1.Salsa Cycles Stormchaser/「tempra cycle」店長・ベーヤンさん
通勤用のクロスバイクから始まり、ピストバイク、BMX、ロード、MTBなどを経て今は用途に合わせて乗り分けるスタイルに。元々エクストリームスポーツ好きで、ピストでのトリック、BMXにはかなりハマったとのこと。
元々はグラベルレース向けのモデルながら「Adventure by bike」をコンセプトに掲げるSalsaらしく、ガチガチのレース車体ではなく普段のツーリングから、流行りのバイクパッキングまでこなせる一台に。またギア付きにも固定ギアにもカスタムが可能で、素材もフレームがアルミ、フォークがカーボンの為錆などの心配もない。
2.charifuri CF01/「narifuri tokyo」スタッフ・新井聖志さん
学生時代に自転車で日本を一周した経歴を持つ新井さん。通勤や休日ライドはARAYAのフェデラル、気分転換をしたい時は趣味でトライアスロンをやっていた父親から譲り受けたCannondaleのCAAD8に乗っているそう。
自転車に乗ることを想定した機能性と、街に溶け込むデザイン性を両立させた人気ブランドのnarifuriの自転車部門、charifuriのオリジナルフレームで組んだ一台。ダートを走ることを想定した車体なので650Bの太いブロックタイヤを選び、サスペンション機能を持つステムをインストール。悪路での衝撃軽減を実現している。
3.SURLY KRAMPUS/「MATTHEW CYCLE」店主・金原摩周さん
自身の名前から店名に配したMATTHEW CYCLEの摩周さん。思い出せる限りでMTB24台、BMX12台、ロード6台、グラベル4台、ツーリングを4台を乗り継ぎ、ジャンルにこだわらず毎日自転車で遊んでいたとのこと。
今でこそどこのメーカーもラインナップしているプラスバイクやセミファットと呼ばれるプラットフォームを採用した最初の一台として、定番ブランドと位置付けられているSURLY。だがMADE IN USAのシルバーパーツを使うことでヴィンテージ感漂うバイクに組みあげ、カジュアルなスタイルにもハマる雰囲気を作り上げている。
4.片倉シルクのピストバイク/「Tokyo Hippies Mart」オーナー・細野健司さん
SFのチーム、MASHに影響を受け約15年前にピストバイクに出会った細野さん。それから何台もフレームを乗り換えながらも、極薄パイプが生み出す乗り心地に惚れ込んでしまい、使うのは競輪NJSフレームばかりだそう。
東京オリンピックでの日本代表チームの使用始まり、競輪やロード、ツーリングと日本のスポーツ自転車文化創成期を支え続けた国内を代表するブランド、片倉シルクの特徴的な美しいラグレスフレームが最大の魅
力。そんなシルク号ブランドは絹自転車製作所に受け継がれ、オーダーメイドによる自転車が今なお生産されている。
5.MOULTON MIDI/「SUN/kakke」デザイナー・尾崎雄飛さん
実力派デザイナーとして知られる尾崎さんは、サーリーで様々なカスタムを楽しんだ後に、ヴィンテージ好きらしく英国の旧車に傾倒。モールトンの他に、イギリスの伝統的な折りたたみ自転車であるブロンプトンも所有している。
アレックス・モールトン博士が考案した名作小径車であるモールトンの初期モデル。トラス構造のフレームのイメージが強いが、初期のF型フレームなので、よりクラシックな印象。レストアベースを購入し、パーツをすべてヴィンテージのカンパニョーロに変更し、フルレストア。イギリスではグローブ・トロッターのトランクを荷台に取り付けるのが定番だそうで、今後カスタムする予定。
6.TONIC FABRICATION Magnum CX/「25LAS BICYCLE WORKS」オーナー・ニコラスさん
TREK MADONEのロードバイクに始まり、その後シングルスピードに出会ってからは各種競輪フレームを10台ほど乗り継ぐ。最終的に今では入手困難なKALAVINKAをオーダーにて所有し、乗るのはシングルギア車ばかり。
純粋なレース仕様のため、ワイヤー受けなどの配置が自転車を担いだ時にジャマにならない仕様で、オーダー自体の待ち時間は2年ほどかかることも。ブルースゴードンのオリジナルの貴重性の高いブレーキや、あまり採用されることの少ない珍しい形モノステーのシートステイなど、各パーツにもこだわりが随所に詰まっている。
(出典「Lightning2022年1月号 Vol.333」)
Text/Y.Yoshida 吉田佳央、S.Sato 佐藤周平 Photo/ Y.Yoshida 吉田佳央、K.Hayashi 林和也
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