今やシボレーでも最も長い歴史を持ち、ボディ全長も長い。それがサバーバンだ。

シボレーを代表するフルサイズSUVとして君臨するシボレー・サバーバン。アメリカ車好きにはメジャーなモデルで、アメリカンSUVが日本でもメジャーになったときは多くのアメリカ好きの趣味人が弟分のタホとともにこぞって乗っていたモデル。しかし、アメリカンSUVのなかでももっとも大きなボディが日本の道路事情には合うはずもなく、いわゆる「好き者」たちのモデルになってしまった。そんなモデルもアメリカではスタンダードなサイズで、その名の通り、郊外では揺るぎない人気を誇っている。そんなアメリカの大らかさを感じるサバーバンを深掘りしてみる。

実は現行モデルで12代目という長寿モデル。タホとの違いも知っておこう。

アメリカ3大メーカーの名モデルのなかでも看板とも言える長寿モデルは数多く存在するけれど、サバーバンの歴史を紐解くと、そんなモデルたちをも凌駕するご長寿モデルだということがわかる。なんと誕生は1935年で、現行モデルは12代目というから恐れ入る。

元々はそれまで存在したピックアップモデルの後方を屋根付きのカーゴスペースにしたワゴンボディ(サイドにウィンドーのあるボディ)にするという発想で生まれたのがサバーバン。荷物も人もたくさん乗せられることから、小さなバスのような存在として乗用から商用まで広く使われた。

似ているモデルでシボレー・タホの存在があるが、これは後発で、1995年に生まれたショートホイールベースのSUV。同じフルサイズだけど、サバーバンよりもホイールベースが短いボディのため、全長が短く、サバーバンの弟分的存在になる。

というわけでサバーバンの各世代を紹介するとけっこうな長さになってしまうので、主要車種をピックアップしながら紹介する。

1935年式の初代サバーバン。当時から3列シートで9人乗りを可能にしたモデルとして存在した。当初はサバーバン・キャリーオール(何でも運べる)というモデル名だった。Photo by General Motors
丸目のキュートな顔つきの1965年式サバーバンは第5世代目。この世代までは2ドアボディしか存在していなかった。次の世代(1967~1972年式モデル)は助手席側のみ2枚のドアを設けた3ドアモデルになった。Photo by General Motors
第7世代となる1973年モデルから完全な4ドアボディに。この世代は長寿でマイナーチェンジを繰り返しながら1991年まで存在。前期は丸目、後期は角目のフロントマスクだった。この世代の丸目モデルまでがクラシックなサバーバンらしさがある。Photo by General Motors
日本のアメリカンSUVブームをけん引したのは1992年式からの第8世代モデル。スクエアなボディと角目のフロントマスクが男らしくいかにもアメリカン。同型のシャシーを持ったピックアップトラックのC-1500やショートホイールベースのタホなども数多く日本に入ってきた。今やヤングタイマーな世代のモデルといえる。Photo by General Motors
タテ2列のヘッドライトは踏襲された台11世代目となる2018年式サバーバン。シャープな吊り目になって現代車両らしいデザインになってきた。それほど古臭さは感じない。Photo by General Motors
2019年式のRSTパッケージは420馬力を発生させる6.2L V8エンジンを搭載し、10速ATやハイパフォーマンスな足周りを搭載していた。SUVながらマッスルカー並みのスペックを持ったモデルも存在した。Photo by General Motors

サバーバンの新車は12代目モデル。サイズや燃費などもチェック。

登場から変わることなくフルサイズ、ロングホイールベースを踏襲し続けているサバーバン。2021年モデルから12世代目モデルにフルモデルチェンジしたのが現行型になる。

気になるサイズは全長5733mm、全幅2060mm、全高1923mmと堂々のフルサイズ。6m近い全長をコントロールするのはアメリカ車に乗り慣れている人向けといえる。

現行モデルでラインナップされるエンジンは、5.3Lエコテック3 V8、6.2Lエコテック3 V8、3.0Lデュラマックス直6ターボディーゼルの3種類。巨大なボディらしくV8エンジンがスタンダードというのもアメリカ車らしい。

気になる燃費は6.2LのV8エンジン搭載の4WDモデルで、市街地で約リッター6km、高速走行でリッター約8kmと公式アナウンスされている。そこはアメリカ車のフルサイズボディならでは数値かと。

残念ながら日本への正規輸入はないモデル。現地北米での新車価格は5万7200ドル(約850万円)スタートとなっている。

シボレーのフルサイズ・ピックアップトラックと共通のプラットフォームといっても、乗り味から内装まで、いわゆる乗用車と変わらないイメージ。グレードの高いモデルになれば高級感のあるレザーシートもチョイスできる。これは2021年式の内装。Photo by General Motors

中古市場でサバーバンを探すならカスタム済み車両も存在する。

日本への正規輸入がないモデルといっても、並行輸入で日本に入ってきているサバーバンは少なくない。それこそアメリカンSUVが日本でブームとなった2000年代初頭のころはかなりの台数が入ってきたので、中古でもまだ国内で見つけることができる。

中古になると激しくカスタムされた車両や、距離を走っている個体もあるので、メンテや修理歴のはっきりしている車両をノウハウのあるショップを頼って探してもらうのが得策。販売価格よりもその個体のヒストリーを重要視した方が賢明だ。新車になれば1000万円以上の予算は必要。とくにアウトドア系の趣味人には人も荷物もたくさん詰める大きさは魅力的だし、アメリカ車ならではの高いけん引能力も魅力的だ。

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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