書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX1600

初心者のためのMacBookシリーズの選び方【2022年度版】

  • 2022.06.01

MacBookシリーズのパソコンが欲しい……という人は多いと思うが、同シリーズでも、現在MacBook Air、MacBook Proの2種類があり、Proの中でも13インチ、14インチ、16インチの3種類の画面サイズがある。そして、中古市場にはインテルCPU搭載モデルもあるし、M1シリーズというApple Silicon搭載モデルもある。どれを選べばいいのかを分かりやすく解説しよう。

どれを買えばいい? MacBookシリーズ購入ガイド

さて、現在、世にあるノートパソコンの中で、多くの人の選択肢に上がってくるものといえば、Windows、macOS、Google Chrome搭載モデルがある。

ご存知のようにWindowsの方が一般的で、会社などでそれしか選択しようがない人もいると思うが、macOSの方が使いやすいという話も聞くだろう。長くなるからその差違については論じないが、筆者はmacOSが使いやすいと思って日常的に使っている。稀にmacOS対応でないアプリが必要になる場合もあるが、昔ほど非対応であることが多いわけでもない。

「学校に入学する際にどちらを選べばいいか?」という議論もあるが、これも学びたい学科によるし、師事する教授が使うアプリケーションがどちらに対応しているかにもよる。文系であれば、今やどちらでもさほど困らないだろうが、理系だと専門的なアプリを使う場合もあるからmacOS非対応ということもあるだろう。美術系はAdobeのアプリを多用するからmacOS……というイメージがあるが、AdobeのアプリはmacOSでもWindowsでも動くからどちらでもいい。

普通にウェブサービスやオフィスワークをするならどちらでもいい。専門的なオフィスワークをするならWindowsでないと対応してない場合があるし、逆にクリエイティブワークをするならmacOSの方が便利なことも多いだろう。用途によって選びたい。

PowerBookから続くMacBookシリーズ、その歴史

現状のMacについて語るなら、まずM1チップについて語らなければならないだろう。

M1チップについて語る前に、少しMacの歴史について触れておこう。Macはハードウェア的に3度、OS(ソフトウェア)的に1度の大変革を乗り越えてきている。

1991年、最初はモトローラ680×0系CPUにClassic OS

Macのノートパソコンの最初のモデルは’91年に発売されたPowerBook 100シリーズ。これはモトローラの680×0系のCPUを搭載。のちにClassicと呼ばれることになる旧世代のOSのうち漢字Talk 6.0.7を搭載していた。

1995年、Power PCへの移行

インテルプロセッサーに対抗するために、Apple、IBM、モトローラが開発したPower PCというプロセッサーを搭載するようになったのは’95年のPowerBook 5300シリーズから。当初は良かったが、Windowsとともに多数が売れ、性能を向上させたインテルプロセッサーに次第に水をあけられるようになる。Macが高価で、性能も高くない……というイメージを与えた時代だともいえる。

2001年、そして、OS X採用

アップルに戻って来たスティーブ・ジョブズ乾坤一擲の作戦が、自らがNeXTで培ってきたOPENSTEPの技術をベースに開発したUNIX系のOS Xの採用である。ちなみに、現行のMacはもちろん、iPhoneも、iPadもこの流れのOSを採用している。それだけ、堅牢で先進的なOSだったということだ。従来のClassic OSで見られたフリーズや、『爆弾マーク』などの不安定さを払拭することに成功したOSであるともいえる。これらは2001年のこと。

2006年、なんとインテルCPUに切り替え

そして、2006年にジョブズが大胆な手を打つ。なんと、Mac始まって以来の積年のライバルであったWindowsの使うインテルCPUに切り替えるというのだ。まさに『軍門に下った』という印象だった。しかし、Power PCの性能の足を引っ張られたMacが、インテルCPUを搭載したことで、Windowsに伍する性能で動作するようになったというのもまた確かだった。そして、PowerBookはインテルCPUを搭載することでMacBookシリーズへと名前を変える。

