俺の愛用ブーツは、40 年以上も愛されるフラッグシップモデルなのだ !!

  • 2022.10.31

アウトドアブーツの代名詞として不動の地位を確立しているダナー。中でもダナーライトとマウンテンライトは、定番として長きに渡り多くの人に愛され続けている。ここではブランドが歩んだ歴史を紹介すると共に、各モデルを愛用する業界人に、その魅力を語ってもらった。

(メイン写真)左:DANNER LIGHT[ダナーライト]¥74,800(TAX IN)、右:MOUNTAIN LIGHT[マウンテンライト]¥74,800(TAX IN)

アウトドアブーツの老舗定番ブランド「ダナー」とは?

1932年にアメリカで創業、アウトドアブーツの老舗定番ブランドとして名を馳せるダナー。その長い歴史を遡ると、意外にも低価格のワークブーツを製造と販売するところからスタート。第二次大戦中に木こり用の作業靴メーカーとして一躍著名ブランドへと成長を遂げていった。

そして1960年代に後に看板アイテムとなるアウトドアブーツの生産を開始。今回紹介するマウンテンライトの原型となったモデル、マウンテントレイルが生まれ、バックパッカーの間で絶大な人気を博したことでも知られる。

さらに1979年、世界初のゴアテックス採用ブーツとしてダナーライトが誕生。ゴアテックス社との共同開発により、靴に採用する事が難しいと言われていた防水透湿素材のゴアテックスを世界で初めて採用させたという事実が、ブランドの高い機能性を保証するアイデンティティとなっている。

そして今ではワーク、ハンティング、ミリタリー、それぞれのカテゴリーでトップブランドとしてのポジションを獲得。日本でもアウトドアシーンはもちろん、アーバンファッションにおいても欠かせない存在となっている。そこで、今回は様々なシーンで各モデルを愛用するダナーラヴァーに、その唯一無二の魅力を伺った。

【Danner Light 愛用者】「A One 原宿」チーフスタイリスト・冨重恵太さん

縮毛矯正専門のヘアサロン、A One原宿店で美容師として活躍するトップヘアケアスタイリスト。アメカジファッションやアウトドアライフ、横乗りカルチャーもこよなく愛する。

愛用するダナーライト

【Mountain Light 愛用者】スタイリスト・中島貴大さん

ファッションを中心にアウトドアやミリタリー、インテリアなど新旧問わず幅広く手掛けるスタイリスト。好きなスポットは中野ブロードウェイというサブカル好きな一面も持つ。

愛用するマウンテンライト

仕事でもアウトドアでも、自分を上げてくれるブーツがダナーライトなんです!

世界初のゴアテックス採用ブーツであるダナーライトの魅力を語るのは、シーンを選ばず仕事でもアウトドアでも愛用する冨重恵太さん。彼の使い方を知れば、場所を選ばないハイブリッドな一足だということがわかるはず。

原宿で美容師を務める傍ら、オフでは積極的にアウトドアを楽しむ生粋のダナーラヴァーの冨重恵太さん。

「元々キャンプもよく行きますし、経年変化で出る味が好きだったので、ハードに使えるオンリーワンのブーツが欲しいなと思っていたんです。そうなったらブランド伝統の歴史も相まって、完全にこれ一択でしたね。今はダナーフィールドもありますが、サイドのタグにあるようにメイド・イン・USAの文字に心打たれます。クオリティは間違いなく本物ですよ」

【愛用歴4年】週に3日程度、およそ4年の歳月をかけて履き込んだ冨重さんのダナーライト。完全に足に馴染んだ証拠でもあるシワは前面だけでなくカカトにも及んでおり、傷も経年変化によって”味”に生まれ変わっている。シューレースは足首に巻きつけるように一周させている

また彼の場合、シーンを選ばず愛用しているのも特徴のひとつ。

「ファッションアイテムとしても優れているのが気に入っています。デニムとの相性も良いし、クラシックな雰囲気を醸し出しつつ、都会にも馴染むからタウンユースにも最適だなと。ブーツの中では断然履きやすいし、それでいてワイルドな感じもあるから、トータルバランスがものすごく優れていると思います。スニーカーのような気楽さと、ブーツのような頑強さが良いバランスで織り混ざったモデルですよね。仕事でもよく履いてますけど、アウトドアシーンでもこれしか履きません。本当にガシガシ使い倒せるくらいタフだし、雨の日は長靴代わりにもなるので重宝してますね」

豆知識① 1979年、世界初のゴアテックスを採用する。

ダナーライトが永世定番と言われる所以。ゴアテックス使いならではの優れた防水透湿性はアウトドアシーンにおいても申し分ない機能を兼ね備え、ウォータープルーフフルグレインレザーとコーデュラナイロンのコンビ仕様のアッパーは、ファッション性にも優れる。

豆知識② ダナー社が誇る伝統のステッチダウン製法。

必要以上の縫製をしないダナーライトは、甲革を外側に折り、表板を一緒に直接縫い付けるステッチダウン製法を採用。シンプルな作りながら、こうすることで雨が入りにくい構造となるだけでなく、しなやかさと耐久性も向上させ、軽くコンフォータブルな履き心地に。

ハイブリッドな機能・デザイン性を活かしたオールマイティーな使い方。

美容師の仕事でもメチャクチャ愛用しています!

