ラム・トラックはアメリカらしいフルサイズピックアップの名車。歴代車から気になる燃費やサイズ感について紹介!

アメリカでもっとも売れる車種であるフルサイズ・ピックアップ。アメリカの3大メーカーは常にこのカテゴリーでしのぎを削っているという歴史がある。ピックアップトラックといえば商業車のイメージが強いけれど、アメリカではプライベートユースから商用まで、じつに幅広い層が乗る車種なのである。いわばもっともアメリカンなクルマなのかもしれない。そんなアメリカン・フルサイズ・ピックアップのなかでも、コアな人気を誇るのが、かつてクライスラー参加のダッジブランドから出ていたラム。現在ではステランティス傘下となってラム・トラックとして独立したブランドに昇格し、アメリカのピックアップ市場に君臨している。

まずは歴代モデルをおさらい。ダッジの歴史とともに生きる看板ピックアップ。

ラム・トラックの始まりはアメリカ3大メーカーのひとつ、クライスラー傘下にあったダッジブランドが発売していたDシリーズピックアップをルーツに持つ。これはいわゆるフルサイズ・ピックアップのカテゴリーで、タウンユースはもちろん、商用車としても広く使われていたモデル。そのDシリーズをリニューアルするカタチで生まれたのがラムシリーズ。登場は1981年モデルからだった。

第1世代。1981~1990年。Dシリーズの後継モデルとして生まれた。

先代のDシリーズの車名を残しつつ生まれた初代ラム。正式にはダッジ・ラム・D100など、まだラムとしては独り立ちしていないカタチで生まれた。

そもそもラム(雄羊)の名称は1932年からダッジのモデルに付けられていたものに由来している。ここからラムというのはダッジのフルサイズ・ピックアップの名称になった。

ボディは2ドア(レギュラーキャブ)、エクステンドキャブ(クラブキャブ)、4ドア(クルーキャブ)の3種類で、駆動方式も2駆と4駆が存在。エンジンも直6、V6、V8、直6ディーゼルと、ボディバリエーションと合わせれば使用目的に合わせて幅広いラインナップが用意された。

第2世代。1993~2001年。日本にも入ってきた馴染みのある世代。

ピックアップトラックながらセダンなどの普通車を意識してデザインすることで、それまでのスクエアな商用車的スタイルからラウンドシェイプを多用したデザインへと生まれ変わったダッジ・ラム。

このモデルチェンジは大いにアメリカでも受けて販売台数は増加。日本でもアメリカン・ピックアップ好きにも支持され、正規輸入は無かったが日本でも乗る人がいるほどだった。

ボディは2ドア(レギュラーキャブ)、エクステンドキャブ(クラブキャブ)、4ドア(クアッドキャブ)と、名称は変わったが引き続き3種類用意され、エンジンはV6、V8だけでなく、最上位のエンジンはV10という設定だった。

積載量の多いラム2500と3500は2002年式まで生産された。

第3世代。2002~2008年。厚みを増した主張のある顔つきに。

フレームからインテリアに至るまでガラリと手が入ることによって刷新された第3世代。フォードやシボレーなどのライバルブランドほどの生産台数までは行かなかったが、ダッジとしては好調な売り上げに。

さらに2004年~2006年にはダッジ・バイパーに搭載されていた510馬力のV10エンジンを搭載したダッジ・ラムSRT-10が登場し、ハイパフォーマンスなスポーツ・ピックアップも登場した。

さらに2006年には後期型へビッグマイナーチェンジを行って、よりモダンな顔つきになった。

当時ダッジのスーパーカーとして存在したバイパーと同様のV10エンジンをピックアップに搭載するというダッジ・ラムSRT-10。専用のエアロパーツやエンジンフードにエアスクープがデザインされるなど、ピックアップトラックながらマッスルカー並みの走りが楽しめた。Photo by Stellantis
フェイスリフトが行われた第3世代後期モデルは顔つきが少し吊り目にアップデートされる。初代から継承される十字型のフロントグリルは踏襲され、ひと目でラムだと認識できるイメージに変更はなかった。Photo by Stellantis

第4世代。2009~現在。2010年からラムトラックとブランド名に昇格。豊富な種類が存在。

2010年からピックアップトラックはダッジブランドではなく、車名のラムがブランドに昇格した。ダッジブランドはパッセンジャーカーやスポーツカーを輩出するブランドとして整理されることで、ラムはピックアップトラック、バンなどを担うひとつのブランドになった。2014年にクライスラーがフィアット・クライスラー(FCA)社になり、さらに2020年にはクライスラーが社名ではなく、ステランティスの保有するひとつのブランドになるなどし、会社の統合やブランドの整理によって現在のカタチになっている。

デザインでは伝統的だった十字型のフロントグリルは採用されず、ヘッドライトも時代感のあるシャープな目つきに。ラムが独立したブランドになったことから、フロントには大きくRAMの3文字がレイアウトされる。

キャビンは引き続き、2ドアのレギュラーキャブ、リアに幅の狭いドアを持った4ドアになるクアッドキャブ、完全な4ドアのクルーキャプの3種類だが、モデルによって選べるキャビンの種類は限られている。現行モデルはベッドのサイドウォール部分にラムボックスと呼ばれる多目的スペースが誕生し、商用からレジャーユースまでユーティリティが向上している。

エンジンは商用モデルにはディーゼルエンジンもラインナップされるが、乗用モデルにはV6、V8エンジンを搭載。なかでも6.4LヘミV8エンジンが最強のラインナップになっている。

現行モデルの新車価格や燃費、それにサイズ感は?

アメリカ3大メーカーが誇るフルサイズピックアップの牙城を守るラムトラック。残念ながら日本では正規輸入はされていない。ピックアップトラックがコアな人気の日本では並行輸入に頼るしかないのが現状だ。

アメリカ車のフルサイズボディなので、サイズ感も気になるところだが、ラム1500の4ドアクルーキャプボディで、全長5915mm、全幅2085mm、全高1968mmと堂々たる大きさ。都内の狭い駐車場ではあまりおすすめできないフルサイズである。

気になる新車価格は2023年式のスタンダードなラム・トラック1500は約6万5000ドルスタート。燃費は5.7L V8搭載モデルで街乗りでリッター7km後半とアナウンスされるが、日本国内ではストップ&ゴーが多くなるのでもう少し悪くなるかもしれない。

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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