アメリカ現地工場取材! “GORE-TEX BOOTIE”世界を変えた稀有な存在。DANNER(ダナー)

  • 2024.10.07

1979年、世界に先駆けて防水・透湿性を兼ね備えたGORE-TEXを使い開発した革新的モデル“DANNER LIGHT”。それによりDANNERの名を一躍世界へ広め、アウトドアブーツの市場を一変させることとなった。「可能な範囲の中で、最も優れた靴を作る」という1932年の創業以来掲げているブランドポリシーは、手仕事を通じたクラフトマンシップが根付くオレゴン州ポートランドのスタイルを体現している。

DANNERのファクトリーに伝わる信念。“CRAFTING HIGHER STANDARDS”

「より高い品質の靴を作る」とは、DANNERのファクトリーに伝わる信念。それはDANNERがたったの5人の職人とともに靴づくりを始めた創業時から変わらない。“品質”への飽くなきこだわりはこのファクトリーから世界へ発信される。

ダナーの靴づくりの本拠地はオレゴン州ポートランド。ファクトリーで働く人々もプロのクラフトマンという意識の下、早朝から夕方・夜までの2シフト制で稼働している。またファクトリー内にヒストリカルな展示物もある。

革の上に裁断金型を置きプレスすることで裁断していく。職人は金型を置く際に「質、量、効率」の3つを考慮しながら取り都合を考えカットを行う。そんな職人を工場内では“アーティスト”と呼ぶ。

DANNERの心臓部であるラスト(木型)のストックルーム。1回の生産オーダーごとに、左右合わせて24個の木型を1ロットとして使用して、合計12足の靴を一度に生産するという。

DANNERでは革素材をすべて使用する前に検品を行う。革に付属する仕様書通りの品質を持っているかなど、強度や柔軟性などを5つのテストに分けて実施することで、高い品質を守っている。

ファクトリー内にはブーツの製造に使用するパーツごとに纏めたストックスペースがある。そのほとんどはアメリカで製造されたものを選んでいる。こちらはカラフルな色味のシューレースのストック。

裁断されたパーツを縫い合わせ、DANNER LIGHTが形作られていく。ファクトリー内では1898年製のピューリタンマニファクチャーのヴィンテージミシンなど、歴史を感じさせる道具も今だに現役で活躍していたりする。

アッパーを縫い立てた後、GORE-TEX BOOTIEと組み合わせていく。空気の力でブーツ内部へ確実に内蔵させていくことで、防水・透湿性能がしっかりと働き、靴内部を快適に保つための高い品質を実現させている

いくつもの作業工程を経て、最後のアッパーとミッドソールのステッチダウン直前の状態。木型を嵌めたGORE-TEX BOOTIEをアッパーのつま先部分としっかりと接着させる。それによりGORE-TEX BOOTIEが内部でズレを防いでいる。

アッパーとミッドソールをダナー式ステッチダウン製法で縫い上げていく。足馴染みが良いだけでなく、アッパー内部に侵入した水分も排水されやすくなる効果も期待される。

ステッチダウン製法で縫われたミッドソールに接着剤を塗り、アウトソールを貼り付けていく最終工程。いくつもの手間のかかる工程を経ることで、軽量かつ頑丈、そして完全防水機能を持つDANNER LIGHTは完成する。

DANNERは軍や警察といったプロフェッショナルの靴も製造するメーカー。そのため完成したブーツの耐久テストは日々怠ることはない。防水性能や靴紐部分の引っ張り限界強度、靴の耐久性能などを専用のマシンでチェックしている。

ブーツの機能性を復活させる“リフラクティング”という修理サービス。

工場から程近い位置にあるDANNER FACTORY STOREの内部には、見た目のリペアではなく、本来の機能性まで再び元に戻すリクラフティング工房がある。末長く愛用できる品質を守るDANNERならではの修理サービスだ。

【DATA】
DANNER
18201 NE Portal Way, Portland, OR 97230
Tel.503-251-1100

DANNER FACTORY STOREでは、ハイキングやワーク、ハンティングといったカテゴリー新作モデルから、サンプルなど直営店ならではのアウトレット商品、そしてアウトドアギアなどが並ぶ。

【DATA】
DANNER FACTORY STORE
12021 NE Airport Way Portland, OR 97230
Tel.503-251-1111
https://www.danner.com

 

(出典/「CLUTCH Magazine 2024年11月号 Vol.97」)

 

 

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