フライトジャケットとは、その名の通り、大空を飛ぶパイロットのための装備服。アメリカンカジュアルの世界では、フライトジャケットと言えば、主に第二次世界大戦時のアメリカ軍のパイロットや爆撃手たちの飛行服を指すことが多い。様々なバリエーションが存在し、熱狂的なファンが多いジャンルだ。
そこで、そんなフライトジャケットの「レザー」を使った革ジャンの定番を4つ紹介する。
▼こちらの記事もチェック!
【TYPE A-2】約20万着作られたという米陸軍航空隊の名作。
A-2とは、1931年に米陸軍航空隊に制式採用された夏季用フライジャケットのこと。素材には馬革が使われることが多く、また納入業者(コントラクター)ごとに若干仕様が異なるため、微差を楽しむファンやコレクターも多い。軍服らしくなく、カジュアルに着られるので革ジャン初心者にもおすすめ。
【TYPE G-1】映画『トップガン』で一躍脚光を浴びたアメリカ海軍の“誇り”。
米陸軍航空隊のA-2と双璧をなす、米海軍のG-1。素材は、A-2が馬革なのに対し、G-1はゴートスキンを採用し、襟についたボアが、ワイルドさを醸し出している。背中にはアクションプリーツが装備され、非常に機能的。古着でも比較的多くみられるため、愛好家も多く、バイク乗りにも人気が高い。
【TYPE B-3】極寒の地で働く兵士たちの命を守った、ボア付きヘビーソーン用フライトジャケット。
-10度〜-30度で活動する兵士に支給された極寒地用フライトジャケット。シープシェアリングを贅沢に使用し、その防寒性能は折り紙付き。だが、街着としてはオーバースペック感は否めず、同じようなシープムートンスタイリングながら、ムートンの毛足が短いTYPE B-6を選ぶ人も多い。
【TYPE A-1】クラシカルな雰囲気をたたえたTYPE A-2の前身モデル。
1927年に米陸軍航空隊の飛行服第一号として採用された夏季用フライトジャケット。袖口やウエストにニットを配し、後のフライトジャケットに多大な影響を与えた。フロントはボタン留めで、クラシカルな意匠が魅力だ。現在、このA-1をモチーフにしたレザージャケットも多数リリースされている。
このほかにも数々のタイプがあるが、この4つがレザーを使ったフライトジャケットの傑作だ。そのほかのフライトジャケットやフィールドジャケットなどミリタリージャケットの種類については下記記事を読んでみてほしい。
(出典/「別冊Lightning Vol.220 革ジャンの教科書」)