感度の高いセレクトが光る横浜の専門店で、ヴィンテージ眼鏡への扉が開く。

  • 2023.12.25

今や眼鏡は視力矯正具という本来の目的を飛び出して、ファッション小物のひとつと言っても言い過ぎじゃない。日々のファッションを楽しむように、眼鏡もコーディネイトできれば上級者。でもせっかくだったらちょっとウンチクがあってクセのあるモノも持っていたい。そんな人たちの救世主となるのがヴィンテージ眼鏡。現代の眼鏡とはひと味違ったデザインや作り、それに年月が生み出す風合いは、その時代ならではの特徴を持っている。そんな眼鏡を探したいなら横浜にある「素敵眼鏡 michio」に行くべきだとお伝えしたい。その独特なヴィンテージ眼鏡のセレクトはファッション感度が高い業界人にも驚きと納得と知識を教えてくれる。

独自のセンスで国内外からバイイングしたヴィンテージ眼鏡が雰囲気のある空間に佇む。

横浜のランドマークである大桟橋やシルクセンターの近くにある築約100年という雰囲気のあるビル。映画やドラマのシーンを思わせるクラシカルな空間を店舗にした「素敵眼鏡 michio」。

店主であるミチオさんは元古着のバイヤー。

「昔から洋服だけでなく、クルマやバイクでも、とにかく旧いモノが好きで、古着に始まって今では眼鏡がメインのビジネスになりました。ヴィンテージの眼鏡はそれぞれの国の文化やデザイナー、それに製造していた工場などによって、それぞれの個性が特徴です。知れば知るほどおもしろくなって、2016年にヴィンテージ眼鏡の専門店を出すまでになりました」というヒストリー。

といっても店内にあるのは、誰もが想像しがちなヴィンテージ眼鏡店とは良い意味で違う。アメリカもあれば、英国、フランス、それに日本のヴィンテージまで。すべてミチオさんのセレクトで集められたもの。今では約3000本のヴィンテージを所有するほどになったという。

もちろん、ヴィンテージなので、一点物がほとんど。

といっても、手が届かないほどのスーパーヴィンテージばかりではなく、買いやすいプライスのヴィンテージをあえてメインにセレクトしているのもミチオさんらしい。

そんな一期一会の出会いにワクワクしながらゆったりとしたクラシカルな空間で眼鏡を選ぶ。そんな楽しい時間を提供してくれるのがここなのだ。ヴィンテージ眼鏡の挑戦したいならまずは横浜へ進路をとれとお伝えしたい。

セレクトした眼鏡のディスプレイにも良い意味でひと癖ある。

ギャラリーのようなショップにしたかったというミチオさんの思いを具現化した店舗は、あえて広い空間をぜいたくに使ったディスプレイ。ちょっとしたコーナーそれぞれに店主の感度の高さが光る。旧いモノが好きならば、隅々まで見渡したくなる衝動が抑えきれない。

スコットランドのスコッチ「オールドパー」のボトルとKFCのカップと古本を合わせるディスプレイ。和洋の絶妙なバランス感覚にヴィンテージ眼鏡が佇んでいる
絵画に眼鏡をかけさせるだけでなく、アンティークのボトルにドライフラワーを挿して並べるなど、いわゆる「ふつー」の眼鏡店では味わうことのない世界観がうれしい
ハーマンミラーを代表する名品であるイームズデザインのプライウッドチェアの上には眼鏡をあえて掛けさせたバボちゃん! その高すぎる感度は勉強にしかならない
1958年製のトラのぬいぐるみのハンティングトロフィはショップの守り神的なキャラクター。もちろんヴィンテージ眼鏡をかけて店内の世界観を統一させる。恐れ入ります
米国初のソフビ製キャラクタードールとして名高いハンガーフォード社製のチャーリー・ブラウンもライトスタンドにカスタムされてひょっとこのお面をセット。ヴィンテージ眼鏡を見る前にそのディスプレイに目が行ってしまっていいものか

今、旬なのは英国や日本のヴィンテージ。

眼鏡に詳しくなくても、雰囲気やカラー、それにシェイプなど、まずは自分のお気に入りを選べばいいよというのがここのスタンス。そうして選んだモデルがどんな年代、どんな国のモノでもいいんです。ギャラリーのような空間でじっくりと選べる。そんななかから、店主ミチオさんのおすすめヴィンテージをピックアップしてもらった。

英国製Hilton Classicの1970年代のモデル。14カラットのロールドゴールドになり、眼鏡工房であるアルガワークスがまだ英国で質実剛健な製品を作っていたころのモデル。6万6000円
1989年にフランスで誕生した眼鏡ブランドであるMATSUDAの2000年代初頭のモデル。テンプルに入る手の込んだ装飾が秀逸。MATSUDAは2000年ころのモデルを数多くストックしている。これは2万7500円

オリジナルモデルもちらほらと。

ストックのほとんどがヴィンテージだけど、最近ではオリジナルアイテムも登場。どれも数々のヴィンテージ眼鏡を見てきた経験値を落とし込んだデザインやシェイプが秀逸。ヴィンテージはハードルが高いと思っている方はまずはオリジナルからというチョイスも可能。

オリジナルブランドの「一寸一杯」はウディ・アレンがかけていた眼鏡をモチーフに、日本製でアレンジした飽きの来ないデザイン。数々のヴィンテージモデルを見てきた経験が凝縮された1本。2万7500円
2022年にルノー・ジャポン公認でコラボレーションしたルノー・カングーをモチーフにしたサングラスである「Kanglasses(カングラス)」はまだ数本の在庫あり。カングー乗りはぜひ。各2万円

【DATA】
素敵眼鏡 michio
神奈川県横浜市中区海岸通1-1
ジャパンエクスプレスビル2F
13時~19時 水曜日定休
https://niceglasses.thebase.in
https://www.instagram.com/sutekimeganemichio/

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部