今回取り上げる『倭様「程々の家」(やまとよう ほどほどのいえ)』は、個性豊かな木の家で人気を博す「BESS」のラインナップの中で、もっとも“和”を感じさせる家としていぶし銀の存在感を誇る。
倭様「程々の家」には規模(プラン)によって、「七色(なないろ)/延床 91.56㎡(27.7坪)」、「八風(やつかぜ)/延床 105.16㎡(31.8坪)」「十露(そろ)/延床130.83㎡(39.6坪)」の3つのモデルが用意されているが、今回は倭様「八風」を例に特徴と魅力を紹介していこう。
ログハウスが日本文化に溶け込むと、こんな住まいができました。
「BESS」のモデルの中でも、“和”を感じさせる家として人気の倭様「程々の家」のモデルのひとつ、「八風」。日本の様式美を大切にしながらも、常識に囚われない遊び心を感じる日本人の感性をくすぐるモデルだ。
空へと伸びる重厚な大屋根・甲羅屋根がひと際目を引く外観。
雄大な傾斜の屋根が織りなす、大地に根を下ろすかのような低く構えた佇まいは、昔懐かしい日本家屋の面影を感じさせてくれる。
室内もまたどこか日本家屋のような、シックで重厚感のある雰囲気。それでいて、リビングと土間がつながることで生まれる約20畳の空間はこの開放感。
土間から広縁へはオープンサッシュでつながっており、明るく、非常に開放的な作りとなっているのだ。
「BESS」の家で多く見られる、このリビングと土間、そしてウッドデッキがひとつにつながるというスタイルだが、かつて日本家屋にも多く見られた土間と居間、土間と広縁といった境界の曖昧な間取りと通ずるものがある。
そんなカッチリしてないどこか日本を感じる間取りに、ふんだんに取り入れられた和のテイスト。アメリカンカルチャー好きな取材班も、この居心地の良さにすっかり心奪われてしまった。
随所に見られる和テイスト。こだわりのポイントを拝見!
1.土間空間
玄関とリビングの境界をあいまいにする土間空間が、日本伝統の暮らしの様式美を感じさせてくれる。この“あいまいさ”こそが、倭様「八風」の真骨頂。あいまいで隙のある“いい加減”を極めたこの空間にどう住むか。考えただけでも楽しくなる。
2.斜め天井に走る登り梁。
階段を上ると、そこにはオープンロフトが。天窓からの光で明るい空間が広がる。天然素材を用いた網代風仕上げの天井と、力強い登り梁が織り成すコントラストに“和”を感じる。
斜め天井の天窓から差しこむ光は、吹き抜けの空間を通って1階を優しく照らす。こうした部分にも、日本家屋の様式美が活かされている。
3.簾戸(すど)で仕切られたキッチン
風通しの良い簾戸を開けると、そこは6畳のゆったりした独立キッチン。簾戸を使うことで採光も十分で明るい空間となっている。
オプションのキッチン作業台も大型サイズで機能性も抜群だ。ここなら男子も厨房に入っちゃうでしょ?
4.杉の香り漂うバスルーム。
落ち着いたバスルームも倭様「程々の家」ならでは。壁の上部と天井は天然杉材、床には美濃焼きタイルを使用した癒しの空間。
和の家をクールに変身! ミッドセンチュリーモダンが似合う倭様「程々の家」。
随所に和の雰囲気が漂う、落ち着きの空間が魅力の倭様「程々の家」だが、「和風の家って、おばあちゃん家みたいでちょっと……」とか「日本家屋っぽさは落ち着くけどはミッドセンチュリー家具が好きだしな……」なんて思っているアナタ!
住む人がいかようにもカスタムできるのが「BESS」の魅力のひとつ。インテリアにちょっと手を加えるだけで、和の家だってガラリとCOOLな雰囲気に大変身するのだ。
ここでは、敏腕スタイリストの中島さんと、本誌ディレクター・モヒカン小川が、倭様「程々の家」のスタイリッシュな住み方を提案しちゃいます!
こちらがスタイリスト・中島さんがコーディネイトした倭様「程々の家」のリビング。木の温もりを感じさせる落ち着いた雰囲気に、格子戸から差し込む柔らかな光が、絶妙な陰影を生み出している。
今回、中島さんが目指したインテリアのテーマは“和モダン”。和の家でありながら、まったく“古臭さ”を感じないスタイリッシュなリビングが完成した。
「インテリアをすべて和風にしちゃうと、完全に“昔のおばあちゃん家”みたいになっちゃう。そこで、和の雰囲気を生かしつつ、モダンさと今っぽさをミックスさせたインテリアを考えてきました! 椅子とかテーブル、ちょっとした小物を変えるだけで、大規模なリノベーションをしなくても雰囲気が変わるのがインテリアの面白いところです」(中島)
「和の家が実は好きなんだけど、どう住んでいいのかわからないから敬遠しちゃうみたいな人も多いと思うんだけど、これならいいね!」(小川)
続いてこちらはリビングにつながる和室。畳の部屋があるのも倭様「程々の家」ならでは。天童木工の低座イスやヴィンテージのミリタリートランク、イームズウォールナットスツールなどミッドセンチュリー家具との相性も抜群。
ミリタリーのトランクを和室のテーブルにしちゃうセンス! これはマネしたい。
薪ストーブは、和の家にもマッチする。ヴィンテージのウォールオーナメントで飾るだけで、グッとモダンな印象に。
こちらは2階の寝室。テキスタイルや照明を変えれば、どんな空間にも変化。今回はゆっくり眠れそうなテイストに仕上げた。
倭様「程々の家」に住むなら、絶対おすすめなのがこちらのテーブル。倭様「程々の家」の特徴でもある格子戸とぴったりなデザインのネルソンプラットフォームベンチは、テーブルとしてもベンチとも使える代物。こんな打ってつけなアイテムほかにある?
極めつけはこちら! ダイニングテーブルに合わせたのはイームズを代表するシェルチェア。FRPやPP製のカラフルなものではなくウッドシェルチェアを選んだのがポイント。ウッドなだけに、完全に家の雰囲気にマッチしている。
「いくら小物や家具を洋風にするからって、いろんな色を使っちゃうと統一感がなくなってしまう。だから全体的な色味は抑えめにしてみました」(中島)
2階のロフトもご覧の通り。存在感のある天井の登り梁とインダストリアルな家具がいい具合にマッチ。ちょっとレトロで、ちょっとモダン。それが和の空間ならこんなしっくりと表現できてしまうのだ。
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「BESS」のログハウスのなかでも際立って個性を発する倭様「程々の家」だが、「実は最初から洋風の家よりもインテリアの可能性は広いと思う」とスタイリスト・中島さん。和と洋を織り交ぜて、いろんなことにチャレンジできる倭様「程々の家」が気になる方は、是非「BESS」のLOGWAY(展示場)で倭様「程々の家」を見て、イマジネーションを膨らませてほしい。
【問い合わせ】
BESS
☎03-3462-7000
http://www.bess.jp
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(出典/「Lightning Vol.264」「Lightning Vol.278」)
Text/Lightning 編集部 Photo/T.Furusue 古末拓也 D.Katsumura 勝村大輔 Styling/T.Nakajima 中島貴大
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