モノ選びの賢者が注目している、アーバン“ビッグ”オフローダー。

オフロードバイクは、軽快で道なき道を進めるのが醍醐味。郊外で使うイメージがあるが、カスタムひとつで街でも快適に走れるアーバンオフローダーに変貌する。そんなオフロードバイクが注目を集めている。

ファッションはもちろん、趣味にまつわる様々な分野のプロダクツに精通し、業界屈指の審美眼を持つ「ザ・リアルマッコイズ」代表の辻本さんが、いま最も注目しているモーターサイクルは、意外にもBMWのビッグオフローダー「R80G/S Paris-Dakar」だった。その魅力とは? お話を伺った。

「The REAL McCOY’S」代表・辻本仁史さん|旧きよきアメリカン・ガーメンツを現代に蘇らせる「ザ・リアルマッコイズ」の代表。バイクはもちろん、時計、クルマ、カメラ、オーディオといった多岐に渡る趣味をとことん追求することでも知られる。またそれらにまつわるプロダクツも収集する

現在のカスタムシーンの源流がここに! 愛車の「1984 BMW R80G/S Paris-Dakar(BMW R80G/Sパリダカール)」

BMWを代表するGSシリーズの源流となるデュアルパーパスモデル。中でもパリダカール仕様のモデルは大型のタンクを採用し長距離・長時間走ることを考慮している

「ザ・リアルマッコイズ」代表を務める辻本仁史さんは、これまでLightning誌面でも度々紹介してきた通り、こだわりのコレクションを持つことでも知られる。

そんなモノ選びのプロフェッショナルともいうべき氏が選ぶバイクは、ヴィンテージと思いきや、’84年製と’85年製のBMWR80G/Sパリダカモデル。

確かに名車と呼ばれる車両だが、なぜ氏はこのバイクを選んだのか。

「過去には名車と呼ばれるバイクは数多く乗ってきましたが、最近はオフロードバイクに惹かれるんです。本来は山などで遊ぶバイクですが、私は街中で楽しむのが今の気分です。それにぴったりなのがこのBMW R80G/S。また’84年と’85年しか作られていないパリダカモデルは、モトクロスで名を馳せたライダーであるガストン・ ライエがこの車両を駆りパリダカで二連覇した記念モデルでもあるんです。そんな歴史的背景をもつ部分にも魅力を感じます」 と、プロダクツが持つ大きな意味合いも、モノ選びの基準としている氏。

街乗りやちょっとしたツーリングにも適しているため、こ のG/Sに乗る時は肩肘を張らずに、ラフな服装で跨るのが氏のスタイルなのだとか。

ガレージにはクレート(鉄枠)に納められたままの新車が。しかも一台だけでなく、何台も並ぶという驚愕の事実
高さのある丸みを帯びたガスタンクは、 長距離のラリーを走るための装備。容量は32ℓ。パリダカ仕様を表す3色のデカールが印象的
フロントブレーキは2ポッドキャリパーに260㎜のローターを装備。キャストホイールのイメージが多いR80だがG/Sはスポークを採用している
日焼けもなく、状態の良さを物語るオリジナルの計器類。右下に備わる速度警告灯の表記は国内正規輸入されたディーラー車の証でもある
左右非対称なデザインを持つヘッドライトカバー。大柄なボディに対して小顔なアンバランスさが、’80年代らしいデザイン
BMW独自のリアサスペンション機構であるモノレバー。耐久性、整備性、路面追従性など、パリダカでも高いパフォーマンスを発揮した
‘80年代らしい角張った灯火類。またパニアケースなどが装着できる純正キャリア。辻本さんは街乗りが主なので基本的には外しているのだとか
BMWの歴史を共に歩んできたといっても過言ではない、空冷OHV水平対向エンジン。真横にシリンダーが張り出したデザインは唯一無二。797㏄
‘70〜’80年代にモトクロスで活躍したライダーであるガストン・ライレーがパリダカ2連覇を記念し、タンク上部にはサインが入る

(出典:「Lightning 2017年11月号 Vol.283」)

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