通販から実店舗へ移行した焙煎士ならではの想いとは。
世田谷区の環七側道沿いに店舗を構えるグラウベルコーヒー。同店はもともと自宅に焙煎機を設置している狩野知代さんが、豆の通販のみで行っていたコーヒー豆専門店だったが’16年に書籍の編集者である藤原ゆきえさんの協力のもと、実店舗を立ち上げることとなった。
「創業当初は焙煎に集中したいということもあり、豆の卸売りとWEBショップだけの営業だったんです。でも通販だとお客様の顔も見えないし、なにより自分の言葉で直接お客様に、コーヒーの良さを伝えたいという想いが膨らんできてしまって(笑)。そんな想いでお店をオープンしました」と狩野さんは話す。
また相棒である藤原さんもコーヒーにまつわる本を多数手がけている編集者。店内の片隅には彼女が担当してきた本も多く並び、グラウベルのコーヒー愛が伝わってくる。しかも訪れる人たちは東京に限らず、SNSや本で知ったコーヒーラバーが全国から集まるという。
また同店は日本でも数少ないコーヒー栽培が行われている徳之島コーヒーを取り扱っている稀有なショップである(毎年6月ごろに入荷予定)。そんな希少豆も多く取り扱う同店で、女性焙煎士とコーヒー談義をするのはいかがだろうか?
人気のコーヒー豆を紹介!
[豆の種類]
シングルオリジン 15種類
ブレンド 1種類
[抽出方法]
ペーパー/エスプレッソ
[焙煎機]
フジローヤル/半熱風/5kg釜
【シングルオリジン】ニエリヒル農園
希少なAAグレードのため一粒一粒が大きいのが特徴。上品かつ華やかな味わいで、ピーチやジャスミンのようなジューシーな風味がある。甘みのある余韻も個性のひとつ。
産地:ケニア
焙煎:中深煎り
精製方法:ウォッシュト
香り:ジャスミン
酸味:ややあり
コク:ジューシー
後味:甘い余韻
【シングルオリジン】イルガチェフ
ナチュラル精製ならではの個性的な風味が特徴だが、チョコレートのような華やかな香りとコクで飲みやすいのが特徴。ほんのり甘いアフターテイストも感じられる。
産地:エチオピア
焙煎:深煎り
精製方法:ナチュラル
香り:華やか
酸味:やや感じる
コク:チョコレート
後味:甘い余韻
【ブレンド】ブレンド代田
地元である代田の名を冠した同店唯一のブレンド。苦すぎず、クセのない味わいが特徴でバランスのいい味わいが楽しめる。コーヒービギナーにもおすすめだ。
産地:グアテマラ、マンデリン、エチオピア
焙煎:深煎り
精製方法:ウォッシュト
香り:香ばしい
酸味:ほんのり
コク:しっかり
後味:スッキリ余韻
【DATA】
GLAUBELL COFFEE(グラウベルコーヒー)
住所:東京都世田谷区代田5-7-9
営業時間:13:00~17:00(金曜、土曜)
定休日:日曜~木曜
駐車場:なし
公式HP:http://glaubell.net、SNS : Instagram@glaubellcoffee、X@glaubell
席数:2席
ホールセール:あり
豆販売:あり
豆通販:あり(新規休止中)
テイクアウト:あり
デカフェ:あり
ドリップバッグ:あり
セミナー:ワークショップなど(不定期)
器具販売:ドリッパーなど
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/別冊Lightning Vol.215「東京コーヒーロースターズ」)
Text/K.Sakamoto 坂本桂樹 Photo/A.Kuwayama 桑山章
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