ドラッグレースから生まれた、バイカーに愛される“メイド・インUSA”メーカー

ドラッグレ―スから生まれた、今も続くメーカーは多い。52年にイリノイ州シカゴの「ハーフデイ スピードウェイ」で開催されたドラッグレースで優勝したジョージ・スミスが創業した「S&S」をはじめ、65年創業の「コスマンレーシング」、67年には50年代からドラッグレースに参戦するランディ・スミスが「カスタム サイクル エンジニアリング」を設立した。また70年に最初にウィリーバーを装着し、自動遠心クラッチを開発した“ファニーバイクの父”レイ・プライスが登場すると、より異形の姿へドラッグレーサーは変わっていくのだが、そんな時代にエンジン2基がけのホンダCBレーサーを製作した「RCコンプ」や、そこから79年に独立をした「バンス&ハインズ」、そして79年にデビューし、80〜90年代で100勝を果たしたジム・マックルアも忘れられない存在だ。彼が使用した「シンプソン」や「ベル」、そして「ベイツ」や「バンソン」などのメーカーもレースの世界を通して、浸透していったのはまず間違いない。そんなドラッグレースと共に育まれた“メイド・インUSA”メーカーを4社紹介する。

S&S[ エス アンド エス ]|キャブレターで一気に人気を博したパフォーマンスパーツの定番

ナックルヘッドでボンネビルに挑戦していたジョージ・スミスと、創立当初の相棒であったスタンリー・スタンコスによって1959年に創立された「S&S」。当初は酪農の片手間に自分のレース用パーツを作る程度のビジネスだったが、当時はエンジン関連のレース用部品の需要は非常に少なく、泣かず飛ばずの状態が長期にわたって続いていたという。

だが1975年に発売した「スーパーBキャブレター」が大ヒット。その後は改良モデルである「スーパーE」や「スーパーG」を、さらにレース用の「スーパーD」をリリース。この成功によってさまざまなパーツ開発に着手し、1995年にはスペシャルパーツのみで製作したエンジンを発売するまでに至った。現在もパフォーマンスを追求し続けている、とても実績あるブランドだ。

【注目アイテム】ステルスエアクリーナーティアドロップ・カーボン/ミルウォーキーエイト用

S&Sといえばティアドロップ型エアクリーナーが定番だが、その最新版が“本物”のカーボンによる超軽量かつ強靭なタイプ。カーボンの表情がパフォーマンスを感じさせる。10万4100円

【問い合わせ】
ワールドモーターライフ
TEL03-5933-9305
https://www.hd-parts.jp

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