ライフスタイルに合わせたボディを選びたい。
トランスポーターとして開発されたバンは、もともとはコマーシャルユース(商用)として生まれた車種。ただトランスポーターとひとくちに言っても何を運ぶのかで、使い勝手の良さは様々。その点、アメリカのバンにはそんな多用性に対応して多くのバリエーションが最初から設定されていて、それぞれのオーナーたちが都合の良いモデルをチョイスして購入することができたので、ひとくちにバンといっても細かい部分の仕様に違いがあったりする。あえて業務用っぽく、荷物を運ぶのに特化した仕様で乗るのもカッコいい。もしアメリカ車で中古のバンを探すなら自分の使い勝手やライフスタイルにぴったりの仕様に出会えたら愛着もひとしおかと。
ホイールベースやボディサイズに種類がある。
アメリカのバンはひとつの車種でもホイールベースやボディの長さに最初からバリエーションが存在する。ホイールベースはショートとロングの2種類が一般的。そこに組み合わされるボディもショート、ミディアム、ロングなど、メーカーによっては年代にもよるけれど、3種類以上の長さが存在する場合も。ミディアムやロングボディになれば3列シートも難なく可能なので、人を多く乗せたり、2列はシートとしても、残ったカーゴスペースにどれくらいの余裕が必要かでチョイスができたりと組み合わせが豊富。もちろんボディサイズによって搭載されるエンジンの排気量も違っていたりする。日本に輸入されているアメリカ車のバンを選ぶときは、まずホイールベースとボディの長さを気にしよう。アメリカ車となると短いボディでも日本の道路事情では長さがネックになる場合もあるからね。
カーゴスペースのデザインがいろいろある。
バンの多様性はキャビンではなく、その後ろのカーゴスペース。いわゆるサイドに窓が無いパネルタイプがもっともベーシックな仕様で、パネルバンやカーゴバンと呼ばれているスタイルになる。これをチョイスすればカーゴスペースにはシートも内装すらないという極めてシンプルなものに。人を乗せるならサイドに窓を装備するワゴンやパッセンジャーバンと呼ばれるタイプが存在していて、これは後部にシートが付いてくる。またその中間的な仕様もある。さらにはメーカーによってはサイドのドアが観音開きかスライドドアかチョイスできたり、リアゲートも観音開き、サイド開きなどのチョイスができるのでバリエーションは無数に存在するのだ。
GMブランドのバンはフロントマスクが違うモデルも。
GM(ゼネラルモータース)からのブランドになるシボレーやGMCのバンは一般ユーザー向けのバンと商用で販売されているバンでフロントマスクのデザインが違う世代が存在する。これはカーゴマスクと呼ばれていて、あえて普段使いのバンを商用のカーゴマスクにカスタムするなんていうスタイルもある。
基本的なバンのボディスタイルをここまで解説したけれど、さらには架装メーカーのコンバージョンモデルもアメリカには存在しているので、バリエーションは無限大に存在する。もしアメリカのバンを所有したいのであればどんなボディが理想的か決めたうえで探すといいかもしれない。ただし日本で流通しているアメリカのバンはパッセンジャータイプやコンバージョンモデルが大多数で、カーゴタイプなどの商用ベースのモデルは少数派といえる。
ただしあえて簡素な商用モデルのカーゴバンを手に入れてパネルにレタリングを入れたり、カーゴスペースををカスタムしたりするのもひとつの手。自分の理想的なバンライフは、仕様が豊富なアメリカ車を選べば意外と近道かもしれない。
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