1.GM(ジェネラルモータース)
1904年にビュイックの経営を任されたウィリアム・C・デュラントは、1908年に持株会社ジェネラル・モーターズを組織すると、1908年にオールズモビル、翌1909年にはキャディラック、オークランド(後のポンティアック)、リライアンス(後のGMCの一部)、カーターカーなどを次々と買収するが、デュラントは買収費用による負債を抱えGMの経営権を失ってしまう。
その後デュラントは1911年にシボレー創設に関わると、1916年にGMの株式を買い戻し復帰を果たす。さらにシボレーもGMの一部として買収。現在のジェネラルモーターズの基礎は、1910年代には完成していたことが判る。近年では経営破綻を境にブランドの集約が行われ、現在GMのブランドは「キャデラック」「ビュイック」「シボレー」「GMC」の4ブランドとなり、日本では「キャデラック」「シボレー」のみ展開されている。
CADILLAC(キャディラック)
FORD創設者のH・フォードが1899年に創業したヘンリー・フォード・カンパニーだったが、経営陣との対立からフォードが抜けてしまう。そこで1902年にヘンリー・リーランドが後任となり、社名をキャディラックに変更。1903年に車両の生産を開始する。1909年にはGMグループ入りし、同社の最高級レンジのブランドとなる。
BUICK(ビュイック)
デイビッド・ビュイックによって1903年設立されたビュイックモーター社を前身に持ち、その後会社を買収したジェームス・ホワイティングは、ウィリアム・デュラントに経営を任せるとその優れた経営手腕で有名メーカーとなり、1908年にGMを組織する際の中核となる。GM内ではミドルクラスブランドに位置づけられている。
Chevrolet(シボレー)
GM設立の立役者だったウィリアム・デュラントだったが、1910年に経営権を失ってしまう。そこでレーシングドライバーであるルイ・シボレーとともに1911年にシボレーを設立。さらにデュラントは1916年にはGMの株を買い戻しGMに返り咲くと、シボレーはGM内でエントリーモデルのブランドとして存続。現在まで続いている。
このほかに現行ブランドとしては、商用トラックからスタートした「GMC」がある。SUVやピックアップトラック、バンなどを中心に販売されている。
【廃止】PONTIAC(ポンティアック)
ポンティアックは、1909年にGMに買収された1908年創業のオークランドモーターカンパニーのブランドとして’26年に登場。名前はオークランドの創業地であるミシガン州の町名、そしてその地を治めていたインディアンの酋長の名前に由来する。GMの中級スポーティブランドだったが、2010年にブランドは消滅した。
【廃止】OLDSMOBILE(オールズモビル)
1897年にランサム・オールズが設立した自動車メーカー。1901年に美しいフェンダーラインを持つカーブドダッシュを発売。オールズ自身は会社を去り、REOモーアーカンパニーを立ち上げるが、オールズモビルは1908年にGMに売却され、同社の中級ブランドとなり、2004年までブランドは107年続くこととなる。
このほかに現在は存在しないブランドとしては、日本車に対抗する形で登場した「サターン(1985‐2010)」、圧倒的な存在感で今も記憶に新しい「ハマー(1992‐2010)」なども近年消滅している。
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