「趣味の文具箱」では「筆欲」という雑誌が作った造語をよく使います。筆欲とは「なんでもいいから書きたい」「書くことを楽しみたい」と思う人間だけに与えられた本能のこと。ヒトには必ず筆欲が潜んでいると考えています。
「手書きは永遠に不滅です!」を、文具界の中心から叫び続ける雑誌
最新の7月号は「趣味の文具箱」らしさがかなり濃厚です。表紙では久々の黒バックに巨大ペン先。巻頭では万年筆の新旧のペン先が大きく並んで比較され、特集をめくると斬新なペン先が続々と登場します。文具に潜む趣味の世界をとにかく深掘りするのが本誌の使命。沼と呼ばれる場所があれば、すぐ潜って編集部員みんなで見に行き、どこまでも深く、底を目指す。潜る深度が増すほど趣味の文具箱らしさがページに漂ってきます。
万年筆のペン先の拡大写真は、編集部の深掘りの象徴です。ペン先には持ち主に幸せをもたらす天使が潜んでいます。本誌連載「文房具が輝いた瞬間」では、文具ディレクターの土橋 正さんが使い込んだカスタム743のペン先に天使が宿る花園を発見したことを報告してくれました。7月号に散らばっている最新モデルのペン先の拡大写真をじっくり眺めて、読者の皆さんも先端に宿る天使の姿をぜひ探してみてください。
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