若い頃からの憧れを実現した、国産旧車で愉しむ“6ホイール”ライフ。

カスタムバイク製作で有名なビルダーが乗るのは、意外なことにオリジナルの旧いバイクと国産旧車だった。10年以上続くという肩肘張らない国産旧車の6輪生活を紹介!

カワサキW1SAとトヨタのセリカの6輪生活。

若い頃に好きだったものに囲まれて、理想の6輪生活を送る「カバチ」代表の山口さん

カスタムメイドしたフレームに、さまざまなエンジンを搭載しコンプリートバイクを製作することでも有名な「カバチモーターサイクル」。

環状七号線沿いの小さなファクトリーには、カスタマイズを待つさまざまなバイクが所狭しと並ぶが、そのファクトリーの中でも際立って目立っているのが、フルオリジナルのカワサキW1SAだ。

「若い頃から好きで、このW1は約10年前に手に入れました。Wって音が最高に好きなんですよ。仕事柄、外車も含めていろいろなバイクに乗ったけど、やっぱりこのWが一番自分に馴染んでると思いますね」

W1シリーズはメグロにルーツを持ち、 デビュー当初は国内では最大排気量を誇った名車だ。乾いた排気音のファンは非常に多いという

そんなバイク中心の生活を送る代表の山口さんだが、実は国産旧車好きとしても知られている。

普段サービスカーとして使っているサニートラックが有名だが、実はダルマセリカのリフトバックを所有しているのはあまり知られていない。

「セリカは免許を取る前から大好きで、18歳の時に赤いセリカに乗ってたんですが、手放しちゃって。コイツは今から11年前にオンボロを買ってコツコツレストアした大切なクルマです。買った日は年甲斐もなく、クルマの中で寝たほど嬉しかったですね」

19XX TOYOTA CELICA 1600ST LIFTBACK

リフトバックとしては珍しいOHVエンジンを搭載した1600STというグレート。実はほとんどが2000GTV仕様や街道レーサー仕様となってしまうため、オリジナルで現存するSTは非常に珍しい。

1971 KAWASAKI W1SA

厳密にはフルオリジナルではなく、W1SAに小ぶりなW1Sのタンクをブラックに塗装して搭載している。W1Sタンクは通常側面がクロームとなるため、ブラック一色のタンクは存在しない。W1シリーズを知り尽くした山口さんのささやかなカスタマイズだ。

キャブトンタイプの左右出しサイレンサーが奏でる乾いた排気音が響き渡る。「他の国産車にも、英国車にもない独特のエグゾーストノートが、Wを好きな理由なのかなぁ」と自己分析。

2眼の大型メーターが並ぶ。スピードメーターは220㎞/hスケールで、タコメーターは7000rpmからレッドゾーンとなる
W1SAではKAWASAKIのロゴとなるが、W1S用タンクに交換しているため、リバーマークのエンブレムが備わる
W1SAには標準でステアリングダンパーが備わる。 当時W1SAがスポーティモデルとして位置付けられていたことがうかがえる
メグロのDNAを受け継いだ独特な形状のクランクケースはファンも多い。W1Sからツインキャブ化され、出力がアップしている
マフラーはキャブトンタイプを左右に二本備える。 純正でもかなり排気音は大きめで、独特の乾いたサウンドはW1シリーズの大きな特徴だ
フロントブレーキは冷却風のインレットを持つ大型のツーリーディング式ドラムブレーキを採用。 当時のドラム式としてはかなり高性能だった

(出典:「Lightning Vol.283」)