トウモロコシを主原料するバーボンウイスキー。
アメリカンウイスキーとは、アメリカで造られているウイスキーの総称で、主にバーボンウイスキー、ライウイスキー、コーンウイスキー、ブレンデッドウイスキーがあり、特にアメリカを代表するウイスキーといえば、バーボンだといえる。
ちなみに蒸溜所の多くはケンタッキー州とテネシー州にあり、特にケンタッキー州で造られるウイスキーは、バーボンと呼ばれているのは有名。アメリカンウイスキーの多くがこのバーボンで、主原料がトウモロコシだったりと、スコッチやアイリッシュウイスキーとは、いろいろな面で違いが見られるのがわかるだろう。
また1948年に制定された連邦アルコール法における定義は、穀物を原料にアルコール度数95%以下で蒸溜し、アルコール度数を40%以上でボトリングしたものがアメリカンウイスキーの定義とされた。バーボンの場合は、51%以上のトウモロコシで、アルコール分80%未満で蒸溜し、内側を焦がしたホワイトオークを使わなければならないという規定があるのだ。
アメリカンウイスキーの主な蒸留所とは?
19世紀に入り、現在のケンタッキー州とテネシー州に多く移住し、ウイスキーが造られるようになったことから、ケンタッキーとテネシーに蒸溜所が集中している。
余談だが、当時ケンタッキーのウイスキーは樽に詰めてオハイオ川を下り、さらにミシシッピー川を下って南部に運ばれた。バーボンウイスキーという名は、出荷されたオハイオ川沿いの港が主にバーボン郡にあったということで、バーボン郡の出荷刻印を樽に押したから。
そういう経緯で、トウモロコシを主原料としていると同時に、ケンタッキーで造られるウイスキーをバーボンと呼ぶようになった。
1.ウッドフォード・リザーブ蒸溜所
ケンタッキー州最古の蒸溜所。スモールバッチバーボンで、昔ながらの製法を今に伝える。
2.ワイルドターキー蒸溜所
バーボンの代名詞的存在の蒸溜所で、禁酒法以前の伝統製法で蒸溜から熟成まで一貫して行う。
3.メーカーズマーク蒸溜所
スコッチ・アイリッシュ系をルーツとするサミュエル家が自家用ウイスキーを始めた。
4.ジム・ビーム蒸溜所
創始者のヨハネス・ヤーコブ・ベームがウイスキー作り始め、ケンタッキーで蒸溜所を開いた。
5.フォアローゼズ蒸溜所
1888年に創業したバーボン蒸溜所。現在はケンタッキー州のローレンスバーグで蒸溜。
6.ジャック・ダニエル蒸溜所
テネシー州のリンチバーグで生産されているテネシーウイスキーを代表する蒸溜所。
アメリカンウイスキーの主な種類。
アメリカンウイスキーは、ケンタッキー州でトウモロコシ 51%を主原料とするバーボンが有名だが、その他にもライウイスキー、コーンウイスキー、そしてそれらをブレンドしたブレンデッドウイスキーなどがある。主原料はもちろん生産地の違いで味を楽しめる。
バーボンウイスキー
トウモロコシ51%以上、アルコール80度以下で蒸溜。内側を焦がしたホワイトオーク樽で2年以上熟成したもの。
ライウイスキー
主原料にライ麦を51%、アルコール80度以下で蒸溜。内側を焦がしたホワイトオークで2年以上熟成させたもの。
コーンウイスキー
主原料にトウモロコシを80%以上使用し、アルコール80度未満で蒸溜したウイスキーのことをいう。
ブレンデッドウイスキー
バーボンやコーン、ライなどのストレートウイスキーを20%以上使い、ウイスキーやスピリッツをブレンド。
Illustration/H.Yoshimoto 吉本穂花
関連する記事
-
- 2024.04.09
JACK DANIEL’S。俺たちが憧れるアメリカがこの1本にある
-
- 2023.09.17
ウイスキーに合う音楽20選。DJ MARCYの“ウイスキーPLAYLIST”。
-
- 2023.09.14
氷がウイスキー気分を演出する。