21.ダンガリー
デニムの薄手版としてよく用いられる綾織のコットン地。経糸に晒し糸(白の糸)、緯糸に色糸を用いており、デニムとは逆の構造となっている。
22.千鳥格子
同じ本数の経糸と緯糸を使った綾織りの生地。織りの配列や組織を工夫することで、まるで千鳥が飛んでいるような柄が出る。別名ハウンドトゥース。
23.ツイード
手紡ぎ風の太い糸で平織りまたは綾織りで構成する紡毛織物。起毛感があり、保温力に優れているのが特徴。スーツやジャケットの素材として多用される。
24.デニム
洗うほどにアジが出る頑丈な糸染めの織物。経糸に濃紺の色糸、緯糸に晒し糸(白い糸)を用いる。表面にはタテ糸の色が強くあらわれるのが特徴。
25.ドリル
太めの糸を使用した丈夫な綾織り生地で、ワークパンツなどに用いられる。デニムの経糸が先染めなのに対して、ドリルは後染め。別名カツラギ。
26.ピケ
表面に畝のある織物。平織と綾織を組み合わせることで畝が生まれており、畝のおかげで肌に触れる面積が減り空気の通り道ができることで夏も快適。
27.フェルト
羊毛などをはじめとした動物繊維を縮絨させシート状にしたもので、織りでも編みでもない不織布。よって断ち目がほつれづらいという特徴もある。
28.フランネル
経糸を緯糸よりも太くし、起毛させているのが特徴。ソフトなタッチと優れた保温性、吸湿性を併せ持つ。いわゆるネルシャツに使われる生地。
29.ブロード
隙間なく高密度に織られた、光沢のある滑らかな質感の平織生地。ドレスシャツに多く用いられ、オックスフォードと並ぶシャツ生地の定番である。
30.ベネシャン
光沢のある滑らかな肌触りが特徴で、表面には角度が急な斜めの細い畝が入る。生地は薄手でやや光沢があり、スーツやジャケットに用いられる。
31.ヘリンボーン
語源は「ニシンの骨」から来ており、ジグザグに入った綾目が開いた魚の骨に似ていることから。耐久性と柔軟性を兼ね備える。日本語では杉綾と呼ぶ。
32.ベルベット
経糸がパイル状になっている織物の、パイルをカットしてできた毛羽で表面を覆った生地。別名ベルベット。本来は絹だが、近年では化繊も見られる。
33.ホップサック
ビールの副原料であるホップを収穫する際の麻袋に似た組織であることが名前の由来。ざっくりと編まれた平織りの生地で夏用スーツなどに用いられる。
34.ポプリン
タテ糸の高密度で織った平織で、布面にはヨコ方向のうねりが出る。ブロードと混同されることも多いが、使用する糸の太さなどわずかに違いがある。
35.メルトン
コットンやウールで織られた生地を縮絨加工し、織り目を密に、全体をフェルト状に加工し起毛させたもの。保温性が高く、撥水性に優れている。
36.モールスキン
その名の通りモグラの毛皮のような厚みのある綿生地で、太い糸を起毛させながら織り上げて堅牢な作りに。フランスのワークジャケットが代表的。
37.ラミークロス
麻の一種である苧麻(ちょま)糸を用いた織物のこと。光沢やシャリ感があり、夏向けの生地としてよく使われる。麻のなかでも繊維が太く長いため丈夫。
38.リップル
布生地を強く縮ませてシボを作ったもので、サラッとした肌触りが特徴。凹凸感があることで肌に張り付きにくく、浴衣や夏用のシャツなどに用いられる。
39.リネン
フランス語ではリンネルと呼ばれ、亜麻で作られた生地を指す。通気性や耐久性に優れ、柔らかな肌触りと通気性の良さから夏の定番に挙げられる。
40.ワッフル
お菓子のワッフルの表面のように、表面にマス目状の凹凸のある織物。柔らかく、吸水性に優れているため下着に使われることが多い。
(出典/「2nd 2024年5月号 Vol.204」)
Photo/Yoshika Amino Text/2nd Magazine
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