単純明快な直線勝負のレース! いまに続くメーカーを生んだ「ドラッグレース」の世界

一説によると1823年に最初の試合が行われ、後の1901年に2リーグ体制で広まった「ベースボール」や1882年に現代の原型となった「アメフト」など、スポーツの世界では独自のルールで競われる“メイド・インUSA”が多いのだが、それはモータースポーツの世界も然り。中でも代表的なのが「ドラッグレース」だろう。

いまに続くメーカーを生んだドラッグレース

1/4マイル(402.33m)の直線でゼロ発進からの加速を競うこの単純明快なレースは1950年にカリフォルニア州で開催された「サンタアナ ドラッグ」から正式な競技としてスタートするのだが、翌年にはいまも残る全米最大のドラッグレース団体、「NHRA」が発足。そうした熱が各地に飛び火することで全米に広がっていったとのことだ。ちなみに1/4マイルという距離は競馬場の直線距離を参考にして当時に決定されたという。

そんな時代、52年にイリノイ州シカゴの「ハーフデイ スピードウェイ」でもドラッグレースが開催されたのだが、そこでは後に「S&S」を創業するジョージ・スミスが優勝。現在も継続するこのメーカーの源流もまた、ドラッグレースの世界なのだ。

無論、ほかにもさまざまなメーカーが生まれており、50年代初頭にM&H社からドラッグスリックタイヤがリリースされると、それまで「ボバー」的なスタイルだったマシンが徐々に直線に特化したロー&ロングの姿へと進化。そんなフレームワークを得意とする「コスマンレーシング」が65年に創業。そして67年には50年代からドラッグレースに参戦するランディ・スミスも「カスタム サイクル エンジニアリング」を設立。

また70年に最初にウィリーバーを装着し、自動遠心クラッチを開発した“ファニーバイクの父”、レイ・プライスが登場すると、より異形の姿へドラッグレーサーは変わっていくのだが、そんな時代にエンジン2基がけのホンダCBレーサーを製作した「RCコンプ」や、そこから79年に独立をした「バンス&ハインズ」、そして79年にデビューし、80〜90年代で100勝を果たしたジム・マックルアも忘れられない存在だろう。彼が使用した「シンプソン」や「ベル」、そして「ベイツ」や「バンソン」などのメーカーもレースの世界を通して、浸透していったのはまず間違いない。

“メイド・インUSA”を語るうえで欠かせないもの……それがドラッグレースである。

独自のエンジンを生み出した「カスタム サイクル エンジニアリング」

冒頭の写真のドラッグレース黎明期から参戦するR・スミスは1952年のNHRAでも記録を保持。60年代後半にはWRの腰下とアイアンスポーツのヘッドを組み合わせた「マグナム45」を製作した。

おなじみの「S&S」もドラッグレースから誕生

1952年にイリノイ州シカゴの“Half day Speedway”のドラッグレースで優勝を果たしたG・スミスは翌年にはボンネビルに参戦し、58年に「S&S」を設立。自らが手がけた「TRAMP」と名づけた車両に組んだアルミプッシュロッドやクランクが、同社の礎となっている。

S&Sは最高速を競うボンネビルにも参戦!!

1953年に「TRAMP」で参戦し、68年より再びランドスピード レコードに挑んだS&S。アイアンスポーツの「Nitro Express」で16の記録を保持し、その後は「TRAMPⅡ」と「Ⅲ」で参戦。385㎞/hを記録した。

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CLUB HARLEY 編集部
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