日本デニムの神、「HIDEHIKO YAMANE」のデニムジャケットMARTIN
服選びにおいては、かなり自由気ままで、特定のカテゴリーや、お決まりのコーディネイトパターンに縛られるのはあまり好きじゃない。新品も着れば、ヴィンテージにも興味はあるし、アメリカンテイストも好きだし、ヨーロッパのブランドも気になる。ただ、あまり買い物には迷わない。間違いない店で、信頼を寄せているブランドの服の中から、「コレ!」と思えるものを選んでいる。
職業柄、「この服ってどこのブランドですか?」とか「同じもの買いたい!」なんて話になることが多いので、今日の服については触れないで欲しい、なんてことはないようにしなければ、雑誌のブランドにキズを付けてしまうことになる。何か一つでも相手に刺さるコメントをしなければいけないと思ってしまうのが編集者のサガ。
まったく私の仕事に触れていない人なんかには特に気を遣う。例えば息子の友人の父親とか、従兄弟とか。私がどんな仕事をしているか、ウワベだけは知っている人に、さすが!って思ってもらうことで、新規読者獲得につながるかもしれない。「オマエの雑誌を読んでみよう」って思わせる、短いキラーワードが反射的に出てこなければならない。興味を持たせられるかどうか、持ち時間は5秒くらいか。相手が詳しくない人だと、難しい単語も使えない。ツラツラと原稿を書いて説明するより、よっぽど難しい瞬発力勝負なのだ。
いろんな所で、いろんな人に会う機会があるので、この瞬発力は随分と鍛えてきたつもり。「その上着は何?」と聞かれれば、「ニッポンのデニムを使ったダブルのジャケット。ジャパンデニムの神様が作ったんだよ」って感じかな。
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年3月号 Vol.359」)
photo/S.Amatsu シーマン天津
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