断然革靴派の革靴コレクション拝見!<第4回>「ケネスフィールド」デザイナー・草野健一さん

業界きっての断然革靴派たちが数えきれないほど手にしてきた革靴のなかには、長年ともに歩んできたものもあれば、手放すことになったものもあるそんな出会いと別れのなかで研ぎ澄まされていった愛靴コレクションを紹介。今回は、「ビームス プラス」のディレクターを経て、自身のブランド「ケネスフィールドを立ち上げたデザイナーの草野健一さんを取材!

手元に残るのは結局、履き心地の良いもの。

「ケネスフィールド」デザイナー・草野健一さん|「ビームス プラス」のディレクターを経て、自身のブランド、ケネスフィールドを2012年に立ち上げる。現在は、京都を拠点に、アメリカントラッドスタイルを軸としたコレクションを展開する

革靴に興味を持ち始めたのは、大学生時代にアルバイトで洋服の販売をしていた頃。後にオールデンと出会ったことが、革靴にハマる決定的なきっかけになったという。

「当時、ファッションの情報といえば雑誌しかない時代。そこでオールデンや英国の端正な革靴が紹介されているのを見て、みるみるうちに興味を持ちました。いまでも基本的な好みは変わらないので、革靴スタイルの参考には、メンズファッションの図鑑に掲載されているローレンス・フェローズのイラストを紐解くのが一番ですね。

これまでに多種多様な革靴を履いてきましたが、いまは木型とサイズの合う靴をしっかり吟味するようになったと思います。見栄えが良くても足に合わなくては結局履かなくなってしまうので。所有している10足程はどれも自分の足にフィットする、納得の1足ばかりです。その分、定期的なリペアやオールソールは必須。それが可能なグッドイヤーウォルテッド製法の靴がやっぱり好きですね」

取材当日履いていたのは草野さんのアイコンとも言える、ホワイトバックスのダブルモンク。「少し汚れているくらいじゃないと恥ずかしい」と言いつつも丁寧に履きこまれた1足には、革靴愛が溢れている。

遊び心溢れるカスタムにも注目。手入れをしながら、丁寧に履き続ける20年選手たち。

自身が作った靴以外はいずれも20年程度履き続けているという愛用っぷり。どの靴も驚くほど状態が良く、丁寧にメインテナンスされている。カジュアルスタイルに合わせることが多いウイングチップとモカシンは、草野さんの遊び心溢れるカスタムにも注目を。

【革靴コレクション①】オールデン×ビームスプラス(左)

「踵にかかるコバ部分をしっかりと残すことでボリュームを出し、’50年代頃の裾幅が広いスーツにも合うような形をイメージしたモデルです。20年近く履いていると思います」

【革靴コレクション②】オールデン×ビームス プラス

「パーツによってシェルコードバンの色味が若干異なっているのですが、それはそれでアジとして捉えています。シューレースはコットンの平紐を自ら柿渋染めをしたものです」

【革靴コレクション③】オールデン×ビームス プラス

「’80年代にヨーロッパ向けに作られたモデルを、ビームス プラスで復刻したもの。当時は、ジーンズに合わせるコンセプトでしたが、ウディ・アレンのようなナードなスタイルで履くのが今の気分」

【革靴コレクション④】ケネスフィールド

「ブランド発足時、ベルトが要らないグルカパンツにモンクシューズを合わせたら面白いのではと思い、製作したシューズがこちら。ベルトとの相性を考えなくていいので、出張時も重宝します」

【革靴コレクション⑤】オールデン×ブルックスブラザーズ

「ニューヨークのブルックス ブラザーズで購入したバーガンディコードバンのパンチドキャップトゥ。フィット感を見るのが上手いと噂の名物販売員に接客してもらった、思い入れのある一足」

【革靴コレクション⑥】ラッセルモカシン×ビームス プラス

「20年ほど前にビームス プラスで別注したもの。フレンチビールと呼ばれるフランスの子牛の革が使用されている。とてもキメが細かく上品な光沢が魅力。アウトドア用シューレースのカスタムが素敵」

(出典/「断然革靴派 2nd 2022年4月号増刊」)

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2nd 編集部
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