露天や道端で売っていた大衆アートを再構築。
現在、グラッドハンドのディレクターを務めるL.さんは、幼少期から絵を描くことが大好きで、独学で美術を学んだ。それと同時にアメリカのホットロッドやタトゥーなどのカウンターカルチャーに触れ、大きな影響を受けた。そんなL.さんが感銘を受ける作品は、名もなきアーティストが残したストリート的なものだと語る。
「僕は独学で絵を学んだこともあり、誰もが知る有名アーティストの作品よりも、今回紹介している’60〜’70年代のベルベットアートやロウブロウアートのように、当時に路上で売っていたような大衆的なアートの方が刺激を受けたんです。いろいろと調べていくと各年代にこの手の大衆的なアートがあるんです。
わかりやすく言えば、’40年代のピンナップガールに代表されるウォーアートや、日本だと木彫りのクマの置物のような(笑)。そういったものの時代背景を理解し、今の感覚であったり、当時にありそうなかったテイストで再構築するのが、僕の個性であり、スタイルだと思います」
旧きよき時代のアメリカを再解釈したアートワーク。
アメリカを代表するライダースメーカーであるショットとコラボレーションした際に制作した大型のアートワーク。すべてL.さんによる手描きであり、これをプリントした生地が共作モデルに使用されたのだ。
ショットとグラッドハンドのコラボレーションでは、L.さんによるハンドペイントが施されたスペシャルモデルをリリース。過去の作品のため、現在は手に入れることができないのが残念である。
ヴァスコとのコラボレーションモデルをキャッチアップ。アートワークはL.さんが発案し、ヴァスコの高い技術でエンボス加工にて表現。まるでアートのような仕上がりとなった。
前後にガゼットの付いたスウェットに、すべてL.さんのハンドペイントでアートワークを落とし込んだ。ヴィンテージがイメージソースとなった。
ヴィンテージのメイソンバッグをモチーフにしたグラッドハンドのバッグに、自身のアートワークを手描きで加えたスペシャルモデル。仕事道具を収納している。
自身がポーター表参道で開催したエキシビションで展示した作品。映画のフィルムを保管するためのヴィンテージのケースに、グラッドハンドのロゴなどをハンドペイントで描いている。
ミッドセンチュリーを代表するポップアートをモチーフとした作品。かなりの大型作品で、スープ缶でなく、オイル缶というのがL.さんらしい表現。
【問い合わせ】
グラッドハンド コア
TEL03-6438-9499
www.glad-hand.com
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning2023年8月号 Vol.352」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/K.Hayahi 林和也
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