サーフビークルとして乗り続けてきた「フォード エコノライン(Ford Econoline)」。
アメリカンフルサイズバンを得意とする、横浜のディーズクルーに入荷した一台のオールドバン。ここ最近西海岸ではなかなか良いヴィンテージカーが少なくなってきているそうだが、このエコノラインは、カリフォルニアで 80歳の老夫婦から購入したという。そこには驚きのエピソードがあったのだ。
オレンジカウンティのコスタメサに住むデールさんは、御年なんと80歳。今でも毎日ビーチに足を運ぶ現役サーファーだ。これまでさまざまなサーフビークルに乗ってきたデールさんだが、彼がこのエコノラインを入手したのは、意外なことに今から10年前、なんと70歳の時だという。
「バンは後ろにロングボードも積めるし、中で着替えることもできるだろ。だから便利なんだ。エコノラインのファーストジェネレーションは、スタイルもクールだし、何より最近のフルサイズバンよりコンパクトなのがいいね。ビーチによってはこのくらいのサイズのほうが便利なんだよ」
カリフォルニア周辺ではサーフカルチャーとともに、サーフビークルという独特の文化が発展した。サーフィンだけでなく、その行き帰りのクルマもクールなキメるのがロコのスタイル。そんなカルチャーを80歳で実践しているデールさんはそのライフスタイルすべて がカッコイイ。
デールさんが乗るのは、エコノラインデビュー翌年の ’62年式で、後方まで窓が備わるパッセンジャーワゴンだ。エコノラインにはパネルバンやピックアップなどの商用モデルもラインナップされているが、こちらはリアシートが装着される乗用モデル。ここにサーフ ボードを積み込んで日々ビーチに通っているそうだ。
そんなデールさんだが、今年ついにこの車を手放すこととなったという。「80になったし、さすがにパワステがないときつくなってきたんで、もうちょっと快適なクルマに乗り換えようと思ってね」
サーフィンをリタイヤするのかと思いきや、さらなる快適な一台でこれからもサーフィンを続けるんだそう。デールさん、まだまだ現役サーファーなのである。
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