【クルマ専門店ガイド】ヴィンテージBMW専門店。シンプルオート|大阪府寝屋川市

クルマの専門店をクルマとともに紹介していくこの企画。今回は02 シリーズや3.0CS などクラシックBMW を中心に扱う大阪のシンプルオートにお邪魔した。クラシックBMWを専門に扱う大阪寝屋川のシンプルオート。良質なベース車両を数多く在庫しているほか、修理やレストアなども行い、近年はクオリティの高いパーツの販売にも力を入れているショップだ。

車両販売だけでなく、修理やパーツ販売も。クラシックBMWならおまかせ。

ショップは300坪の敷地に巨大な倉庫兼工場を持つレンガ調の建物が特徴。建物の中では何台ものBMWが作業を受けていた。またエンジンやトランスミッションなどの大型パーツもストックしている

クラシックBMW というと真っ先に思い浮かべるのが、1602 や2002 などの02 シリーズや、ノイエクラッセ(ニュークラス)と呼ばれるBMW1500、さらにのちの6 シリーズにつながる美しいボディを持つ大型クーペ3.0CS などだろう。

これらを専門に扱うのが大阪寝屋川にあるシンプルオートだ。車両販売はもちろん、修理やレストア、パーツの販売など、クラシックBMW ユーザーを全面的にバックアップしている。

創業36年のシンプルオート代表、吉田唯人さん。若い頃は空冷VWなどにも乗っていたそうで、実は現在進行形でハコスカも所有するなど、幅広いジャンルに造詣が深いクルマ好き

BMWは’60年代にその回転のスムースさから後に「シルキーシックス」と呼ばれるようになる新設計の6気筒エンジンを投入。この6気筒エンジンを搭載した2ドアクーペが’68年に登場したE9シリーズだ。

当初2.8リッターからスタートしたクーペは、その後’71年によりパワフルな3リッターエンジンを搭載した3.0CSにパワーアップを果たす。今回紹介するのは、’76年式の3.0CSだ。

1976 BMW 3.0CSA

このE9シリーズは、後のE9系6シリーズにバトンタッチすることになるが、流麗なボディラインは今見ても美しい。

エンジンは2985㏄でゼニスストロンバーグを2基装着し、180馬力を発生。オートマチック車ながら最高速度は200㎞/hオーバーをマークしている。

エンジンは6気筒の2985ccで、ツインキャブを装着し180馬力を発生する。ちなみにボンネットはフロントにヒンジを持ち、後部から開くチルト式を採用している

外装は16インチのBBSホイール以外はストックのままで、内装は前オーナーによってリアルウッドの装飾が数多く装着されているが、オリジナルパーツも揃っているとのこと。また現場ではオリジナルのファブリックシートとなるが、レザーへの張替えなども可能だ。

前オーナーによって、ダッシュなどがウッドで装飾されているが、オリジナルに戻すことも可能とのこと。シートはオリジナルのファブリックで状態も良いが、レザーに張り替えればより高級感が増す

「02シリーズとは違って、3.0CSは、新車当時家が一軒買えると言われたほどの高級車でした。今でも各部の美しさは健在ですね」と代表の吉田さん。

上級パーソナルカーとして登場した2000CSのオーバーハングを延長し、3リッター6気筒エンジンを搭載した3.0CSは、美しいボディラインが最大の特徴。この後E24系6シリーズにバトンタッチする。なお。車名3.0CSAの”A”はオートマチックを表す

クラシックBMWを語る上で欠かせない存在なのが、次に紹介する2002ターボだ。

1978 BMW 2002 TURBO

02シリーズの最高峰として’73年に登場したマルニターボは、機械式インジェクションとKKK社製ターボを組み合わせ170馬力を発生。車格の大きな3.0CSと同等のパワーや最高速度をマークした。

エンジンは通常の2002と同じ4気筒ユニットをベースに圧縮比を下げ、クーゲルフィッシャー社製機械式インジェクションとKKK社製のターボチャージャーを装着。排気量は1990ccで、170馬力を発生した

パフォーマンスはもちろんだが、マルニターボの大きな特徴はその外観にある。フロントバンパーを取り外し、代わりに大きなエアダムを装着した威圧感のあるフロントフェイスや、トレッドを広げるために装着されたオーバーフェンダー、トランクに装着されたリップスポイラーなどが専用装備として追加され、市販車とは思えないスパルタンな外観は多くのファンを魅了したのだ。

トレッドを広げるべく装着されたオーバーフェンダーは、ビスでボディに固定される。ちなみに日本ではこのフェンダーが認可されず、ディーラー車はパテ埋めされていた。リアのリップスポイラーもターボ専用品
専用のスポイラーを装着したスパルタンなスタイルがマルニターボ最大の特徴。前走車をミラー越しに威嚇する有名な逆さ文字のTURBOステッカーはモデル途中で当局からの指示で廃止された

内装も赤いメーターパネルや専用のバケットシート、同じく専用のスポーツステアリングなどが備わり、差別化が図られている。

マルニターボは、赤いメーターパネルや専用のスポーツステアリングが標準で装備された。ダッシュ中央にはブースト計も追加されるなどターボ専用の装備が多くスパルタンな印象となっている
標準モデルよりもサイドサポートが張り出し、スポーツ走行に対応したバケットシートも、マルニターボのみの専用品となる。この車両も純正のターボ専用シートが備わる

世界初の市販ターボ車として華々しくデビューを飾ったマルニターボだったが、デビューした直後に発生したオイルショックの影響によって、翌年には生産中止。総生産台数もたった1672台と非常に貴重なモデルとなってしまったのだ。

今回紹介した車両は。15インチのALPINAホイールを履いている他はストック状態を保っており、まさにコレクター垂涎の一台と言っていいだろう。

オーバーフェンダーを装着しているため、当時としては非常にワイドなタイヤを装着できた。取材車両はALPINA製14インチアルミを装着しているが、標準は15インチとなる

1976 BMW 3.0CSA
全長:4660mm
全幅:1670mm
全高:1370mm
ホイールベース:2625mm
エンジン:直列6気筒
排気量:2985cc
燃料供給方式:ツインキャブ
駆動方式:FR
乗車定員:5名
価格:ASK

1978 BMW 2002 TURBO
全長:4220mm
全幅:1620mm
全高:1410mm
ホイールベース:2500mm
エンジン:直列4気筒
排気量:1990cc
燃料供給方式:機械式インジェクション+ターボ
駆動方式:FR
乗車定員:5名
価格:ASK

【DATA】
シンプルオート
大阪府寝屋川市宝町29-8
TEL072-839-6778
営業/10:00〜19:00
休み/日曜
http://simpleauto.jp/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2022年12月号 Vol.344」)

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