新鮮な刺身の美しさと味が自慢。
浅草でおいしい魚を安く食べたかったら、まず間違いない店だ。大正6(1917)年創業で、暖簾には「正一合の店」とある。現在流通する徳利の大半が8勺(144cc)だが、そのまやかしを糺す、こんな店がかつてはあったのだ。今年62歳の店主の吉水正さんは3代目。4代目の息子の尚人さんと息の合った仕事ぶりを見せる。
2代目の頃はトロブツと煮込みとおでんが看板メニュー。近所の魚屋で買った刺身を客が持ち込むような大らかさがあったという。今はむろんそれも自家製で、あっさりめの〆鯖にすっきりした秋田の銘酒、高清水純米が進む進む……。
カウンターの隅で飲んでいたら、看板が近づくにつれ、手が空いた女将の麻里さん(秋田美人)が常連客と歓談し出した。その会話にぼくも巻き込まれ、いつしか同席に……。下町ホスピタリティとはこのことなり!
「赤垣」のおすすめ料理。
白えびのかきあげ(700円)は、サクサクのころもにトロっとした白えびが絶妙。料亭で修業した4代目の匠の業が発揮されている。
【DATA】
赤垣
東京都台東区浅草 1-23-3
TEL03-3844-2327
営業/17時~23時
休み/水曜
※値段など情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/別冊Lightning Vol.209「TOKYOノスタルジック横丁」)
Text/ R.Suzuki 鈴木隆祐 Y.Takeuchi 竹内佑騎 Photo/ A.Kuwayama 桑山章 Y.Amino 網野貴香
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