東京を代表する老舗蔵元が手掛ける「福生のビール小屋」(福生)【東京クラフトビール図鑑】

  • 2023.12.06

東京都福生市に150年以上もの歴史を誇る日本酒の蔵元がある。石川酒造ではビール作りも行っており、併設されたレストランではできたてのビールとともに、旬の食材を使った料理も楽しめる。東京都にありながら季節の移ろいを感じられる落ち着いた空間で、ゆっくりとした時間を過ごしてみてはどうだろうか。

老舗蔵元が手掛ける、地下天然水を使った優しい味わいのビール。

1890(明治29)年建築の土蔵をそのままにビール工房として1998年から醸造を再開。実に111年ぶりにビール作りを復活させた

福生市にある石川酒造は創業1863(文久3)年の老舗蔵元。東京を代表する日本酒である「多満自慢」を昔ながらの製法で作り続けている酒造所だ。およそ4000坪を有する敷地内には、国の登録有形文化財に指定された建物が6棟あり、レストランやショッピング、そして工場見学などを楽しめる酒好きには堪らないテーマパークだ。

この石川酒造が手掛けるビールが主に2種。「多摩の恵」と「TOKYO BLUES」だ。日本酒の蔵元がビール作り? と疑問に思う人も多いはず。日本酒もビールも醸造酒。原材料は違えど、基本的な作り方はリンクする部分も多い。

使用する麦芽は、主にイギリス、ドイツ、ベルギー産を使用し、ロースト具合によって醸造するビールの銘柄で作り分けているのだという

「石川酒造は日本酒の蔵元ですが、明治時代にビール作りの歴史もあるんです。当時、西洋文化が一気に押し寄せた日本において、一時的にビール造りの大きな流行があったようで、どの蔵元もビール作りを始めました。300社くらいあったようですが、2〜3年ほどで衰退することとなります。随分とビール作りをしていなかった石川酒造も111年ぶりの1998年にビール造りを復活。それが、多摩の恵。そして、2015年に東京のブリュワリーとしての歴史と誇りを持って新たに生まれたビールがTOKYO BLUESです」

石川酒造のビール作りは、地下天然水とナチュラルカーボネーションと呼ばれる仕上がり時に炭酸付けをしない製法。口当たりの優しい味わいが魅力のビールたちなのだ。

レストランで用意される樽生のタップは「多摩の恵」をメインに8つを常設。そのほか一部ボトルビールも用意されている
石川酒造の敷地内にある「酒世羅」と呼ばれる直売店には日本酒「多満自慢」はもちろん、クラフトビールのボトルシリーズも各種販売されている
石川酒造敷地内にある福生のビール小屋。できたて蔵出しのビールをイタリアンとともに楽しめる。歴史ある建物を見物した後の充実した時間を過ごせる
屋内50席、屋外最大40席と広い敷地をゆったりと使用したイタリアンレストラン。季節の食材を使用したクラフトビールに相性ぴったりの料理は絶品

「福生のビール小屋」で飲みたいビールとフード。

多摩の恵/ピルスナー

世界で最も親しまれているピルスナー。明治20年当時と変わらずドイツスタイルで作られた。麦芽の風味とコク、すっきりとした下面発酵タイプ。

多摩の恵/ペールエール

英国生まれの濃い琥珀色に代表されるペールエール。通常であれば極めて高い硬水を醸造用水として使用するが、石川酒造では天然の地下水を使用。

本格的なイタリアンを楽しめる「福生のビール小屋」。常時8種類以上のビールを揃え、さまざまなスタイルのビールに合わせて料理とペアリングできるのもこのレストランならでは。なかでもピザや地元のソーセージが人気。

【DATA】
福生のビール小屋
東京都福生市熊川1番地
TEL042-553-0100
営業/11:30~21:30
休み/月火曜
http://www.tamajiman.co.jp/koya/

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

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