鞄職人が愛用する鞄とは? 生きたさまをまざまざと見せつけられるブルハイド。

  • 2024.02.16

鞄を手掛けるスペシャリストたちの気になる愛用品。今回見せてもらったのは、ブルハイドレザーに特化してプロダクツを展開しているKIGOの内山高之さんが、ブルハイドを使うようになった初期に作ったショルダーバッグ。そのディテールと、バッグへの思いを伺った。

敬遠されがちなブルハイドをどうかっこよく見せるか。

「KIGO」内山高之さん|神奈川県出身。大学に通うために関西に移り住む。金欠だった学生時代、やむを得ず手作りでバッグを作ったところ、思いのほか周りからの評判が良く、大学卒業後、人の巡り合わせが良く鞄作りの道へと歩むこととなる。その後、2014年にブランドKIGOを設立

大学在籍当時から必要に駆られて作り始めていたバッグ。卒業後、必然的にバッグ作りの道へ。小売業から、製造まで、並行しながらもひと通り経験し、自身のブランドを設立したのは2014年。現在のKIGOへと成長するターニングポイントとなったのは、ブルハイドに出会ってからだという。

「ブルハイドは長く生きている分、成長過程も長いため、シボも大きく、傷も多いことからモノ作りの業界ではわりと敬遠される革なんです。なかには革を漉くときに初めて気づくのですが、分厚いブルハイドの中に散弾銃の弾が埋まっていることだってありますから。

一般的にそれらの傷のある革や大ぶりのシボって、品質が安定しないとか傷があるからって喜ばれないんでしょうけど、ボクは違いました。ブルが生きてきたさまをまざまざと見せつけられて、使ってみたいなと。そんな革だと初めから解っているのなら、鞣しの段階から、手間を惜しまず、かっこよく仕上げてやれば良いじゃないかって思ってたんです」

以来、KIGOではブルハイドに特化してプロダクツを展開。そんな彼が愛用するバッグ。それは、ブルハイドを使うようになった初期に作ったショルダーバッグだ。

【内山さんの愛用バッグ】Half flap shoulder L

8年ほど使用したとは思えないほど、美しいブルハイドレザーのショルダーバッグ。特有のシボがバッグのデザインと調和しており、いかにも上質なバッグと理解る雰囲気を醸し出す。Sample

ブルハイドレザーに特化してプロダクツを展開するようになった2016年頃に内山氏が作ったショルダーバッグ。長生きするブルだけにシボが大きく、傷の多い革をどうかっこよく見せるか。当初のコンセプト通り、美しく雰囲気のあるバッグへと仕上がっている。10年、20年と経たバッグも見てみたいものだ。

【DATA】
KIGO STORE
Tel.06-7171-8411
https://www.kingyoseihou.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2024年2月号 Vol.94」)

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