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秋登場のwatchOS 9で、Apple Watchはよりヘルシーに【先行レビュー】

  • 2022.08.10

秋にローンチされるwatchOS 9をパブリックベータで先行テストしてみた。服薬のサポートや、エクササイズ機能の充実、より詳しい睡眠のサポートなど、Apple Watchはヘルスケアとフィットネスカテゴリーに振り切った機能の充実を見せる。おそらく、秋に発売されるApple Watch Series 8では、また新たな機構やセンサーが追加されるのではないかと思うが、現時点でのwatchOS 9の使用感をお伝えしよう。

※この記事は、秋公開のwatchOS 9のパブリックベータに基づいた記事です。Apple Beta Software Programで知り得た情報は、その内容について誰かに話したり、ウェブ記事にしたり、SNSに投稿したりすることは禁じられていますが、ThunderVoltは取材に基づく特別な許可を得て記事化しています。

メトロポリタン、プレイタイム、ルナー……

まず、今年もウォッチフェイスがいくつか追加された。

左上から時計回りに、モジュラーの新しいバリエーション、メトロポリタン、プレイタイム、ルナーだ。

メトロポリタンは、コンプリケーションを4つ使えるが、文字盤のデザインもオシャレ。機能と美しさを兼ね備えた文字盤だといえるだろう。プレイタイムはアーティストJoi Fulton氏とコラボレーションして作られた。常時点灯に対応した文字盤では、暗くなった時に数字が眠っていて面白い。ルナーは非常にユニークな文字盤で、中国暦、ヘブライ暦、イスラム暦の3種類が表示される。ただし、老眼の筆者には文字が細か過ぎて、何が書いてあるのか読めない(笑)中央の時計も小さく表示されるので、視力に自信のある人向きだろう。その他、地球が表示されるアストロノミーのグラフィックも変更されたし、ポートレート文字盤もカスタムできる要素が増えた。

ランニング好きにとって嬉しいwatchOS 9 public betaのアップデート

ランニングを趣味にしている人は、アクティビティ機能の充実に目を見張るだろう。

同じコースを複数回走ると、そこが『レースコース』と認識されて、そこを走った時のタイムなどが表示される。筆者は3km、5km、6km、10kmと定番で走るコースを持っているのだが、さっそく3kmと6kmのコースが認識されて、Apple Watchから走ることを提案された。

また、インターバルトレーニングもプリセットされ、400m走8本、800m走6本などという恐ろしい提案をしてくるようになった。さすがにこれはまだチャレンジしていないが、近日中に試してレポートしたいと思う。Apple Watchは我々を意地でも健康的にしたいようだ(笑)

また、ランニングの距離設定のインターフェイスが変更され、より詳細に設定することが可能になった。心拍ゾーンを見ながら走ることもできるようになり、Apple Watch純正のフィットネスアプリを使いながら、心拍ゾーントレーニングが可能になった。また、ランニングの上下運動も記録されるので、フォームの改善にも役立つ。

また、iPhone側のアクティビティアプリでもより詳細なデータを見られるようになっており、たとえば10km走った時の、1kmごとのタイムや、心拍数も表示されるようになった。遡って過去のデータも表示されるようになった。表示されていなくても、ちゃんとApple Watchはアクティビティデータを緻密に記録しているのだ。ちなみにこれは筆者が調子よかった時の10kmのペースで、今はこんなペースでは走れない(笑)タイムや心拍はキレイに揃ってるので、まぁ、これがいっぱいいっぱいだったのだろうとか、最後1kmはタイムが落ちているが、ケイデンスも落ちているからこれが原因か……など、いろいろ分析できて面白い。ランニングに詳しい人なら、もっといろいろと分かることだろう。

薬の数が増えているお年頃の方に

筆者もご多分に漏れず、年齢とともに医者に、肝臓やコレステロールの薬を飲むようにアドバイスされている。春には十二指腸潰瘍にもなったので、花粉症も含めて多くの薬を飲むように言われた。高齢の親がいくつもの薬を飲んでいるのを見て「もっと健康に気をつければいいのに」と思っていたが、年齢とともに多かれ少なかれ、飲む薬は増えていくようだ。

ただ、薬が増えると、飲むタイミングが混乱する。これは、食後だったか、食前だったか? 3食後だったか? それとも朝夕だけだったか?

そういう時に役立ちそうなのが、『服薬』の機能(英語版ではMedications)。

iPhone側で薬を登録しておくと、服薬タイミングで通知が来る。

今のところ『食前』『食後』という表示ではなく、時間での通知設定なので、規則正しく食事をしていないと、通知のタイミングが合わないが、忘れないようにするためには役に立ちそうだ。

スケジュールの入力と、日本語入力

Apple Watchでもウィークリ、デイリーのカレンダーを見ることができるようになったのも大きなメリットだ。また、予定を入力することもできるようになったので、iPhoneを持っていなくても、アポイントなどをApple Watchで簡単に入力しておくことができる。iCloudのスケジュールに沿って生活している人間にとっては、これは大きなメリット。口頭で約束して、iCloudのカレンダーに入れるヒマがなく、そのまま忘れてしまって予定をすっぽかした……という経験のある筆者にとっては、これは嬉しい機能。

その他にも新機能がいっぱい。Apple Watch 8登場が楽しみ!

他にも数多くの興味深い機能があるのだが、申し訳ないが、まだテスト出来ていない機能がある。このあたりは、あらためてテストしてお伝えしようと思う。

日本語文字入力はSeries 7以降でしか使えないらしい。筆者は今メインでSeries 7を使っているので、日和ってSeries 6にwatchOS 9をインストールしたのだが(パブリックベータはまだ不具合がある可能性があるので、急いでアップデートすると日常的に困ることがあるかもしれないので。特にwatchOS 9を使うためには、母艦のiPhone側もiOS 16にせねばならず、トラブルが起るといろいろ困るのだ……)、Series 6では日本語入力が動作しないことにあとで気がついた。

また、睡眠のデータは新しくレム睡眠、コア睡眠、深い睡眠……などが表示されるはずなのが、今のところ表示されない。何らかの設定が必要なのか? それとも何日分かのデータの蓄積がないと分析できないのか? こちらも表示されるようになったら、レポートしたい。

※追記 いくつかの、データの使用許諾通知アラートが出て、それにOKすると、睡眠データが利用できるようになった……が、あまりデータとしてよろしくないデータが取れてしまったので、詳細記事はまた数日後にあらためて(忙しかったし、寝苦しかったのだ)。

いずれにせよ、watchOSに関しては、新型のApple Watchが出てから追加されたり、アンロックされたりする機能や文字盤も多いので、Apple Watch Series 8が出てから詳細をレポートすることになるだろう。もし、ヘルスケア系のセンサーが追加されるのなら、体温か、血糖値が測れるようになって欲しい(どちらも、Apple Watchで計測するのが難しいことは承知しているが……)。

(村上タクタ)

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