“サロンを牽引する先輩”であるY世代美容師が提案する2024年トレンドヘア
1.女性らしさをたずさえた、ムーディマレット|「SHEA」坂狩トモタカ

「尖ったイメージのあるマレット。柔らかさや女性らしさをプラスすれば、より多くのひとが楽しめるデザインになると思います。そこで顔まわりはがっつり切り込むのではなく、長さは残しつつもレイヤーでしなやかな動きにしています。トレンドをそのままなぞるのではなく、メイクをする感覚でカットして自分色に変えることが大事です」(坂狩さん)

2.70年代を取り込んだ、ニュークラシック|「RUNO」月田由未

「70年代に流行したマッシュルームカットをベースに、しっかりレイヤーを入れ、重さは感じつつも動きのあるデザインに。動かしつつも、ライン感は残すのがポイントです。顔まわりからサイドのエンドはつなげずに角を残すことでエッジを効かせて。懐かしさと新しさが同居するデザインが今年のトレンドに」(月田さん)

3.あどけなさと毒っけが、ベリショを新たなステージに|「jurk」沢井卓也

「ショートのなかでも、今年は潔いベリショが気分。ベリショはどうしてもハードで辛めな雰囲気になりがちですが、くるんとしたカール感を引き出すことでキュートな表情をプラス。ディテールも柔らかく動かしつつ、カラーは肌なじみのよいベビーオレンジに。どこかあどけなさをまとった、フランスの女の子のように」(沢井さん)

4.グランジボブは、ポイントブラックを効かせて辛口に|「MINX」佐藤スナオ

「グランジ感漂うボブが気分。サイド、バック、バングそれぞれディスコネで独立した動きを引き出しています。カラーは“消せるブラック”のカラー剤の登場により、履歴の回収がしやすくなったため、ブラックをデザインカラーとして使用。カラー剤の進化により、ブラックをデザインとして楽しむ時代に突入しました」(佐藤さん)

5.自然と笑顔になるような、お客さまがハッピーなヘア|「MAGNOLiA」DAISUKE

「2023年は目を引くもの、新しいものを目指す過程で美容師の作品としてのスタイルが多くみられました。2024年はそこから次のステップに。攻めながらも、お客さまに似合っていて、自然と笑顔になるようなハッピーなヘア。今回はロングのスパイラルパーマでそれを表現。ヘアは前進しながらも、マインドは原点回帰です」(DAISUKEさん)

“めざましい成長を遂げる後輩”Z世代美容師が提案する2024年トレンドヘア
6.軽さと動き。そこにカラーで遊び心を|「SHEA」神谷悠太

「ライン感というより、全体的に切り込んだ、ザクザクとした質感が気になります。カラーもハイトーンの一色で仕上げるのではなく、より遊び心を効かせたデザインに。今回はレイヤーに合わせて、ポイントでブリーチしてオンカラー。レイヤーで軽さと動きを出すことで、ポイントカラーがよりラフに生きてきます」(神谷さん)

7.ロングレイヤーが織りなす、ニューグランジ|「RUNO」HARA

「引き続き姫カット系のブラントなカットラインは残りつつも、そこにレイヤーでしっかり動きを出すスタイルにシフト。ベースにはザクザクしたレイヤーを入れていて、そこにグランジ感を感じますが、先細りではない重めな質感であることがNew なポイントです。ところどころチョップでブラント感を入れてアクセントに」(HARAさん)

8.ザクザクとした質感が持ち味の、新感覚ショートボブ|「jurk」suzuna

「韓国アイドルがボブにしているので日本にもその波が。軽さのあるショートボブが新鮮で洒落てます。バングもギザギザとした軽い質感に。全体的にもラインは軽く残しつつも、すき間感を感じるラフな動きが特徴です。カラーはここ最近ダークトーンが流行っていましたが、またパキッとしたワントーンが気になります」(suzunaさん)

9.圧倒的な存在感を放つ、Wレイヤーロング|「MINX」花岡瑠斗

「前上がりブームのトレンドは押さえつつも、顔まわりは2段のレイヤーを仕込んでWレイヤーに。これまでの顔まわりレイヤーと違って、グラぎみにやや厚みのあるレイヤーにすることで、ほお骨が張りがちなアジア系の顔立ちにもフィット。毛先とバングの内側にローライトをインして引き締め効果も狙いました」(花岡さん)

10.ロングのマレットパーマで多様な個性をアピール|「MAGNOLiA」TOMOYA

「流行のマレットにパーマを組み合わせて。マレットはサイドとバックをディスコネで切るので奇抜なイメージをもたれがちですが、後ろにセットバックすることでマイルドな印象に。多様な個性を重視する時代だからこそ、ファッションもあえて着くずしたりと、“脱構築”が2024年の大きなテーマです」(TOMOYAさん)

(出典:「PREPPY 2024年1月号」)
photo:Takeshi Sakuma、Koki Okumura text:Yukiko Shigetomi
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