
軍パンに合わせたくなるミリタリージャケット。
冷えた室内や電車内でちょっと羽織りたいときに活躍するのが、軍パンとも相性の良い、ライトオンス生地のユーティリティジャケットだ。そこで亀屋さんが選んだのは、アメリカ陸軍と海軍を代表する、4つのアイテムだ。
「ミリタリークロージングの中でも、カジュアルスタイルと親和性の高いのが、この4つのユーティリティジャケットです。まず何と言っても、軽くて通気性がいいのがポイント。厚手のミリタリージャケットに比べて、サッと羽織れてムレにくいから、蒸し暑い日でも快適に過ごせるんです」
しかも、デニム生地やヒッコリー生地は、洗いざらしの風合いがとても魅力的。雨に濡れても気を使わずにガシガシ使えるのがいいところである。むしろ濡れて乾くうちに、生地の表情に、ちょっと味が出てきたりして、服好きにはたまらないエイジングも楽しめそうだ。
「軍物にしては見た目も野暮ったくならず、シャツジャケット感覚で羽織れるので、Tシャツの上からでもサマになりますし、肌寒い日にも適度に防風の役割を果たしてくれます。さらに機能性と軽快さを両立してる上に、着込むほどに表情が増すというのは、まさに梅雨時の相棒にぴったり。雨が多いこれからの季節こそ、こういう素材とデザインのジャケットを選びたいですね」
アメリカ陸軍が誇る名作ワーキングウエア。
左:U.S.ARMY DENIM PULLOVER JACKET
第一次大戦中、米陸軍はブラウンデニムのプルオーバーを作業服としていたが、1919年6月からこのインディゴデニムが採用された。フロントにはパッチポケットをデザインされ、物が落ち難く、且つ物の出し入れが容易に工夫されている。またボックスシルエットのプルオーバー型のデザインはタックインを想定している。(BR15301/2万4200円)
右:U.S.ARMY DENIM WORKINGJACKET
米陸軍が着用していたインディゴデニムのワークコート。このモデルより前に採用されていたのは左で紹介しているプルオーバー型だったが、着脱を容易にする目的で、1940年に前開きのスタイルに変更された。またタックインを想定していないコートスタイルのため、フラップ付きの腰ポケットにアレンジされている。(BR15302/2万4200円)
個性的な意匠がアメリカ海軍らしさを演出。
左:U.S.NAVY DUNGAREE JUMPER
1930年代から米海軍が採用したデニム製のダンガリージャンパーは、汚れを目立たせないためにインディゴ染めの経糸と撚り杢の緯糸を使用。ボタンは工具不要で糸切れの心配がないGカン留めのチェンジボタン仕様。襟は風に煽られにくいショールカラーで、裏地はバイアス使いのため洗うほどに独特のシワと風合いが増す。(BR12744/2万4200円)
右:U.S.NAVY WWⅡ UTILITY HICKORY JACKET
米海軍が第二次世界大戦時に採用したプリズナージャケット。これは敵国の戦時捕虜を艦船内部にある檻に収監する際に着用させたアイテムと言われており、ヴィンテージの個体を元に復刻した。素材はヒッコリーストライプを用いており、海軍のデニムユーティリティジャケットと同様に、ラウンドしたショールカラーとチェンジボタンを採用する。(BR15303/2万4200円)
【問い合わせ】
バズリクソンズ(東洋エンタープライズ)
TEL03-3632-2321
http://www.buzzricksons.jp
(出典/「Lightning 2025年7月号 Vol.375」)
Text/A.Shirasawa 白澤亜動 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦
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