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世界のベンチャーと日本の大企業を繋ぐ、Scrum StudioのSmartCityXが2期目の成果発表

アメリカのシリコンバレーと東京に拠点を置き、イノベーションを必要としている日本の大企業と世界のベンチャー企業を繋ぐ活躍をしているScrum Studio。

そのScrum Studioが、都市、住居環境、人口問題、インフラ……など、いわゆる都市の諸問題について考える『スタジオ』として立ち上げたのが『SmartCityX』だ。単にベンチャー企業に出資するのではなく、成長するために共に努力し、日本の大企業とのパートナーシップを目指すプロジェクトだ。また、日本の大企業にとっても、自社内では難しい挑戦的なチャレンジを行い、スモールスタートで、素早い判断をしながら、プロジェクトを成長させることができる。

SmartCityXの最初のイベントが行われたのは、2020年9月。そこから激動する世界情勢の中で2年が経ち、2期目の締め括りと、あらたなパートナー企業の発表が行われた。近年、さらに増加しつつある都市の課題を、解決するユニークな取り組みをいくつかご紹介しよう。

スクラムベンチャーズ
https://scrum.vc/ja/
SmartCityX
https://www.smartcity-x.com/

郵便配達車や、ポストという巨大インフラを活用しよう!

まず最初は、Innovizと日本郵便の取り組み。

これは、日本郵便が普段走らせている8万2000台のスクーター、3万台の車両にLiDARを搭載してデータを取得しようというもの。

これにより、道路の形状や、どういう標識が表示されているか? 路面のダメージはどうか? 建物の入口の形状や、郵便受けの状態などを記録していくことができる。

続いて、今度は、Sol Chipと日本郵便の取り組み。こちらは、全国に17万8000個ある郵便ポストにソーラーバッテリーと小さなセンサーとコンピュータを取り付けて情報収集をしていくというもの。


たとえば、ポストの中に郵便物があるかどうかが分かれば回収に行かなくてもよくなるし、全国の気象データ、人々の行動データなども取得できる。

いずれも、ITという観点からは活用されていない日本郵便の膨大なインフラを活用しようというチャレンジだ。これらが現在活用されていないということが、むしろもったいないから、すぐにでも進むといいと思えるプロジェクトだ。

ホームから落下して亡くなる人を0に!

続いてはOylaとJR東日本の取り組み。

 

Oylaの3D対応監視カメラを活用して、鉄道の安全性を高めようというもの。いまだに、ホームからの転落事故などは後を断たず、Oylaの3D対応監視カメラはそうしたアクシデントをいち早く発見することができる。

上は、ベイエリアで行われたテスト。夜間においては通常のRGBカメラだと、線路に落ちた人は検知できないが、LiDARを併用したシステムだと、検知することができる。

海外からの旅行者に、日本の『電子市民』になってもらおう

JALと博報堂の取り組みの説明は、イーロン・マスクの『このまま人口が減り続けたら、日本は消滅してしまう』というTwitter投稿の紹介から話が始まった。

 

これから人口減が問題になっていく日本だが、多くの外国人とって魅力ある観光地でもある。そこで、NFTを使って『電子的な居住者』になってもらおうというプランだ。

 

ガソリンスタンドを『スマートよろずや』に!

Smart Scanと出光の取り組みに関しては、後日詳しく取材したので、こちらを参照いただきたい。

トラック運転中の脳梗塞を防げ! 出光とスマートスキャンのかしこい施策

トラック運転中の脳梗塞を防げ! 出光とスマートスキャンのかしこい施策

2025年10月27日

鹿島市と出光の新たな協業!

鹿島市と出光のプロジェクトは、さまざまな車両に路面状況をスキャンするカメラを付け、その情報を道路補修の必要性を判断する情報として活用するというもの。

 

混合交通の中、子供たちを安全に通学させたい!

三重県と日本郵便、そしてあいおいニッセイ同和損保は、日本の小学生が歩いて学校に行っているということに着目。我々にとっては当たり前のことだが、これはアメリカどの海外から見ると、かなり珍しく感じることらしい。

 

91.8%の子供が歩いて、しかも64.2%がひとりで歩いて学校に行っているという。

 

そして、交通事故で怪我をする人の人数の割合を全年齢で分析すると、7歳の時に歩いていて怪我をする割合が突出して多いのだそうだ。これは不慣れな混合交通の世界に、ひとりで立ち向かわなければならないからだ。


スマホで使うあいおいニッセイ同和損保の運転ログアプリの情報、日本郵便の交通事故に関する知識を、三重県というロケーションで試してみることで、アクシデントの起こる場所、状況などの情報を集約し、事故を減らす試みを行う。

3年目に突入するSmartCityXに注目!

SmartCityX 2022で発表されたプロジェクトのうち、一部を紹介した。SmartCityXというスタジオが始まって2年。新たなチャレンジは着実に芽を吹きつつある。

ベンチャー企業にとっては日本の大企業の支援が得られる、日本の大企業にとっては自社内からでは難しい挑戦的なプロジェクトを始めることができる、双方にとって稔りあるスタジオだ。もちろん、それをマッチングして調整しているScrum Studioの手腕も大きい。

SmartCityXの今後の活動に注目していただきたい。

(村上タクタ)

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村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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