ちなみに、最上位モデルは常にMacBook Proと呼ばれるが、下位モデルはMacBook Airだったり、MacBookだったりと安定しない。

2020年、M1(Apple Silicon)搭載

2020年にアップルは長年の夢だった、自社製のチップセットApple Siliconの搭載を発表する。

なんと、これはiPhoneのチップセットを強化したものだった。その最初のチップはM1と呼ばれた。

iPhoneは2007年に登場するが、2004年のiPhone 4から自社製CPU、A4を搭載する。自社製とは言うが、正確にはARMアーキテクチャーを利用して、サムスン電子に生産させたものだった。その後、生産を台湾のTSMC(台湾セミコンダクター)に移行。そこから、世代を重ねて性能を向上させてきた。

アップルがインテルを採用したのは2006年のことだから、もしかしたら『いつかは自社製チップでMacを』の夢を育むために、一時的にインテルCPUを搭載したのかもしれない。だとしたら、実に長い伏臥の時だったといえるだろう。

そもそもは、スマホのチップセットの方が性能は低かった。しかし、アップルとTSMCは2億台にも上るiPhone用のチップセットの開発を追求し、性能向上を果たす。省電力性能に優れ発熱の少ないA14 Bionicなどのチップを生み出した。

発熱が少ないから、この基本設計を生かしたままコア数を多くし、並列動作させれば、パソコンのチップセットとして活用できる。それがApple Siliconの基本思想だ。そして、iPhoneで追求された性能は、Macで花開くことになる。

M1シリーズは、既存のパソコンを大きく引き離す性能を発揮し、さらにコア数を2倍にした、M1 Pro、さらに2倍のM1 Maxが選択可能になり、Macに圧倒的な性能をもたらすようになったのだ。

 インテル版と、M1搭載MacBookシリーズの圧倒的違い

長々と、Macのノートパソコンの歴史を語ってしまったが、つまりはApple Siliconとその上で動作するMac OSが、どのようにしてこの性能を得たかをお分かりいただきたかったのだ。

Apple Siliconは旧来のインテルモデルに対して圧倒的性能を獲得している。昨年10月にMacBook Pro 14/16インチが刷新されると同時にインテルCPUのモデルはもうラインナップには残っていない。しかし、中古市場などには流通していて、お買い得に見えるかもしれないが、あまりに性能差が大きいので、筆者としてはお勧めしない。絶対にApple Silicon搭載モデルを購入すべきだ。

しかし、そこには少しだけ例外がある。

それは、業務でインテルMacでしか動作しないアプリを使っている場合だ。いや、それさえもいずれは使えなくなるのだから、Apple Silicon搭載モデルに移行して、仕事環境を構築すべきだとは思う。

チップセットやOSの移行は大きな変化をともない、多くの場合、過去のアプリケーションや周辺機器が一気に使えなくなる。Macはこれまでの4度の大移行を経て、さまざまな移行のための措置を取り、スムーズに移行が進むように配慮している。インテルCPUからApple Siliconへの移行もインテル用のアプリをApple Siliconで動作させるRosettaなどの仕組みを提供して、ほぼ一般ユーザーにとっては問題ないレベルでスムーズに移行している。

しかし、唯一大きなひっかかりとなっているのが、Apple SiliconではBoot Camp、Parallels DesktopなどのWindowsを動作させる方法が使えないということだ。どうしてもMacとWindowsを動作させなければならない人は、インテルMacを買うしかないだろう。

13インチのMacBook ProとAirの違いとは?

