オシャレで楽しいクルマを提案。
王道から少し外れた旧車を扱うスウィンギンモータース。「いかにも仕上げましたという眺めるだけのクルマではなく、全体的にヤレていても“気軽に楽しめるじゃん!”というような、オシャレで楽しいクルマを知ってもらいたいし、乗ってもらいたい」とスウィンギンモータースの横田さん。長年勤めていた旧車専門店で得た経験と業界のネットワークを持ち、店頭に並んでいるクルマ以外でも探している車両があれば見つけ出すことが可能。同様に各カテゴリーや車種に強い工場や腕利きの整備士ともつながっているので、希少車でもメインテナンスや修理を安心してお任せできる。車両購入後も長い付き合いのできるカーショップだ。
【注目の一台。その①】1967 TOYOPET CORONA 1500DX
昨今の旧車ブームであらゆる旧いクルマも価格が高騰している中、今でも買いやすい価格を維持しているクルマがある。それがこのトヨペット コロナ(RT40型)だ。
それには理由がある。まず市場に出回った数が多いということ。そして車体が頑丈だった。そのため今でも現存している車両が多く、希少車ゆえのプレミア価格が付きづらい状況になっている。
スウィンギンモータースのオーナー横田さんはこの型のコロナを何十台も売ってきたという。
「旧車初心者の方にもお勧めしているクルマです。実際この型のコロナに乗られる方は初心者の方が多いんですよ。OHVの2Rエンジンは頑丈なので壊れることはほとんどありません。またシングルキャブなので気難しいこともなく普通に乗れてしまいます。それでいて排気音やOHV特有の小気味いいエンジンレスポンスは旧車ならではの高揚感があります」
この個体の特徴のひとつが変速機。トヨタの開発した日本初のトルクコンバータ付きオートマチックトランスミッション、トヨグライドを搭載しているのだ。走行は2速ギアで行い、道路条件に応じて手動で1速にシフトする2速半自動オートマチックだ。
「オートマ限定免許のお客様からも旧車に乗りたいという相談を受けることがありますが、これなら問題ありません。日常で普通に乗れる旧車として、難しいことを考えずに乗ってほしいですね。内装も55年前のクルマとは思えないくらいしっかりしていて、オリジナルシートもほとんど痛みはありません。ワンオーナーではありませんが、今までのオーナーさんが大事にしてきたことがわかります」
残念ながらこの個体は本誌発売前にソールドアウト。だが、先述したように横田さんはいわばコロナ(RT40型)のオーソリティ。良質な個体を探している人は一度相談してみることをお勧めする。
【注目の一台。その②】1973 VOLKS WAGEN Type 181 Kurierwagen
国産旧車以外にも、横田さんのお眼鏡にかなったクルマがスウィンギンモータースの店頭に並ぶ。このフォルクスワーゲン・タイプ181クーリエワーゲンもそのひとつだ。
「元が小型軍用車として製造された181なので、今ならアウトドアのスタイルにもってこいですね。幌を外せばオープンにもなるし、ロールバーも付いています。波乗りが趣味の人ならサーフボードを乗せて、フルオープンで海まで行ったらカッコいいですよね! リアにエンジンが搭載されているので積載量を気にする人がいるかもしれませんが、リアシートを畳めばスペースに問題はありません。これにキャンプ用品を山盛りにしてキャンプ場に行ったら、注目されるどころかむしろヒーローですよ!」
このような旧いクルマの場合、どんなにスタイルが好みでも、やはり気になってしまうのがメインテナンスや修理だが……。
「ベースが空冷ワーゲンなので、走る・曲がる・止まるといった部分は心配ありません。空冷ワーゲンのリプロパーツは今でも世界中で販売されています。ビートルがベースなので走りも軽快で、車高も高く乗っていて気持ちがいいですよ。それこそビートルに乗る感覚を持ち合わせている人なら、特に苦もなく楽しめると思います」
この個体は前オーナーによって手が入れられており、機関も絶好調。そして車体もオールペンされるなど、さりげないモディファイが施されている。
「ノーマルではありませんが、センスよく仕上がっていますよね。ベンツのGクラスにだって負けない存在感があります。それでいて街中でも取り回しのしやすいコンパクトなサイズというのも魅力です」
現在、この個体はスウィンギンモータースで車両本体価格330万円で発売中。車両を見に来る人も多いとのことなので、気になる人は至急問い合わせを!
【DATA】
スウィンギンモータース
東京都品川区西五反田7-19-3
TEL03-6431-9900
営業/11:00~18:00
休み/日曜
Instagram:@swingingmotors
Youtube:https://www.youtube.com/c/swingingmotorschannel
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「Lightning2022年9月号 Vol.341」)
Text/M.Sasaki 佐々木雅啓 Photo/A.Shimosaka 下坂明弘
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