とし用のVIEWカード、その他、某所の駐車場無料特典のためのカード、映画を割安に見るためのカード……正直、すべてのカードの明細を毎月確認する習慣はなかった。

特に、電子明細になってからは、ログインしたりするのが面倒だから確認していなかった。金融系のアカウントは2段階認証や、なんだかんだでログインに手間がかかることも多い。いちいち『母親の旧姓』や『昔飼っていたペットの名前』などを聞かれる場合があるのも面倒だ。特に駐車場や映画の割引のために持ってるカードなんかは、ウェブサービスに繋がっていないものもあるので、確認していなかった。

今後、毎月月末にすべてのカードにログインして、明細を調べるべきなんだろうけれど、カードが十数枚に及ぶことを考えると、どうも現実的ではない。私はそんなにマメじゃない。

現実的な対策として、まず可能な限り、カード枚数を減らすことにした。昔、義理で作ったカードや、ポイント的にお得……と思って作ったけど、さほど利用していないカードは解約することにした。解約はカードの裏の番号に電話して、解約する旨を告げ、カードをハサミでバラバラにすればいいから比較的簡単だ。しかし、多少なりともポイントが残っていたりして、そのポイントを他のカードに移行して……なんてやってるとなかなか進まない。

その後、極力すべてのカードをfreeeに接続して、freeeの画面で明細を見ることにした。

しかし、それにしたって、 freeeと連携していないカードがあったり、毎回パスコードログインと2段階認証が必要なカードもあった。

なかなか、スムーズにはいかないのである。このあたりの面倒さが、詐欺師が付け込む余地になってると思うのだが、もうちょっとスムーズにサービスを利用できるようにしていただけないものだろうか?

ともあれ、こんなドジを踏んだ筆者が言うのもなんだが、みなさんのクレジットカードは大丈夫だろうか? これを機に一度明細をご確認して、私と同様にカードの整理をしていただいた方がいいかもしれない。

また、筆者よりこういうことに詳しい方がいらっしゃったら、ぜひアドバイスをいただきたいと思う。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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