ここで、現行モデルをもう一度整理しておこう。

一番スタンダードなM1チップを搭載しているのが、MacBook Airと13インチのMacBook Pro。後者にはProとの名が付いているが、これは旧世代MacBook ProのボディにAirと同じM1チップを搭載してモデルで、性能的にはAirとの差はほとんどない。

Proの性能を期待して買ってしまうと残念な体験となるので、筆者はアップルがなぜこのモデルをラインナップに残しているのか不思議だ。ディスプレイの性能が多少いい……とはいえ、その他の性能はほとんど同じだ。冷却性能に差はあるが、処理能力に差を与えるほどではない。

M1搭載のMacBook AirとMacBook Proのネックは、むしろポートの少なさだろう。両機種ともThunderboltポートを2つしか持っておらず、外部ディスプレイは4K1画面しか制御できない。Thunderboltポートは電源にも使うから、ディスプレイやストレージに使えるポートは事実上ひとつということになる。

特に昨今は、ビデオ会議用にカメラやマイクを使うことも増えたから、ポート不足は深刻に感じる。また、SDカードからSSDへのコピーなど、ストレージ同士のコピーにも不自由だ。

とはいえ、この低価格で、M1チップの卓越した性能を体験できるというのは素晴らしい。多くの人の日常使用において、不足のない性能だと思う。

2022年6月のWWDCで、M2チップ搭載の新型が発表されるという情報もある。M2搭載モデルでポート数が増えるかどうかが注目されるところだ。

デスクトップさえ上回る、史上最強のノートパソコンとして登場したMacBook Pro 14/16インチ

2021年10月発表のMacBook Pro 14/16インチは、それらの不満をすべて吹き飛ばしてくれた。

チップセットはそれぞれにM1の2倍のコアを持つ M1 Proとそのさらに倍のコアを持つM1 Maxの2ラインナップが用意される。

いずれのモデルもその性能は圧倒的で、プログラムのビルド、流体力学などの数理演算、画像処理、動画処理、VRなどで使われる3Dグラフィックスなどにおいて、従来のインテルMacの1.7〜13.4倍の性能を発揮する。まさに圧倒的なのだ。これらの処理において、従来モデルを使う必要は一切ない。

しかも発熱は少なく、バッテリーライフは長い。ディスプレイは非常にコントラストが美しいLiquid Retina XDRを採用し、カメラ、マイク、スピーカーはビデオ会議の時代に相応しいクオリティを持つものだ。

デスクトップでも性能を発揮するMacBook Pro

ポートはそれぞれ4ポートとなり、M1 Pro搭載モデルは2枚、M1 Max搭載モデルは3枚のThunderbolt接続6Kモニターと1台のHDMI接続4Kモニターを接続可能だ。

おそらく一般のほとんどの業務はM1 Proチップで間に合うと思うが、より高い性能が欲しいならM1 Maxという選択肢もある。

M1 Maxなら、4K ProRes画像を最大20ストリーム、8Kでも7ストリームを再生、編集することができる。もはやどんなプロフェッショナルのニーズにも応えられる性能といってもいい。

まとめと、新型登場の可能性

というわけで、多くの人にはM1搭載のMacBook Airがお勧め。

多くの外部ストレージを扱い、それなりに負荷のかかる仕事をする人には、M1 Pro搭載モデルがお勧め。M1 Maxを使うようなプロ中のプロはおそらく自分でそれを理解できる人だろうから、ここでは多くを語らない。

メモリーはユニファイドメモリーなので、インテル時代よりも少なくても大丈夫なようだ。とはいえ、16GBはあった方が良いとは思うが。ストレージは従来使用していたモデルから、どのぐらいのデータを持ち込むかによって、決まってくるだろう。現行モデルで一番価格を左右するのがストレージだが、ケチってストレージ不足になってしまうと、作業に困るし、処理速度も遅くなるから、がんばって十分な容量を確保したい。

今後、近いうちにM1搭載モデルはモデルチェンジしてM2搭載モデルになるだろうから、もう少し待つという手もある。MacBook ProのM1 Pro/Max搭載モデルは2021年10月発売だから、次期モデル発売まで、もう少し時間があるだろう。

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部