「美容師は人と接する仕事だから、見た目もすごく大事なんです。そこにダナーライトを当て込むと箔が付くというか、雰囲気が出るんです」そう話す冨重さんは、仕事でもこうして積極的に愛用中。靴紐を全てガッチリと締めると、ビシッとした気分になるそう。

日頃からメインテナンスは欠かせません。

ホコリを落とし、ミンクオイルを塗ってブラッシングという工程は定期的に行っている。ただ購入当初は、アウトドアブーツなのはわかっていても、あえてドレスシューズっぽく鏡面磨きをしていたそう。これは途中から本来の履き方に変えた思い出も詰まった一足でもある。

もちろんアウトドアでも大活躍しています!

日常的にキャンプを楽しむ冨重さんは、このように季節関係なく愛用中。夏場はさすがに暑くても、アウトドアブーツだから元々年中履けるように造られてるし、ゴアテックスで通気性も良いので問題ないとのこと。それに身体の大きい自分にはバランス的にも最適だそう。

結局マウンテンライトに落ち着くんです。ダナーは一生履いていきたいですね。

世界初のビブラムソール採用モデルを前身に持つマウンテンライト。そこから遡ると実に半世紀以上の歴史を持つ伝統ある一足となるが、その魅力を語るのはスタイリストの中島さん。プロ目線で見ても間違いない一足でした。

アウトドアやミリタリーに造詣が深いスタイリストとして知られる中島さん。ダナーとの出会いをこう話す。

「初めてのダナーが1990年代に勤めていたビームスで買ったマウンテンライトなんです。それ以来ダナーライトやマウントフッド、マウンテンライトⅡなどを履いてきました。仕事上、他ブランドのトレッキングブーツも試したんですが、結局これに落ち着くんですよね。決して派手じゃなく、ミニマムだけど完成されたフォルムで、いまだにアメリカ製という安心感もあります」

【愛用歴4年】履き込みシワや土汚れがより一層アウトドアな雰囲気を醸し出す中島さんのマウンテンライト。同じく所有するマウンテンライトⅡに付属している、グリーンカラーのオリジナル紐にインスパイアされ、取り付けたネイビーの紐で、オリジナリティはグッと増している

ではプロの目から見てファッションアイテムとしてはどう映るのだろう。

「Dカンを使ったトレッキングブーツの永久定番というか、代名詞的なモデルだと思っています。それでいて意外とスラックスにジャケットとかカチッとしたものにも合うんですよね。トラッドまではいかないけど、キレイめな格好の時のハズし要素としても違和感なく馴染む汎用性も魅力です。あとは、やっぱりこれから春先にかけてのキャンプがオススメです。夏はさすがにトレランやサンダルも履きますけど、これからは焚き火が必須なので、こういった革靴の方が安心感があります。マウンテンライトは何回か買い替えてるくらい好きな一足ですね」

豆知識① 1982年登場以来、マウンテンブーツの定番モデルに。

世界初のビブラムソール搭載モデル、マウンテントレイルの系譜を受け継ぐ総革アッパーブーツとして生まれたマウンテンライトは、性能面でもゴアテックスなどダナーライトで培った技術を搭載。そのハイブリッド感がブランド技術の集大成であり、定番たる所以。

豆知識② 安定性を重視したルックスに注目したい。

マウンテンライトの防水構造は、ゴアテックス社と共同開発したゴアブーティーという技術によるもの。防水透湿素材であるゴアテックスをソックスのような袋状に加工し、これをアッパーの内側にライニング。縫製はもちろんステッチダウン製法を採用している。

まだまだ所有するダナー至極の名作。ポートランド本社へも足を運ぶ。

マウンテンライト以外にもダナーブーツを多数愛用しています!

スタイリストは数多くいれど、中島さんほどダナーと縁のある人も珍しいのではないだろうか。それはここで紹介する貴重なコレクションや、ポートランドにあるダナー本社へのトリップを見れば、多くの人が納得するはずだ。

MOUNTAIN LIGHT 2

この焦げ茶レザーに緑の紐という組み合わせは、実は’90年代に
ラルフローレン ポロスポーツがダナーに別注したカラーリングで、ロゴ入りモデルが存在していた。後にそれがインラインでマウンテンライト Ⅱ として登場。当時を知る中島さんは、もちろん即座に購入。

COMBAT HIKER

文字通り戦闘用のトレッキングブーツ。アフガニスタンに展開した米陸軍がダナーへ要望して製作されたモデルで、ゴツゴツした岩山にも対応できる機能性を追求した頑強な作りが特徴。後にこのモデルをベースとした一般的なトレッキングブーツも開発されている。

DESERT ACADIA

ポートランドで購入した一足。当初は趣味のサバゲで履こうと思っていたところ、フィールドを走り回るには相性が悪く、今では普段履きに特化。ベースモデルのアケーディアは本国では法執行機関や軍などで採用されており、そんなバックボーンにも惹かれるそうだ。

ダナー85周年のお仕事でポートランドに行ったのは良き思い出です!

本誌のタイアップでポートランドに行った際、現地のモデルを中島さんがスタイリング。日本から重量オーバーになるくらい大量の荷物を持って行き、素晴らしい作品を創り上げた。

ダナーが本社を構えるポートランドへ行った際には実際に製造工場も見学。熟練の職人が得意分野を分担して行う製造工程を見れて感動を覚えたそう。このレザーの置物はその時にもらった思い出の品。この体験でよりダナーが好きになり、思い入れも強くなったとのこと。

【問い合わせ】
Danner Japan 
TEL03-3476-5661
https://jp.danner.com

(出典/「Lightning 2022年12月号 Vol.344」)

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