今秋からデリバリー予定のランドローバーの新型ディフェンダー。1948年に登場して以来、初となるフルモデルチェンジとなる。丸目が魅力の旧モデルの価値が、これから急上昇の予感!?
今秋の新型ランドローバー・ディフェンダー上陸前に、旧モデルに再注目!

クライスラー・ジープやメルセデス・ベンツのゲレンデヴァーゲンなどと並んで、ヘビーデューティなクロスカントリーカーの象徴であるランドローバー・ディフェンダー。最新の衝突安全基準や排ガス規制に対応することが難しくなったということを理由に、2016年を最後に生産がストップした。その唯一無二のエクステリアと現代車にはないスパルタンな乗り味からいまも多くのファンを持っている。

そんな中、昨年にランドローバーが新型ディフェンダーを公開し、今年の秋より日本でのデリバリーを開始するとアナウンス。伝統的なラダーフレームのアルミニウムボディからモノコックボディ&四輪独立懸架の仕様に変更され、同じディフェンダーの名でも似て非なるものになった。
間違いなく新型のディフェンダーは人気が出るだろうが、旧型を支持する多くのファンがいることもあり、中古市場の価値はほとんど落ちることがないだろう、というのがランドローバー専門店の見解。
排ガス規制を理由にしたこともあり、2・2Lターボディーゼルエンジンから2Lの直列4気筒ガソリンエンジンに変更されているのも、本来のクロカンファンには物足りないことだろう。もちろん快適性という意味では新型の方が圧倒的に優れていることは間違いないが、そこにクラシックさは欠片も感じられない。あの雰囲気を求めるなら、いまが“買い”だろう。
旧型のディフェンダーのディテールをチェック!
エアバックの付いていないハンドル周りは、数年前まで生産されていたとは思えないほどシンプルで潔い。そのためクラシックなウッドハンドルなどに変更できる。
いい意味でまったく色気のない質実剛健なエクステリア。荷室がかなり広いので、多くのキャンパーからも人気を集めている。現地では働くクルマとして活躍。
ハンドメイド感たっぷりの鋲打ちしたアルミニウムボディがディフェンダーの醍醐味のひとつ。ミリタリー由来のスパルタンさが、このようなディテールに残っている。
積んでいるのは2.2Lのターボディーゼルエンジン。2トンを超える車重だとけっしてパワフルとは言えないが頑丈なエンジンであり、信頼性が高くファンも多い。
(出典/「Lightning 2020年4月号 Vol.312」)