評判の高いディーラーが極上のお宝を販売!
「LAヴィンテージランデブー」とは世界中のヴィンテージバイヤーたちが質の高いヴィンテージのお宝を求めて集まる即売会イベント。特に初日は“スペシャル・アーリー・プレビュー〟と呼ばれるバイヤー向けのなので激しい争奪戦が繰り広げられている。
初日のイベント開始時刻は午前11時からだが、会場の入り口には早くもバイヤーたちの大行列で賑わっている。その中には日本の有名古着店バイヤーも多数見受けられた。各ブースで販売されるアイテムはどれも早い者勝ちなので、オープンと同時に目当てのブースへと雪崩れ込むためなのだ。
我々もバイヤーど同じくイベント会場を見渡してみる。そこにはヴィンテージの主役とも言えるリーバイス501XXや、希少なミリタリージャケットやシャツ、王道のレザージャケットにブーツ、強い紫外線で色褪せしたヴィンテージスウェットなどのお宝が多数出品されていた。
ヴィンテージならではの作りの丁寧さや、手の込んだデザインは資料性も高く、ヴィンテージファンにとっては垂涎の的。そんな希少なヴィンテージアイテムが目の前で次々に現金で売り買いされていく光景が印象深く、まだまだヴィンテージの世界は活況を呈すると感じるイベントであった。
狙い目のアイテムを一挙紹介! こんなものにも出会えてしまう!
L.C.L.ガーメント社がUSAAFに納入したタイプB-15。戦後の日本に駐留した米軍兵士がスーベニアとして背中に鷹と富士山を油絵で描かせたお宝である。
1940年代の第二次世界大戦にてUS ARMYが使用した、ややショート丈のダックハンター迷彩のHBTユーティリティジャケット。USMCの物は多いがARMYの物は珍しいと言える。
開場と同時にバイヤーがいち早く確保していたナウガモンスター。アメリカのユニロイヤル社が開発した合成皮革である「ナウガハイド」のアドバタイジングキャラクターだ。
世界中で人気の高いヴィンテージジーンズのメーカーと言えばやっぱりリーバイス。今では’90年代初頭のアメリカ製でもそこそこのプライスで取引されている。
シャビー感たっぷりの小さなブリキ缶やレトロなマッチ箱、ヴィンテージのチャームなど、アンティークな佇まいを醸し出すアメリカンな雑貨や小物も至る所にある。
ベトナム戦争時代に現地に駐留した米軍兵士がローカルメイドで作ったタイガー迷彩のショーツ兼スイムウエア。丈感はやや短め。
表面は黒の別珍、裏面は白のシルクサテンとなった1950年代製のヴィンテージスカジャン。襟付きのデザインはとても珍しい。生地や刺繍の状態もバッチリだ。
L-2Bは’78年製のアルファ・インダストリーズ製で実験用航空機であるX-29とNASAのパッチ付き。
リーバイス501XXの通称ギャラ無しパッチ。ヴィンテージデニムらしい美しい色落ちも最高だが、今っぽく履ける40インチのサイズもグッド!
アメリカのワークウエアブランドである“KEY” を始めとした、様々な企業が販促用に配っていた折り畳み式のナイフ。恐らく1960〜1970年代製のものだ。
こちらのデニムジャケットは市場人気の高いリーバイス2ndと3rd。
ネイティブ・アメリカン系を中心としたシルバージュエリーも多数販売されていた。主に旧いナバホ族のアイテムが多く、上質なターコイズがセットされたものばかり。
日本でも価値を高めつつある、カリフォルニア・フェードと呼ばれる強い紫外線によって激しく色褪せしたヴィンテージのスウェットも会場内で人気を集めていた。
市場人気の高い農協ジャケット。その刺繍はロサンジェルス東郊の砂漠地帯に位置する、カリフォルニア州南部の都市であるサンバーナーディーノだ。
ネイティブアメリカンの肖像がプリントされた生地をパッチワークして作られたヴィンテージのラグ。スワスティカの模様から戦前のものか?
プレイボーイのウサギやピンナップアートが描かれた1966年製のコーデュロイパンツ。当時の着用者のライフスタイルや関心事などが伺える。
ポーカーにおける最強のハンドランク(役)である5カードを背面に刺繍。これは戦後、横須賀に駐留した米軍兵士がオーダーメイドで仕立てたボウリングシャツだ。
‘90年代にアフリカ回帰思想や独自のカラーリングで瞬く間にブレイクしたクロスカラーズを彷彿とさせる手描きジーンズ。個性が過ぎるのも古着だからこその魅力。
(出典/「Lightning2023年11月号 Vol.355」)
Text/A.Shirasawa 白澤亜動 Photo/K.Minato 湊健太郎
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