書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

枯れたボディに最新鋭の心臓。その価値は?【M2 MacBook Pro先行レビュー】

実機を手にするまでは、MacBookシリーズのアップデートの流れからすると、M2搭載MacBook Pro 13インチは、決してお勧めできるマシンではないだろうと思っていた。しかし、実際に触ってみると、意外や高性能で、「これはこれで、アリ」と思える性能だった。それでもお勧めできない理由は……。

本記事はアップルからの貸与と許可を受け、発売前に先行レビューをお届けする。

『世界に2番目に売れているノートパソコン』なのだそうだが

2022年6月7日(日本時間)に開催されたWWDC(世界開発者会議)で発表された、新世代のApple Siliconチップ『M2』を搭載する最初のモデルとして、MacBook Proの13インチモデルが、6月24日に発売される。

初のM2搭載モデルとして注目を浴びる本機だが、筆者が購入をお勧めしない理由は先日の記事に書いた。つまりは『Pro』と称しながら、筐体、外部コネクターなどの基本構成は2016年発売のMacBook Proの下位ライン(2ポートモデル)のものを流用しており、完全に新設計されたMacBook Pro 14インチモデルとの間に大きな格差があるからだ。仕様に詳しくない方が、『Pro』だと思って買った時に、上位モデルとは大きな性能差があるというのは、誠実ではないと思うのだ。

もうひとつのM2 Macノート。MacBook Pro M2は、買いか否か。

もうひとつのM2 Macノート。MacBook Pro M2は、買いか否か。

2026年08月28日

それでもアップルが『世界で2番目に売れているノートパソコン(1番はMacBook Air)』と言うからには、この2ポートのMacBook Proは過去、かなりの数が売れたのだろう。そして、同じライン、つまり『Proの名を冠したAirに近いモデル』として、今回もけっこうな売上を立てるに違いない。

今回、箱はグリーンの壁紙を使ったMacBook Proのグラフィックが使われている。

パッケージ緩衝材や保護カバーは、最近のプラスチックを使わないタイプのもの。

電源は、67Wのアダプターが付属する。MacBook Airは選択しない限りUSB-Cの30Wか、デュアルUSB-Cの35Wなので、大電流で素早く充電できるという意味ではMacBook Airよりアドバンテージがある(持ち歩くには重いが)。

そして、M2 MacBook Airに対して一番のディスアドバンテージが、ポートがThunderboltポート×2だけだという点だ。M2 MacBook AirはこれにMagSafeポートが加わるので、電源を供給しながらデータ転送などに2ポートが使える。

2ポートだけだと、SDカードを読み取ってそのままSSDに書き込む……というような時に困るのだ。もっとも、それは2016年からそうなのだが。

パワフルな上位モデルであるMacBook Pro 14インチモデルが登場した今となっても、このMacBook Pro 13インチモデルのデザインが古びて見えないのは素晴らしい。そればかりか、分厚い14インチモデルに対して、洗練されたデザインであるようにも見える。

ラインナップ上、唯一Touch Barが残っているモデルで、一般の方が「最新モデルにTouch Barが付いているということは、アップルはTouch Barを捨て去る気はないのだろうか?」などと思わないか不安。

これは単に本機が旧来のボディを使ってるから「残ってしまっている」だけなのだが……。

そのあたり、商品構成として、辻褄が合わない。アップルらしからぬ……と思うのだが、そうまでして残さなければならないほど本機の需要は大きいのだろう。

最新のM2と、M1、M1 Proを比較

さて、お楽しみ。ベンチマークテストの時間だ。結局のところ、M2の力はベンチマークにかけてみないと分からない。

比較したのは3台。本機M2 MacBook Pro 13インチ、これはCPU 8コア(4高性能コア、4高効率コア)、GPU 10コア、メモリー8GBの廉価なモデル。ストレージは256GBで17万8800円(税込)だ。次にひとつの基準としてM1搭載の最初のMacBook Air、CPU 8コア(4高性能コア、4高効率コア)、GPU 8コア、メモリー8GB、13万4800円(税込)(これは現在の価格)。そして最後に私物であるM1 Pro搭載のMacBook Pro 14インチ。CPU 8コア(6高性能コア、2高効率コア)、GPU 16コア、メモリー16GB。私のは2TBモデルだが、512GBなら27万4800円(税込)で買える。ただし、これもWWDCのタイミングでひっそりと値上げされている。

簡単に言うと、M2の最初のモデルであるMacBook Pro 13インチと、その下に位置するM1のMacBook Air、上に位置するMacBook Pro 14インチ、M1 Proの一番安いモデルと比較したということになる。

iPhoneやMac、アップル製品を買うなら今すぐ! 大急ぎで!

iPhoneやMac、アップル製品を買うなら今すぐ! 大急ぎで!

