【クルマ専門店ガイド】赤城山の麓にあるローバーミニ専門店。「ミニ屋 Ai フラジル」|群馬県前橋市

日本全国にあるクルマの専門ショップ。ひとつのメーカーに特化していたり、個性的な専門店も数多い。今回は初期のモデルや派生モデルを含めクラシックミニを数多く扱う群馬のミニ屋Ai フラジルを紹介!

販売からメンテナンスまで、クラシックミニのことならおまかせ。

今や単に「ミニ」と言えば、BMW MINI を思い浮かべる若い世代が多くなってきているが、クルマ好きにとって「ミニ」と言えば、スクエアなボディが愛くるしいイギリスが誇るコンパクトカーであるクラシックミニに他ならない。そんなクラシックミニを数多く取り扱う専門店が群馬県の赤城山麓に位置するミニ屋Ai フラジルだ。

元々この「ミニ屋」のお客さんだったという店長の津久井さん。現在でもミニしか所有していないという根っからのミニ好き。現在も’99年式の40周年記念モデルなど複数台のミニを所有している

クラシックミニ全般的に在庫が少なく価格が高騰している昨今にあって、40~50台の在庫を常時ストック。中でも’60 年代のヴィンテージモデルの在庫も数多く、珍しいモデルに出会うことができる。またパーツやグッズのストックも膨大で、ショールーム2F のオフィスは訪れるだけでも楽しめる空間になっている。

1981 MORRIS MINI VAN

一般的なミニのホイールベースを約10㎝、そしてリアのオーバーハングを約15㎝ストレッチし、広くなった荷台部分を活かして近距離の輸送で活躍したのが、ミニバンと呼ばれる派生車両だ。

同じく車体の長いモデルとしてカントリーマンやトラベラーの名前で知られているワゴンモデルが有名だが、バンはリア側面の窓がないのが特徴。さらにバンは酷使されているため車体が傷んでいるケースも多く、圧倒的に現存している台数は少ないという。

バンはリア側面の窓が備わらないのが特徴。取材車両は車高をロワードした上で、オーバーフェンダーと貴重でレアな6Jホイールを装着する

ここに紹介するのは、ミニバンの販売終了の年にあたる`81年式。通常モデルは`70年モデルよりドアヒンジが車体に隠れ、窓ガラスが上下開閉となったMk-Ⅲモデルとなるが、バンのボディはこの最終年式までMk-Ⅱ時代の特徴を色濃く残したボディとなるのが特徴だ。

外観の特徴としては通常は備わらないオーバーフェンダーを装着している。約10年前には機関系のオーバーホールも行われているので、日常の足としても使える貴重なヴィンテージミニである。

この時代のバンはセンターメーターながら、スピードメーターのみのシングルメーターが標準となるが、取材車両は追加メーターを装着
バケットシートを装着。またMk-I同様のセンターキー化も施されている。クラシックミニの魅力を倍増したインテリアとなっている
リアゲートは左右分割ドアの観音開きとなる。開口部が広く、FFゆえにフラットで低いフロアによって積載能力も高い。バンとしても優秀だったことがわかる
SUツインキャブが装着されたエンジンは、排気量998ccの直列4気筒で、トランスミッションは4速マニュアルを組み合わせる。狭いエンジンルームゆえにラジエターが側面に備わるのがミニの特徴
新車当時はドアミラーは備わらない。そのためボディに穴を開けたくない多くのオーナーはこのようにスライドガラス側に装着する
カントリーマンやトラベラー、バンなどのいわゆるエステート系モデルは、右側面後端に給油口が備わり、細長いテールランプが備わる

【スペック】
全長:3299mm
全幅:1410mm
全高:1346mm
ホイールベース:2138mm
エンジン:直列4気筒
排気量:998cc
燃料供給方式:キャブレター
駆動方式:FF
乗車定員:4名
価格:295万円(税別)

1968 MORRIS MINI MOKE Mk-Ⅱ

数多いミニの派生モデルの中でもよく知られているポピュラーなモデルが、ジープスタイルのボディを架装したモークだろう。元々ジープ同様にイギリス軍向けに開発された軍用車両だったものの、結局はタイヤ径が小さく、悪路走破性が低かったため、正式採用されなかったという経緯を持つ。

