災害はいつだって突然やってくるのだ。そんな今だからこそ、「防災」を大人のジョーシキとしてしっかりと考えてみたい。国内でも珍しい防災の専門店「セイショップ」の店舗のプロデュースから、買い付けまで手掛ける平井敬也さんに、備えのための心得と、厳選された災害グッズを教えてもらった。
日々の備えのために、防災の心得をプロに聞いてみた。
「私たちはサバイバルフーズという25年保存できる備蓄食を販売するメーカーで、創業は1978年。40年に渡って防災に携わってきました。そんな経験を踏まえてコンセプトとしているのが“よりよい備え、よりよい暮らし”です。
一般的に災害が起こると、生活が一変してしまい、まるでサバイバルのような環境に身を置かなければならないと考えられている節があります。しかし人によって災害の程度はそれぞれ異なり、災害後も生活は続くもの、“いかに普段と変わらない生活”ができるように意識しておけるか。それが防災だと考えています。
いざというときに道具の使い方がわからない。備蓄食の味を知らいない。というのはよくある話。なので災害グッズは普段から積極的に使用して、使い方を知っておく。備蓄食も味を知っておけば、そのまま食べるだけでなく、調理をしてより楽しんで食事をするなど、リラックスして過ごせるきっかけになるかもしれませんね。
また電池を使用する災害用品は、たいてい3~5年程度が一般的な保存期間。いざ災害が起きたとき、劣化して使えなかったり、電池の液漏れが起こっていたりすることがとてもよくあります。私も懐中電灯は、小型のものを常にバッグに入れて持ち歩いています。趣味でキャンプに出掛ける際も、積極的に災害用品を持っていくなど、災害時に初めて使うことにならないよう心掛けています。
それでも一番大切なのは、ケガをしないことです。寝る時に頭に荷物が落ちてこないように、家具の配置に気を使うなど、これも心掛けのうち。せっかくの非常食も死んでしまってからでは、食べられないですからね」
揃えておきたい災害アイテムはコレだ!
1.バイオライトのキャンプストーブ2[フルセット] 3万780円
「おそらく世界最小の火力発電機です。起こした熱を使って電気を作り、USBから携帯電話などを充電できます。ファンが内蔵しており完全燃焼の状態がずっと続きます」。ナカムラマッチ×1、木質のペレット、専用グリル、専用ケトルポット付き。
2.シュアファイアーのフラッシュライト 上/1万6632円、下/3万9960円
「犯人を傷つけずに拘束したいという、ロサンゼルス市警からの依頼に応じて制作されたライトです。あまりにもまぶしい光を見ると、動物は動けなくなるそうで、そんな習性を利用しています。特殊アルミニウム合金の削りだしボディが、男心をくすぐり、常に持ち歩いていたくなりますね」
3.エバニューのアルコールストーブセット 1万2636円
「東日本大震災のとき、電池とガソリンはまっさきに店舗からなくなったんです。対して燃料としてのアルコールはどこに行っても、売れ残っていたんです。すべてチタンでできているので驚くほど軽いんですよ」。ナカムラマッチ付き。
▼普段愛用のアウトドアグッズを防災用にしたい人はこちら
4.WACマスク 2970円
「福島第一原発建屋内での放射線量を活動可能レベルまで下げることに成功したWAフィルターを使った原子力災害用マスク。放射性災害の際に、鼻と口を塞いで逃げるためのものです」
5.ほっ!トイレ タブレット 2160円(10回分入り)
「似たものは色々ありますが、大きな特徴は、錠剤をビニールの上に先に出してから、用を足すことです。なので自分の排泄物を見られることも、他人の排泄物を見ることもありません。分解性能が高いので、一年近くは臭いがしないですよ」
6.ナカムラマッチ2個入り 821円
「マッチは湿気がなければ、100年後でも使用できることはあまり知られていません。実は自然に発火することがほとんどなく、最も保存に適した火種なんです。特殊防水コーディング仕様なので、水に落としても、乾かせば着火できるんですよ」
7.カムイワッカ麗水2L×6本入り 4104円
「どんな災害でも食と水とトイレは必要に迫られます。湧水の状態からボトルに入るまで一切の外気に触れずに封印されており、ペットボトル入りの水としては最長の15年保存水です。安心して貯蔵できますよ」
8.食のタイムカプセル サバイバルフーズチキンシチュー 大9072円、小3240円/野菜シチュー 大8208円、小3024円/クラッカー 大4320円、小2592円/洋風とり雑炊 大9180円、小3240円/洋風えび雑炊 大9180 円、小3240
「本当においしい長期保存できる備蓄食を求めてたどり着いたのがこちらです。永谷園のフリーズドライ技術を使い、国内で調理、加工、缶に封入しています。常温で25年もの超・長期保存が可能です」
災害への対策は日頃からの備えが必要。今一度、防災グッズを見直して、長い間保管していたアイテムは実際に使用してみたり、足りないものは買い足し補充していざという時のために備えよう。
▼上記アイテムを収納でき、さらにプラスしたいアイテムをLightningがプロデュース!
▼こちらの本も読んでおきましょう!
【DATA】
東京都千代田区四番町8-13
TEL03-5212-6251
営業/10:00~17:00
休み/土・日・祝日
http://www.seishop.jp
(出典/「Lightning 2018年8月号 Vol.292」)
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