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AirPods Pro/Maxを経験したアップルが、HomePodの第2世代を発表

正直なところ、初代のHomePodは日本では大ヒットしたとは言えなかった。しかし、オーディオにこだわり続け、AirPods Maxと、AirPods Pro、そして新しい世代の『空間オーディオ』をモノにしたアップルが、HomePodにどんな魔法を詰め込んだかを想像すると、新しいHomePodには期待できると思う。第2世代のHomePodは2月3日発売。価格は4万4800円とのこと。

発売5年。すでに『終売した商品』だと思ったら

初代HomePodがUSで発売されたのは2018年2月のこと。つまり5年も前だ。US、UK、オーストラリアでしか発売されなかったので、ちょうど西海岸に旅行に行った娘に買ってきてもらったことを覚えている。

日本で発売されたのは、1年半以上遅れて2019年8月23日。遅れての発売で話題性に乏しかったこと、当時先行して発売されていたAmazon Echo、Google Homeよりかなり高価だったことから、あまり人気の商品にはならなかったように思う。実際には、同じ音声アシスタント搭載のそれらの商品よりはるかに音質においては優れていたのだが、同じ土俵に上がってしまったため、『高価』だと思われたのだと思う。

そして、初代発売から2年半以上経った2020年10月13日には安価なHomePod miniが発表され、そのほぼ半年後の2021年3月12日には、HomePod(2018)の終売がアナウンスされた。

つまり、多くの人はHomePodをほぼ2年前に『終売した商品』だと思っていた。

そこにアップルが、第1世代とほぼ同じ外見をした第2世代HomePodを発表した。いったいこれはどういうことなのだろうか?

第1世代も音質は素晴らしかった。ただし、大音量で聞きたかった

筆者は初代発売からHomePodを使っている。リビングにはApple TVと連携させてステレオペアを、そして自室に1台置いている。

アップル製品と連携させて使うなら、HomePodは最高のスピーカーのひとつだ。自らの発した音で室内の形状を計測し、1台でもステレオサウンドを実現し、非常に厚い低音を響かせる。もちろん、iPhone、iPad、Mac、Apple TVなどとの連携は最高だ。外出先から、AirPods Proで音楽を聞きながら帰宅して、その続きをそのままスピーカーから大音量で聞けるHomePodの仕組みなくして、みなさんはどうやって音楽を楽しんでいるのだろうと思う。

いっぽう欠点は、大出力過ぎることだ。マンション住まいの筆者が、普段音楽を聞いてる時、HomePodのボリュームは8〜12%ぐらいだ。一度頑張って30%ぐらいまで上げてみたが、10秒以上続けると、防音の貧弱な筆者の安マンションでは隣近所から苦情が来そうな大音響だ。さらに、一番の売りはビリビリと深く響く低音だが、もちろんこれは、あるていどボリュームを上げないと楽しめない。

イメージとしては、家のリビングからオープンテラスに友達を10〜20人呼んで、クラブミュージックをかけながらパーティする習慣があるならHomePodは最高のスピーカーだと思う。しかし、筆者のささやかなマンションでそんなことをしたら、即刻追い出されてしまうだろう。

もちろん、小さい音でも楽しむことはできる。しかし、本領を発揮できない歯がゆさはある。

AirPods Proなどで魔法を会得したアップルが作る、第2世代のHomePodに期待

で、アップルはなぜ第2世代のHomePodをリリースするのだろうか?

それは、HomePodが大きく進化したからだと思う。

初代のHomePodを発売してから、アップルは、アクティブノイズキャンセリングや空間オーディオに対応したAirPods Pro、AirPods Maxを発売。iPadやMacに搭載されたスピーカーでも、魔法のように小さなスペースから迫力のある大音量を提供するようになった。とりわけ、AirPods Pro(第2世代)は本当に小さな魔法だ。

そんなテクノロジーを手にしたアップルが、5年前と同じような性能のHomePodを発売するだろうか?

そんなわけはない。きっと、新しいHomePodは、空間を計測し、魔法のような音場の広がりを体感させてくれるだろうと筆者は思う。

外見がほぼ同じなのは、いつものことだ。アップルは内容が大きく変わって自信がある時ほど、外見をほとんど変えずに発売し、そのインパクトを最大化するという手口を使うのだ。油断召されるな……である。

ほぼ同じ外観。まったく異なる内容

20mmもの振動幅を持つウーファーというスペックは変わらない。下部に設けられたビームフォーミングツイーターアレイは7つから5つになった。マイクは6つから4つに。

搭載されているチップは、A8から、S7へと変わった。アップルA8はiPhone 6からiPad mini 4など多くのマシンに搭載された傑作チップだが、S7はApple Watch  Series 7に搭載されたチップだ。アップルウォッチのチップで大丈夫なのだろうか? と思うが、世代の違いはチップセットを大きく進化させる。モーションセンサーと連携してリアルタイムで複雑な処理を行うApple Watch Serise 7のチップセットも、高い処理能力を持っているのだろう。

ステレオペアを構成するには同じ世代のHomePodが必要だが、HomePodの第1世代でも空間オーディオを楽しめるようになるようだ。

Matterやホームキットへの対応は、家電のIoT化の進行が遅れている日本ではメリットを発揮しにくいかもしれないが、可能であればHomePodは自宅のハブになってくれるだろう。また、こんどのHomePodは部屋の温度や湿度を測ってくれるし、それらと組み合わせて「部屋の温度が27℃になったらブラインドを閉めて」と指示したりすることもできる。

大きく進化しているに違いない

ともあれ、オーディオなので、実際に試してみないことにはなんとも言えないが、『AirPods Pro』『AirPods Max』などの経験を経て、5年ぶりに新しく発売されたHomePodは、大きく進化しているのではないかと、筆者は楽しみでならない。

(村上タクタ)

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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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