ヴィンテージに身を捧げて辿り着いたオーバーオール。
文化服装学院を卒業後の88年、フランスへ遊学。パリとニースで古着と骨董、最新モードに明け暮れた小林さんは、90年末に帰国。
「91年の1月からはフランスブランドのシピーで企画の仕事を始めました。その際、『30歳になるまで、下着とシューズ以外は60年代以前のものだけを着る!』というルールを自分に課しました」
この厳しい掟を守るためには、ひたすらヴィンテージを手に入れるしかないわけだ。
「90年代、501XXは既に高嶺の花だったのでオーバーオールが唯一財布に優しいヴィンテージだったんです。シピーでの自分の仕事は、アメリカンヴィンテージの要素を注入しながらフランス仕立てにするといったものだったので、ディテールの宝庫という意味でもそんなオーバーオールは買いでしたね」
下で紹介しているオーバーオールは、30歳までに獲得。
「40~50年代のフランス製の黒いモールスキンは、オーベルジュのものづくりにも活きていますよ」
小林さんが愛用するオーバーオールより厳選して紹介。
タグにハートが入る50年代製カーハート、デットストックから着用。
無名ブランドの大戦もの。この胸ポケが30年代の特徴。
こちらも無名。小さな胸当て、ポケットの形が30年代的。
ロングLと呼ばれるボタンが付くのは60年代まで。Lee。
「ビッグバックという謎ブランド。カンヌキまで緑!」
(出典/「2nd 2023年2月号 Vol.191」)
Photo/Satoshi Ohmura, Yuta Okuyama, Nanako Hidaka, Shunichiro Kai, Norihito Suzuki, Takuya Furusue, Akira Mori, Yoshika Amino Text/Okamoto 546, Shuhei Sato, Masatsugu Kuwabara, Tsuyoshi Hasegawa, Shinsuke Isomura, Kiyoto Kuniryo, Shuhei Takano, Kazuki Imanishi
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