そこでレジャーユースに転用し’64年に市販すると、後にビーチリゾートなどのレジャービークルとして成功を収め、イギリスのみならず、オーストラリアやポルトガルでも生産され、’93年までに合計5万台が生産された。

幌を畳むことで、着座状態でも体の大半が車外から見えるほど開放的となる。この開放感が結果としてビーチリゾートなどで人気を博した大きな理由となった

中でもイギリス生産のモークは’68年まで、つまりMk-ⅠとMk-Ⅱ時代のみで、後のモデルと比べるとロールバーがないシンプルなスタイルで、幌の形状も異なるのが特徴。幌は骨組みごとリアシート後部にコンパクトに畳むことができ、フロントウィンドーも簡単に取り外せる。これによって全高が1m弱となることから、車体を積み重ねて輸送可能という軍用車時代の設計が色濃く残ったディテールとなっている。

MOKEに備わる幌はあくまで雨を避ける程度のもので、側面には何も備わらない。サイドシル部分は左側にガソリンタンクが収まる

取材車両はイギリス生産モデルの最後期となる’68年式のモーリスモークで、アルミホイールを装着している以外はストック状態をキープした個体だ。4人でオープンエアドライブを楽しむことができる。

ジープのような垂直のグリルとスクエアなボディパネル、パイプ状のバンパーなどを持つMOKE
装備もいたってシンプルで、ダッシュバネルもメーター部分のみしかない
乗車定員は4名で、ドアは備わらないため、車内にはサイドシルを乗り越えて乗り込むこととなる

’60年代の珍しいモデルも数多く展示。

群馬県の赤城山麓にあるオフィス&ショールームには、数多くのヴィンテージミニが展示され、近くにあるストックヤードを含めて40 台近いミニが常時ストックされている。また2F には貴重な当時モノのホイールやステアリングなどのパーツ類を多数展示。みているだけでも楽しい。

オフィス&ショールームの隣の建物はファクトリーとなっており、数多くのクラシックミニが整備やメンテナンス作業を受けていた。

【DATA】
MINIIYA Ai FRAGILE
群馬県前橋市富士見町小暮2444-8
TEL027-288-9985
営業/平日11:50〜19:30、土日祝祭日10:00〜19:30
休み/月曜、第2火曜、第3日曜
http://www.miniya-fragile.com/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2023年5月号 Vol.349」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

上野の2つの「SUN HOUSE」で、秋支度。おすすめのアイテムを聞いてきました

  • 2026.09.18

歩いてわずか30秒ほどの距離にある、上野ふたつのサンハウス。今回はそれぞれの店舗で、この秋おすすめのアイテムを聞いてみた。2軒を行ったり来たりしながら、そろそろ秋支度を始めよう。 上野のサンハウスは行ったり来たりが正解です 昨年のリニューアルを経て、アメ横に2店舗を構えるようになった「サンハウス」。...

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

Pick Up おすすめ記事

上野の2つの「SUN HOUSE」で、秋支度。おすすめのアイテムを聞いてきました

  • 2026.09.18

歩いてわずか30秒ほどの距離にある、上野ふたつのサンハウス。今回はそれぞれの店舗で、この秋おすすめのアイテムを聞いてみた。2軒を行ったり来たりしながら、そろそろ秋支度を始めよう。 上野のサンハウスは行ったり来たりが正解です 昨年のリニューアルを経て、アメ横に2店舗を構えるようになった「サンハウス」。...

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

いつもの装いに、頼れる履き心地。この秋は、コートスニーカーとチロリアンシューズがあればいい

  • 2026.09.18

トラッドな装いになら、足元はやっぱり品よくいきたい。でも、履き心地だってこだわりたい。そんな欲張りな気分に応えてくれるのが「ロックポート」。クラシックな佇まいと快適さを両立した2足を紹介する。 品よく履けて、しっかり快適 「お洒落は我慢」とは言うけれど、格好よさも履き心地も譲れない。そんなわがままに...