フレンチトラッドの総本山。オールド イングランドの紺ブレが生まれ変わる。

80年代に起こったフレンチトラッドブームの火付け役として知られるオールド イングランド。なかでも定番人気を誇るネイビーブレザーがこの度、一新。どこかオールドパリスタイルな佇まいに親近感を持たずにはいられない。

仏トラッドの礎を築いた元祖セレクトショップ。

1867年にフランス・パリでオープンしたセレクトショップ「オールド イングランド」。英国のオーセンティックな衣類や生活用品全般を揃え、フランスらしい鮮やかな色使いで一時代を築いた、元祖セレクトショップとして名高い。1980年代には、日本で勃興したフレンチトラッドブームの総本山として、ファッション業界人の間では「パリに行ったら、まずオールド イングランドへ」と言われたほどだ。現在、本国ではその姿を消してしまったものの、栄えある歴史と伝統は、ここ日本で今も受け継がれている。

1867年、開業当時の外観風景。パリ・オペラ座近くのキャプシーヌ通りとヴォルネイ通りが交差する絶好の立地だったことがわかる。店前には買い物帰りの紳士淑女を待つ馬車が並んだ
1990年代初頭のカタログ。英国トラッドアイテムをサイジングや鮮やかな色使いで、軽妙に着こなすことがフレンチトラッドの流儀だった

オールド イングランドが世に送り出した数ある名品のひとつとして、今も継承されているのが、他でもない、紺ブレだ。かつて、本国ではショップ店員のユニフォームとして、英国王室御用達のオースティン・リード社製の紺ブレが指定されていたほど、思い入れは強い。オーセンティックなスタイルに、各ディテールを調整することでより軽やかさを手に入れたオールドイングランドの紺ブレは、フレンチトラッドの本流なのだ。

そして今季、155周年という歴史を刻んだオールドイングランドから、よりクラシカルなスタイルへと原点回帰したトラディショナルフィットが登場する。現代のスタイルやニーズに応えた、ボクシーで気取りすぎない佇まいは、ネイビーブレザーの源流であるアメリカントラディショナルの風格も感じさせるのだ。さらに、このアニバーサリーに華を添える広尾店での期間限定パターンオーダーイベントも開催予定。詳細はこの記事の最後までご覧あれ。

フレンチトラッドなフィッティングに原点回帰。

ネイビーブレザー8 万2500円、ホワイトパンツ3 万8500 円、手に持ったトレンチコート/すべてオールドイングランド、ボーダーカットソー2 万900 円/ルミノア×オールド イングランド(すべてオールド イングランド☎03-3443-2002)、メガネ4 万1800 円/ジュリアス・タート・オプティカル(プライベートアイズアンドトラッカーズ☎070-1557-2666)

オールド イングランドを象徴する名品ネイビーブレザーに、およそ7年ぶりとなる、新フィッティングが加えられた。全体的にゆとりのあるシルエットは、どこかアメトラな佇まい。

クラシックななかにも洗練された趣き。

緩やかな傾斜を描くナチュラルショルダーやボックス寄りのシルエット、ゴージラインを下げ、ラペル幅を太くするなど。気取らないフレンチトラッド風味のブレザースタイルを表現。しかしながら、いせ込み量の多い袖付けや立体的パターンでストレスフリーな着心地も実現。シングル8万2500円、ダブル8万5800円

スタイリッシュなモダンフィットも。

細身で各部にシェイプの効いたシルエットが、スタイリッシュな印象を持つ、従来のフィッティングも継続。自身のスタイルや趣向で選びたい。シングル8万2500円、ダブル8万5800円

好みのフィッティングはどっち?

憧れのパターンオーダーが既製と同じプライスで。

広尾店では、2022年3月18日~4月17日の期間限定でパターンオーダーイベントを開催。ひとりひとりに合わせた採寸はもちろん、有名テキスタイルメーカーの高品質ファブリックで一生モノを誂えることができる。なにより、このサービスが既製品と同じ価格で叶うというから驚き。憧れのパターンオーダーに初挑戦するのにも、絶好の機会だ。

【DATA】
オールド イングランド 広尾店
東京都渋谷区広尾5-6-6 広尾プラザ1F
TEL03-3443-2002
営業/11:00~20:00
休み/不定休

自分好みのパーツでカスタム。

表地にはイタリアのエルメネジルド ゼニアや、カノニコ、英国のダローデールなど、世界の有名テキスタイルメーカーのものを豊富に用意。メタルボタンやクレスト入りの裏地など、好みのカラーで自由に組み合わせられるのが醍醐味だ。

メタルボタン

有名テキスタイルメーカーの表地

紋章入りの裏地

漏れなく付くアニバーサリーロゴ。

創業155周年記念の限定ロゴ。期間中にパターンオーダーをしたブレザーには、特別にこのデザインの織りネームが付けられる。またノベルティでロゴ入りチーフもプレゼント!

【問い合わせ】
オールド イングランド 広尾店
TEL03-3443-2002
http://homme.oldengland.jp/

(出典/「2nd 2022年5月号 Vol.182」)

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

「BILTBUCK」の2025年は新素材によって既存モデルを再解釈した革ジャンに注目だ!

  • 2025.11.03

伝統と革新を往来しながら、レザーの魅力を追求するビルトバック。2025年のコレクションは、オリジナルレシピで仕立てた渾身の新素材によって既存モデルを再解釈。質感と経年変化、レザーの本質的な美学を磨き上げ、洒脱な大人たち〈Hep Cats & High Rollers〉へ贈る、進化であり深化の...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

Pick Up おすすめ記事

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

渋谷、銀座に続き、ブーツの聖地「スタンプタウン」が東北初の仙台にオープン!

  • 2025.10.30

時代を超えて銘品として愛されてきた堅牢なアメリカンワークブーツが一堂に会するブーツ専門店、スタンプタウンが宮城県仙台市に2025年9月20日オープン! 東北初となる仙台店は北のワークブーツ好きたちにとって待望の出店となった。 珠玉の銘品たちがココに揃う。 ブーツファンが待ち焦がれた東北エリア初となる...

「BILTBUCK」の2025年は新素材によって既存モデルを再解釈した革ジャンに注目だ!

  • 2025.11.03

伝統と革新を往来しながら、レザーの魅力を追求するビルトバック。2025年のコレクションは、オリジナルレシピで仕立てた渾身の新素材によって既存モデルを再解釈。質感と経年変化、レザーの本質的な美学を磨き上げ、洒脱な大人たち〈Hep Cats & High Rollers〉へ贈る、進化であり深化の...

【Punctuation × 2nd別注】手刺繍のぬくもり感じるロングビルキャップ発売!

  • 2025.10.29

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【Punctuation × 2nd】ロングビルキャップ[トラウト] 温もりのある手仕事が特徴の帽子ブランド「パンク...