植え替えシーズン到来、パキポディウム実生株の植え替えレポート。

春になってますます注目の塊根植物。そんな塊根植物の魅力にずいぶん前から傾倒し、自身のセレクトショップを立ち上げたときに趣味が高じて塊根植物も販売し始めてしまったというオーナーが、すでに塊根植物の「沼」にハマッてしまった人や、初心者で塊根植物を育ててみたいと思っている人にもやさしくお届け!

塊根植物の紹介や、育成のコツ、それに塊根植物にまつわるツールや雑貨などをゆるーく記事にしていきます。今回は育てるうえで必ず必要な作業である植え替えをレポート。

春が生育期になる塊根植物は4〜5月が植え替え時期です。

寒さの厳しい冬も終わり、春の穏やかな陽気とともに、マダガスカル島原産の塊根植物パキポディウム達も次々と芽吹き初めております。

冬は休眠期となる夏型の塊根植物パキポディウムは、春と共に生育期に入っていきます。4月~5月頃の季節は、パキポディウムの植え替えにも適した時期とされています。

今回は、ちょっと窮屈そうなスリット鉢から少し大きめのプラ鉢に植え替えてみたいと思います。

まずはグラキリスから植え替え。

最初はグラキリスから植え替え。塊根部も丸みがあり、小さなスリット鉢もそろそろ窮屈そうな感じです。既に生育期に入っており、特徴的な細長い葉がしっかりと出ています。

パキポディウムの根は意外ともろくデリケートなため、無理には鉢から引き抜いたりするのは、もちろんNGです。ソイルスティックで鉢の横を優しく叩く感じで、中の用土を少しずつ崩していきます。

用土が崩れると簡単に取り出せます。

古い用土が崩れたら、根が切れない様に鉢から優しく取り出します。取り出した株は、必要以上に根を触らぬように扱います。

植え替えに必要な用土。

植え替えの際には新しい用土が必要です。パキポディムをはじめとする塊根植物には、水捌けの良い用土を使用します。

今回使用する用土(写真中央下)は赤玉土、鹿沼土に軽石やくん炭、肥料などが配合されたもので、粒も小さめです。

写真左上の粒の大きな土は、鉢底石の役割を持つ用土、写真右上は赤玉土の細粒ですが、こちらは用土を覆い隠す化粧土として使用します。

最近は、塊根植物に適した用土が専門店やインターネットでも入手しやすくなっていますが、植物の種類や大きさなどに合わせて、自分好みの用土を配合して使う愛好家の方もいます。

ちなみに当店では用土の販売は行っておりません。

最初に入れるのは鉢底石(土)。

今回は、小さなスリット鉢から少し大きめの3号鉢に植え替えします。用土を入れる前に先ほどご紹介した鉢底石の役割を果たす、粒の大きめの用土を敷きます。

これにより水捌けと通気性が向上し、根腐れの防止に繋がります。

植物をセットして用土を入れます。

植物を鉢の中心にセットしたら、周りから少しずつ用土を入れていきます。

用土を入れる際は、画像の様にソイルスティックを使用すると鉢の中の空気が抜けやすく植え替え作業もスムーズです。根を傷付けぬ様に注意しながら、鉢の内側と用土の間をサクサクと整える感じで作業を進めます。

仕上げは化粧土で。

植物が鉢に収まったら、用土の表面を化粧土で覆います。化粧土は絶対に必要なものではありませんが、有るか無いかで見た目の印象はけっこう変わります。

今回は、私が良く使用する赤玉土の細粒をチョイス。黒っぽい雰囲気が良ければ富士砂、白っぽい雰囲気が良ければ軽石など鉢や植物に合わせて選ぶのも楽しいと思います。

続いては恵比寿大黒。

続いては、パキポディウム・デンシカウレ(恵比寿大黒)の植え替え。サイズ的には、さほど窮屈そうに見えませんが、用土も古くなっているため植え替えが必要な感じです。

用土の表面にはうっすらと苔も生えています。

案の定の根鉢状態。

案の定、根鉢の状態(根が用土を抱き込み鉢の形になっている状態)です。鉢の形のまま、スポッと取り出せました。

用土も粒が崩れて古くなっており、表面の苔も気になりますね。今回はソイルスティックで少しだけ根を整理していきます。

少しスッキリさせました。

ソイルステックで古い用土を落としながら、根の周囲を少しスッキリとさせました。

鉢のサイズは変わりませんが。

サイズ的には元の鉢とほぼ同じ3.5号ですが、せっかくなので新しいプラ鉢に植え替えしました。

水遣りをして植え替え完了。

植え替えが完了したら、仕上げに水遣りをして用土の中の細かな微塵を流します。微塵は水捌けや通気性を損なう原因にもなります。

植え替えの際にも「ふるい」を使って用土の微塵を落としていますが、それだけでは完全には落としきれていません。仕上げに水遣りをすることで、鉢底から茶色い水が出て微塵もしっかりと抜けてくれます。

創始者のソイルスティック「grakokuou」。

せっかくなので、こちらも少しご紹介。

今回登場したソイルスティックは、20年以上にわたり、金属製のソイルスティックを作り続け「ソイルスティック創始者」としても知られる金属彫刻家、grakokuou茂木康一氏に依頼したビザールグリーン別注モデルになります。

硬いステンレス製の無垢棒を2000回以上叩き「鍛造」で制作されています。単なる道具ではなく、金属の作品とも言えるソイルスティックです。

※限定モデルのため現在は完売 参考上代1万8700円

植え替えの翌日、植物達も活き活きしてます♪

植え替えの翌日、鉢を綺麗に拭いて改めて撮影。

ちょっと窮屈そうだった植物も、少しゆとりのある綺麗な鉢に植え替えることで印象はだいぶ変わります。パキポディウムたちも、なんとなく活き活きしている様にも見えませんか?

今回はシンプルな黒いプラ鉢への植え替えでしたが、デザインの良い陶器鉢へ植え替えると更に雰囲気も上がります。

植え替えにおすすめの陶器鉢なども、今後、少しずつ紹介できればと思っております。

【DATA】
BIZARRE GREEN
長野県長野市篠ノ井布施高田879-1
TEL026-247-8160
営業/11:00~20:00
休み/火曜
https://www.bizarre-green.com

この記事を書いた人
傳田達朗
この記事を書いた人

傳田達朗

塊根植物案内人

セレクトショップ 「BIZARRE GREEN」オーナー。約20年勤務したアパレルメーカーで商品企画やプレスを担当。2019年に独立し、地元である長野市にアパレルをメインに趣味の延長で植物も扱うセレクトショップBIZARRE GREEN(ビザールグリーン)をオープン。植物以外の趣味はヴィンテージ雑貨の収集など。
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