2026年08月28日

想定していたより、ベンチマーク性能(特にグラフィック)が高い

まずは、おなじみGeekBench 5。

結果は以下の通り、シングルコアでは10〜12%ぐらい速くなっている。これが、M2シリーズのひとつの基準となることだろう。

マルチコアは高性能コアのコア数(M1 Proは多い)が影響する部分だが、それでもM2はM1 Proに肉薄する数字をたたき出している。

GPUについては、コア数が増えていることもあり、M1より50〜60%の速度向上となっている。さすがにGPU 16コアのM1 Proには水をあけられているが、コア数を追加したことも含め、アップルがM2世代においてGPU性能にかなり力点を置いていることが分かる。

もうひとつテストしたのは、3DMark Wild Life Benchmarkというグラフィック系のベンチマークアプリ。

これも想定以上にいい成績を残した。GPUが10コアになっていること、GPUコア自体の性能が向上していることなどもあるだろうが、メディアエンジンなどのカスタムチップが追加されていることも影響してるのかもしれない。ともあれ、この3台で比べれば、価格の割に性能は高いといえるだろう。

思いの他、実機の印象は良かったのだが……M2 Airが気になる

あらためて3台を並べてみた。

左から、M1 MacBook Air、M2 MacBook Pro 13インチ、M1 Pro MacBook Pro 14インチ。実際、日々持ち歩いてみると、14インチモデルはかなり厚くて重い。今にして思うと、2016年から続くMacBook Pro 13インチは薄くて軽いのだ。

モアパワーと、数多くのポートを収めたから仕方がないとはいえ、悩ましいポイント。そう考えると、本機M2 MacBook Pro 13インチの立ち位置も見えてくるというものだ。

事前の記事では、仕様的に見てM2 MacBook Pro 13インチはお勧めではないと書いた。だが、実際に触ってみるとかなりの魅力を感じる。

しかし、M2 MacBook Airが発売されたとしたらどうだろう。完全新筐体で、軽く、美しく、性能的には同等。そして価格はわずかながら安い。ならばやはりM2 MacBook Airの方がお勧めとなるのではないだろうか?

円安による高い価格設定も含め、もろ手を挙げてお勧めとは言いにくいレビューが続くが、さらに円安が進行するとすれば、現時点で購入しておくのが一番安いという選択になる。アップルファンにとっては、悩ましい日々が続くといえるだろう。

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

本格派でコスパも優れる「Amber Threads」のライトアウターで秋を始めよう!

  • 2026.10.05

古着店「DOSTYLE」を運営する「ドラマ」が手がける気鋭のアメカジブランド「Amber Threads」。“トレンドとヴィンテージを融合したアメカジスタイル”を掲げる同ブランドはバリエーション豊かなライトアウターを展開する。ヴィンテージをベースとした本格派でありながらコストパフォーマンスにも優れる...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

Pick Up おすすめ記事

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

憧れのアメリカンハウスに住む! 「SUNNY SPOT」の家づくりを徹底解剖

  • 2026.10.09

福岡・沖縄を拠点にアメリカンな家を作り続ける「サニースポット」。住む人のライフスタイル考慮しつつイメージする憧れの生活を実現する、そんなこだわりの家を手に入れたお宅を訪問! 広い土地を贅沢に使う、カリフォルニア風の平屋[ 石川邸 ] もともとアメリカンなものが好きだったという石川さん。家を作るに当た...

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

TRUE SWEATWEAR, MADE IN JAPAN. “未来のヴィンテージ”となる究極のスウェット。

  • 2026.09.29

スウェットやTシャツを中心に、高品質なプロダクトを創り続けるジャパンブランド「RIDING HIGH」。生地や糸より前の“綿”から開発するなど、徹底的なモノづくりの姿勢は国内外で高い評価を獲得している。そんな彼らが生み出すプロダクトは、すべてメイド・イン・ジャパンである。 [caption id="...

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...