世界に10台しか存在しないロールス・ロイス。その仰天の中身を見てみたい。

クルマにはよく限定車と呼ばれるレアなモデルが存在し、それが中古車市場でもプレ値で流通するなんていうのはよくある話。当然スペシャルな仕様だからたくさんは作れない、でもメーカーとして挑戦したいというギリギリのバランスで生まれるモデルが歴史的にも多く、そのアプローチは決して購入できなくても自動車好きをいつだってわくわくさせてくれる。ここ最近ではロールス・ロイスが世界限定10台という限定車を発表した。もちろん、巷ですれ違うことなんてまずないプレミアムカーのなかのプレミアムカー。そんなクルマを拝むことなんてまずないので見てみたいでしょ。

ブランドマスコットをオマージュした超絶なる記念碑的限定車。

ロールス・ロイスといえば世界屈指のラグジュアリーカーというだけでなく、オーダーによるビスポークモデルも存在するメーカーのため、希少価値の高いモデルは歴史的に数多く存在する。

もちろん一般庶民が気軽に手を出せるクルマではないので、ノーマルのインラインモデルでさえなかなかお目にかかれないわけだけど、そんなロールス・ロイスが世界限定10台というモデルを発表したので、クルマ好きとしてはどんなモデルなのか興味深いはず。

これはロールス・ロイスが2024年に設立120周年を迎えたのを記念して、ブランドのマスコットであるスピリット・オブ・エクスタシー(あの鼻先にそびえ立つ羽の生えた女神像)をオージュして製作されたモデル。

Phantom Scintilla(ファントム・シンティラ)と名付けられたこのモデルはプライベート・コレクションとして発表され、ロールス・ロイスのプライベート・オフィスを通じて販売されるという超スペシャルな内容になっている。

モデル名のシンティラとはラテン語で「火花」や「閃光」という意味で、一瞬だけ目に入ってくるまばゆい光ながら、はっきりとした余韻を残すという、スピリット・オブ・エクスタシーの儚い美しさを表現するコレクション名になっている。なんとも荘厳な響き。

インテリアにはこのモデルならではのアートワークが施され、ロールス・ロイスのクラフトマンシップを存分に発揮した仕様になっている。もはやクルマに乗り込んだ瞬間に口がポカンとなるほど。

気になるのはその価格だけど、ロールス・ロイスのプライベート・コレクションは価格を発表しないのが通例。もはや想像にお任せというわけだ。

まさに移動手段というよりも動く芸術品というアプローチ。いわゆる乗用車と同じ目線で見てはいけないのである。ロールス・ロイスってやはり特別なクルマなんだなと再確認するのであった。

ファントムをベースにボディカラーはトラキア・ブルーをベースにトップをアンダルシアン・ホワイトに塗り分けた2トーンペイントにすることで、モダンでエレガントなスタイリングになっている。

このモデルのテーマになっているスピリット・オブ・エクスタシーはクロームではなくセラミック仕上げという特別な仕様。しかも光を透過させて自らが輝くギミックが。土台にはScintillaの刻印が入るスペシャルなパーツになっている。

フロントパネルは7本の帯が舞うようにたなびくデザイン。これはアルミを引き伸ばしてセラミック仕上げを施し、ブラッシュドアルミニウム・プレートと組み合わせた手の込んだもの。量産モデルではまず実現しないデザイン。

シートやドアの内張りにもアートワークが入っている。これは40時間以上を費やして描かれる刺繍によるもの。ロールス・ロイスのビスポーク職人たちが手がけ、クラフトマンシップを感じることができる。もはやため息しか出ない圧倒的に精緻な仕上がり。

フリーティング・モーメント・スターライト・ヘッドライナーと呼ばれる天井の内張りには1500個の光ファイバーを手作業で配置した星空が描かれる。このクルマは後部座席に乗ることが主である人でしかその真価を味わえないのである。なんとも優雅でロマンチック。

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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