1.新旧問わずに愛せるコールマンの魅力とは?
まずはコールマンのランタンが広く愛されている理由を探ろう。お話を伺ったのは、ヴィンテージランタンとオイルランプの専門店である「ビブラント」オーナーの石角さん。コールマンに在籍していたこともあるランタンのスペシャリストである。その魅力はどこにあるのだろうか?
「コールマンのランタンは、基本的な構造がほとんど変わっていないので、メインテナンスさえすれば、ヴィンテージでも難なく使えることでしょうか。逆に言えば、現行モデルでもヴィンテージさながらの趣のある光なんです。数あるモデルの中でも代表的なのが、シングルマントルランタンの200A。
30年以上続いたロングセラーモデルですが、細かなディテールの変化があるので、自分の好みを探せるのも魅力。まずは初めに自分の生まれた年と月に作られたランタンを探す人が多いですね。ただ作られていない月もあるので、その場合は2 0 0A以外の他のモデルかカナダコールマンなんかで探すんですよ」
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2.不滅の名作ランタン「MODEL 200A」の変遷を辿る。
コールマンの200Aは、リーバイスで言えば501のようなもの。ヴィンテージのシングルマントルランタンが欲しいと思ったら、まずここから。1951年に登場し1984年に生産が終了する。
1951-
モデル200から200Aに変更された最初期モデル。Aは前期のみ真鍮製のタンクだが途中から鉄に変わった。同じ年代にトップがレッド、タンクがグリーンという仕様も存在していてクリスマスカラーの愛称で親しまれる。
1952-1953
このモデルから赤のトップに、タンクも同色といういわゆる200Aのカラーリングになった。後年との違いは、フレームボトムとカラーに黒い塗装が施されていること。またイエローの枠があるデカールもこの年代の大きな特徴である。
1953-1961
1953年の後半からそれまで黒かったフレーム部分が、塗装のされていないシルバーカラーに。イエローデカールと呼ばれるステッカーのデザインがこの年代までなので、人気が高い。
1961-1962
カラーリングが大きく変化。この1年半くらいだけ濃い赤色になっていて、愛好家たちからはバーガンディと呼ばれている。ロゴはイエローの枠線がなくなり、同色の枠を用いたデカールに変更されている。
1965-1970
バーガンディカラーから本来のレッドに戻る。’63年後半にはベンチレーターの形が変更され、これを前期、後期と分ける。’65年〜’70年までは、コールマンのロゴにPatent Pendingが入り、通称パテペンと呼ばれている。
1980-1984
’70年頃にPatent Pendingの表記が取れ白枠ロゴに。’80年にグリーンに変更。’84年に後継モデルであるCL-1というモデルにバトンタッチされたが、諸事情ですぐ286にバトンタッチされるのだ。
3.「MODEL 200A」で探す! バースデイランタンの楽しみ方知ってる?
変遷を追ってきた「200A」について外せない話が「バースデーランタン」。コールマンのヴィンテージランタンを初めて探すなら、バースデーランタンを意識しても面白い。バースデーランタンとは、生まれた年と月に製造されたランタンを家族、特にわが子に贈るもので、世界的にアウトドア愛好家には知られている文化である。コールマンは、製造された年と月を裏面に刻印しているので、自分の誕生年だけでなく、誕生月まで狙えるというわけ。
この写真が一例で、左の数字が5月、右の数字が’83年を意味する。こちらは最終期の200Aでグリーンカラー。基本的には200Aモデルで探すのだが、製造が1984年頃までなので、85年以降に生まれた人はその後のモデルにも刻印があるので、諦めずに探してみよう!
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